「グローリーデイ」ネタバレ感想 |  ゆちょもごっそ?

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今日は映画「グローリーデイ」の感想。

爽やか青春映画じゃないよとは訊いていたけど、かなりヘヴィな映画でした(;´∀`)

 

 

「グローリーデイ」(原題:글로리데이)
監督:チェ・ジョンヨル
出演:ジス、リュ・ジュンヨル、キム・ヒチャン、スホ、キム・ドンワン、イ・ジヨン
【あらすじ】
二十歳になったばかりのヨンビ(ジス)、サンウ(スホ)、ジゴン(リュ・ジュンヨル)、ドゥマン(キム・ヒチャン)は、入隊するサンウを見送るために久しぶりに集まって旅行に出掛ける。友達がすべてのヨンビ、大学進学の代わりに軍隊を選んだサンウ、母に言われるがままの浪人生ジゴン、父親のコネで大学に入ったドゥマンは、それぞれの人生から抜け出して自由を満喫する。浦項(ポハン)のある海辺ですっかり大人になった気分で浮かれていたのも束の間、4人一緒なら何一つ怖いものなどなかった彼らの心を揺るがす事件に遭遇する―。

 

 

 

 

英題は「One Way Trip」

まさにそういう映画でした。

青春のかけがえのない時間になるはずだった旅行が、善行のつもりで始まった事件のために自分達の青春も友情も壊してしまい、二度と戻れなくなる片道切符の旅になってしまうというお話。

 

監督さんは、「世の中が酷いのは君達のせいじゃない」というメッセージを送りたくて作ったそうですが...というより、若者がこれ見たら「人助けなんてするもんじゃない」「友情なんて信じてもあてにならない」、そんなことばかり心に残りそうなんですが...( ;∀;)

 

誰かのせいにしないと生き残れない、全員で生き残ることはできない、そうなった時に「誰もが主犯だと信じそうな子」、「後ろ盾もお金もない子」を生贄に差し出す、その残酷な決断。

そう決断させるように巧妙に導いていく大人たち。

この子たち、この後まともに生きていけるんだろうか。

親を愛することが出来るんだろうか。

 

自分が父親の暴力で母を亡くしていて、父親は刑務所に服役しているヨンビが、だからこそ女性を助けたんだと、あんなことがまた起きていいわけないじゃないかと兄に詰め寄るシーンが悲しすぎる。

助ける価値のない人だったのに....

汚名を着せられたまま死んだ真面目で優しい青年サンウ。その葬儀に来たのがヨンビだけだっていう...。そりゃ合わせる顔がないでしょうけどね...。

それでも、辛くても、申し訳なくても、行ったヨンビ。自分の情けなさに向き合うのは誰でも辛い。この先この子どうやってこの十字架を背負って生きていくんだろうか。

サンウの幻に許してもらいたがるヨンビだけど、もうサンウが死んでしまった今、永遠に赦しはもらえない。

ここで逃げたあとの2人は、この記憶から逃げ続けると思うけどね....。

 

オトナの世界の汚さを見てしまったら、もうそれが映った子供の目も汚れてしまう。

さあ、あなたなら子供たちにどう話す?

そんなふうに言われてるような気がしますわ...。

 

昔読んだ文章を思い出したりもした。

自分がいじめにあってきた方が、我が子にどうしても「いじめられている子を助けなさい」と言えないと。そのせいで我が子がいじめられる側になったらどうしようかと考えてしまう自分が情けないと、切々と綴ったものでした。

親はオトナなんだけど、やはり愚かで弱い人間で....。正義がどこにあるかなんて重々承知しているのに、結局は表面的に我が子を助ける方法を選んでしまう。でもその助けたつもりの子供の心は、本当に助かったの?もっと傷を与えたんじゃないの?

「アンタらそれでいいのかよ?この子たちを見てどう思ったよ?」

そんなふうに言われてる気がしたんですよ。

 

闘えと言うのは簡単だけど...本当に自分の人生でそれを実行するのはいかに大変か。

私には自信ない....だからこそ、オトナとしてこの映画を観てものすごく後味が悪いんだろうなと思いました....。

最後には少しは救いがあるのかな?そう思っているうちにエンドロール。

ああ、監督は私たち「大人」を許してはくれないんだね、そう感じました。

 

若い俳優さんたちが、若いうちだからこそ演じられる、そういう作品も良いもんですね~。

ヨンビを演じたジス君、印象的でした。ドラマ「麗」のときは出演者多すぎて紛れ気味だったけども、そのときも私は印象に残りましたけどね。

 

 

儚くて痛ましい、そんな物語でした。