夜も遅くなり、
観ていたTVを消して横になった。
さっき迄TVの音が鳴っていた部屋に
静寂が訪れて薄暗い視界だけが広がって。


なんか


ふいに……


涙が溢れた。


名古屋への診察が決まり、
今まで何故か自分の事なのにどこか他人事かの
如く診察に行く事を目標に
突き進んで来た。



『また手術なんだろうか…』



ふいに、こうして“普通”に
布団に横になる事も出来なく
なるのかなぁ…なんて考えがよぎったりで。
普通に眠れるのがこんなに幸せな事だって
忘れてたよね。

なんか急に緊張の糸が切れたのかな?
だから不安になり出したのかな。

自分で覚えてる限りでの手術は3回。
心臓の手術。
扁桃腺の摘出手術。
鼻炎の手術。

どれも全身麻酔でやった。
そして、どれもが術後の苦痛が酷かった。
その上、手術を重ねる度に手術台に
乗るのが怖さを増して。

仕方ないって分かってる。
でも怖くて怖くて。
麻酔効く迄が本当に怖くて。
弱虫なあたしは麻酔かけて貰う迄もが
気持ちを抑えられなくて泣いてた。

泣いても仕方ないのは分かってるのに。
怖いって思っても仕方ないのに。

ダメだなぁ~あたし。