フィルムを想わせる画質の向こうにひろがる
ドラマ『東京バンドワゴン』の風景が、なつかしい。

それはアンタが東京・谷中近くで育ったから、当たり前だろうって言われそうだけど
いやいや、違う。谷中もロケ地ではあろうけど
もっとさらに、懐かしい場所。。。

それもそのはず。
古書店あたりのロケ地は、千葉県の佐原であった。
今は佐原市ではなく、香取市になったが。

実は、伯母の嫁ぎ先が佐原の商家で、
小学生の頃、夏祭りの時期に泊りに行かせてもらったことがある。
遠い記憶では、おもむきのある街並みであった。

一学年上の従姉から、その祖父母まで、三世代が同居し
ちょうど『東京バンドワゴン』のお邸を少し小さくしたような
古くしっとりした佇まいの木造家屋に暮らしていた。
縁側の向こうには、小さな庭。
夏風が植栽の葉を揺らせていた。

夜は川原まで歩いて、花火見物。
地元の人ばかりの花火大会は、派手な仕掛けはないが
親族そろって、すぐそばで見ることができ、
人混みもなく、ゆったり土手に腰掛けて
こども心に、素晴らしい体験であった。

土曜のドラマにでてきた川原は、あの場所だったのかなぁ。

そんな、ほのぼのした思い出もよみがえる、『東京バンドワゴン』

震災後に伯母から、便りが届いた。
 「庭の灯ろうは倒れたけど、家も私も大丈夫です。
 頑丈な家を建ててくださった先祖に感謝しています」。

ここまで読んでいただいて、ありがとう


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