上半期の視聴率で4冠を達成 開局55周年に向け勢い増すテレビ朝日 | ☆___________「財界」日本経済を斬る!!!

上半期の視聴率で4冠を達成 開局55周年に向け勢い増すテレビ朝日

今期最終年度の経営計画を1年前倒しで達成



「編成の責任者だった2005年にプライムで2位になった手応えがあったので、それを再現すればトップになれるのではと考えていました」(テレビ朝日社長・早河洋氏)



12年度の平均視聴率で、ゴールデン(1922時)、プライム(1923時)、プライム2(2325時)の3冠を達成したテレビ朝日。今年上半期は全日(6─24時)でもトップに浮上し、4冠を獲得。勢いを増している。



テレビ朝日を変えたものは何か──。「09年社長に就任して、翌年から1年近くかけてグループ経営のあり方を議論した。そのプロセスに社員がかかわったことが大きい」と早河氏は語る。



社長対話集会や若手社員との飲み会、「ちい散歩」と称して職場をまわるなど、社員との意見交換を重ねていった早河氏。



そうして策定した『デジタル5ビジョン〈経営計画2011─2013〉』は「日本でトップグループのコンテンツ総合企業」になるための基盤整備という位置づけ。中身は「視聴率でトップを獲る、広告収入を上げるなどシンプルな経営目標」(早河氏)だが、1年前倒しでほぼ達成。



同社トップは、親会社・朝日新聞出身者が務めてきた。早河氏は初の生え抜き社長で、プロデューサーとして『ニュースステーション』を成功に導くなど、現場を熟知した人物。「編成も営業も総務も経理も互いに敬意を払い、『サンキュー』といえる環境づくり」にも力を入れてきた。そうした活動を通じ、社内の意見を吸い上げ、一丸となれる組織をつくったと言える。



14年2月には開局55周年を迎えるテレビ朝日。「うちの局は常にチャレンジャー。チャンピオンではない」(早河氏)と慢心せず、さらに上を目指すよう、社員に発破をかけている。