BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ
Side O
シャワーを浴びようと、隣でくうくう眠るニノを起こさないようにベッドを抜け出す。
シャワーから帰ってきても、ニノはまだ眠っていた。
穏やかに眠る彼の傍ら、ベッドサイドの小さなテーブルに、媚 薬の小瓶が転がっていた。
ベッドに腰掛けてそれをつまみあげると、瓶の三分の一くらいまで減った中の液体がちゃぷん、と小さな音を立てる。
すごかったな…効き目…
翔くん、どうやって手に入れたんだろ…
…ってか、
なんでニノにバレたんだろ、これのこと…
俺はベッドで眠るニノをもう一度見やった。顔をこっちへ向けているから、長い睫毛とか、閉じられた綺麗なまぶた、すっと通った鼻筋、緩く合わさった唇なんかがよく見えた。
幼さの残るその顔は、とても、あんなオソロシイことーー媚 薬を盛った恋人を縛 って、目の前でひとりでスんのを見せつけるーーをするような小悪魔には見えない。
まったく…今日は二つ、大事なことがわかっちゃったな…
ひとつめ。
そして…
ふたつめ。
小悪魔を寂しがらせてはいけない。
俺は自分の考えたことに納得しながら、自分の喉を手で触った。
って言ってっけど…
一方では、こうも思うんだ。
ドラマの中のことなのに、俺の言ったセリフが気になって、好きだって言って欲しくて、こんなことしちゃう小悪魔のこと…
可愛くて…
おいら大好きなんだよな…
俺は小瓶をもう一度見つめると、自分の荷物の中にそっと忍ばせた。
イケナイことをする小悪魔からは、武器を没収しないとな…
そんなことされたくらいで、俺を試して、困らせる手段がなくなる小悪魔でもないだろうし…
「大野さん…」
ニノの小さな声にびくっとして振り向いたけれど、小悪魔はまだすやすやと穏やかに眠っているところだった。
俺はベッドで眠るニノをもう一度見やった。顔をこっちへ向けているから、長い睫毛とか、閉じられた綺麗なまぶた、すっと通った鼻筋、緩く合わさった唇なんかがよく見えた。
幼さの残るその顔は、とても、あんなオソロシイことーー媚 薬を盛った恋人を縛 って、目の前でひとりでスんのを見せつけるーーをするような小悪魔には見えない。
まったく…今日は二つ、大事なことがわかっちゃったな…
ひとつめ。
小悪魔に、お似合いの武器を与えてはいけない。
そして…
ふたつめ。
小悪魔を寂しがらせてはいけない。
俺は自分の考えたことに納得しながら、自分の喉を手で触った。
って言ってっけど…
一方では、こうも思うんだ。
ドラマの中のことなのに、俺の言ったセリフが気になって、好きだって言って欲しくて、こんなことしちゃう小悪魔のこと…
可愛くて…
おいら大好きなんだよな…
俺は小瓶をもう一度見つめると、自分の荷物の中にそっと忍ばせた。
イケナイことをする小悪魔からは、武器を没収しないとな…
そんなことされたくらいで、俺を試して、困らせる手段がなくなる小悪魔でもないだろうし…
「大野さん…」
ニノの小さな声にびくっとして振り向いたけれど、小悪魔はまだすやすやと穏やかに眠っているところだった。
-終-