先週金曜日、私にとって衝撃の報道が駆け巡りました。

テレビ朝日系で40年近く放送されてきた二時間ドラマのパイオニア、「土曜ワイド劇場」が3月いっぱいで終了するというのです。今年の7月から41年目に入る、まさに直前でした。昨年の紅白歌合戦における和田アキ子さんではありませんが、「なぜ、いま?!」という気持ちでいっぱいです。

このことを受けて、2月12日に、現在、事実上休刊していました「土曜ワイド劇場・全作品リストメールマガジン」の号外を発行したくらいです。すぐに発行できなかったのは、それだけショックが大きかったということで…

今回の終了は、土日の21時台に、新たなニュース番組を始めることと、土曜の22時台に「しくじり先生」を移動することによって、枠がなくなることでした。

昨年4月、「土曜ワイド劇場」は「土曜プライム」という新枠の一コンテンツに格下げされ、8月と9月には1本ずつになったときにはガッカリしましたが、10月は5本放送されてホッとしていると、12月は1本も放送されないという事態。

嫌な予感はしていました。

土ワイは、毎週土曜の21時には放送されるという放送習慣もある意味大事だったはずですが、編成側がどんどん崩してしまったのです。

そして、今回の発表。

二時間ドラマに関しては、新設されるドラマ枠「日曜ワイド」にて継続するとのことで、少し安心したものの、時間を聞いて驚愕。朝10時です。これまで、週末の21時から放送していたものを、朝10時に移行する。正気の沙汰とは思えません。また、現在は2時間6分の土ワイが現行の編成と同じ時間として入るためには、カットするのか、以降の番組の時間をずらすしかありませんが、そのあたりも不透明。

もちろん、視聴者のニーズの変化があるというのならば、日曜朝への移動もアリでしょうが、土ワイは基本的にミステリー、サスペンス作品です。全てとは言いませんが、基本的には殺人を取り扱うドラマです。それを、子供たちを中心に定着しているニチアサ、音楽、ペット番組から続く午前中に持ってくるのは、どうなんでしょう。

正直、この枠は、最近のラインナップを見ても、いろいろ迷走している感がありますから、穴埋め的に入れられて、土ワイ向けに製作されたストックを放出したらフェードアウトさせていくための方便に使われたようにも感じてしまうのは、気のせいでしょうか。

願わくば、かつて金曜夕方から日曜朝に移動して、いまはニチアサとして定着したスーパー戦隊シリーズのように、この枠も死守して、可能ならば土曜の夜に、深夜にかかってもいいので、戻って「土ワイ」として復活してもらいたいものです。テレ東の「水曜ミステリー9」も、一度は「木曜洋画劇場」と合併して「水曜シアター9」となり、それも終了した後に、「水曜ミステリー9」として復活しました。現在では、「水曜エンタ」の一コンテンツではありますが、継続しています。

この春の改編自体はどうしようもないでしょうから、その次の改編などで、再考を願いたいものです。

このままだと、同じく二時間サスペンスの雄だった「火曜サスペンス劇場」が、名称変更を繰り返した挙句に、二時間ドラマ枠の完全消滅になったのと同じ道を歩まないとも限りません。

「日曜ワイド」では、新作の他、過去作品も放送するとのことですが、ぜひ名作といえる良作を再放送してもらって、土ワイを見直すきっかけになればとも思います。ただ、それにしても、日曜の朝では、いまとなっては放送できない作品も多いと思われますので、やはりどうせなら深夜帯のほうがいいのかと思うのですが…

ほな。