録画と記憶 | ひなたぼっこ

ひなたぼっこ

虐待体験、家出、DV、妊娠、、手術、、、
日のあたる縁側に座って
のんびりと話して聞かせるような
思い出話じゃないから、、、ここに。


お気に入りドラマの新シリーズが始まるという番宣を見かけて
嬉しいな、と思うと同時にどこまで話が進んでたっけ?と思い立ち
録画しておいたものを再生させた。

その日付を見て

ちょうど去年の今頃にそのドラマは放送されていて
とっさに(まだ1年か)と驚いた


次のシリーズを待ちわびていたからかもしれないが
私にはもっと長く感じていたから
たった1年前だというのが意外で

再生してみても、そのドラマを見ていた自分が
あまり思い出せず、やはり一年以上も昔に感じる。

最近の記憶は頼りない
昔のことなら鮮明だのに(苦笑)

年を取るとはこういう事なんだろうな

母が、子守唄のように実父の不貞について聞かされていたのも
彼女には、その記憶が昨日の記憶より鮮明だったからなんだろう


先日、実家へ電話をかけた時
その「子守唄」を久しぶりに聞いた

まるで一語一句狂いのない言葉が出るわ、出るわ
その記憶力に感心するとともに
忘れることない彼女の心の傷の痛みが伝わって来る

晃兄ちゃんさえ、連れて行かなければ
母もここまで恨み続けることもなかったのに

事情が見えてる今の私にはどうしても実父が悪く見えて
今回は母と一緒になって彼を責める文言を並べた。

聞き流してるいつもの私とは違っていたから
拍子抜けするかな?と思ったが逆に火に油を注いだようで
鬱憤を吐き出すように古い記憶が次々と飛び出してくる。


そこで、ふと気づく

母は、時々記憶をすり替えてることに


良子姉さんの代わりに私が彼女の位置に置き換えられていた

「お前が電車で隣の座席を叩きながら『お父さんこっちに座って』って呼ぶのに
わざわざ離れたところに行ってしまって・・・」

って、私は赤ん坊の頃に生き別れてるからそんなことあり得ないのに

「それは、良子姉さんでしょ?」
と訂正したら、自分でも気がついたようで私にまつわる記憶を正していた。


そのまま

忘れさせていた方が良かったかもしれない


電話を切ってから少し後悔した。