どんな標的でも、受けた以来は成功させる
天才的なスリには、守るべき正義がある。
高遠さんの新シリーズです!
1巻完結かと思ったら違ったーーー!
でも面白かったので
2巻目があっても全然いい。
むしろこの話、1巻で終わったら
つまらなくなったと思うので
2巻以上あって良かったと思う。
結構、奥が深い、というか、
いろんな事件に繋がっていそうだし。
高遠さんの刑事ものは面白くて好きなんだよね。
高遠 琉加著「刑事と灰色の鴉」
警察に届け出られない盗難品を、 依頼人に代わって取り返す!! そして現場には カラスの足跡──。ネットで噂の義賊に興味を 募らせる新人刑事の真柴。そういえば、 名前も知らないあの人もカラスを腕に 留まらせていたっけ…。幼い頃、 父を亡くして泣いていた真柴を、魔法のような 手品で慰めてくれた少年──。彼の面影が 忘れられない真柴は、天才マジシャンがいると 評判のバーを訪れるけれど!?
高遠さんの警察ものが面白いのは、
恋愛関係の当事者同士が、
刑事と容疑者のようなドキドキする関係なので、
この先がどうなっていくのかわからない楽しみがあるからなんですよね。
もちろんだからこその切なさもある。
これまでも涙なしでは読めなかった作品もあったし。
刑事の真柴は、小学生の時に自分を勇気づけてくれた
初恋の相手である当時中学生だった玲に再会し、
わんこのように彼の勤めるバーへ足を運ぶようになる。
ところが玲は秘密を多く持っているようで‥‥。
実は玲は義賊としてネットで噂されている
「取り返し屋」
として暗躍しているのだ。
ようは合法的に取り返すことができないものを
取り返して欲しい、という要望に応えている。
依頼してくるのはリベンジポ○ノを恐れての写真とか
騙されて搾取されたもの。
でもちゃんと下調べをするので、犯罪性があるものには手を出さない。
玲と双子の青年(一人は女装、一人はITに長けている)たちと
この取り返し屋をやっているのだ。
そして真柴はこの取り返し屋が絡んでいる事件の捜査をしているのだ。
真柴の父親は幼い頃に無差別殺/人の犠牲者となって亡くなった。
そのせいで母親は心を病み自/殺未遂。
まだ小学生の真柴は心底疲れてしまったのだ。
その時に出会ったのが玲なんだよね。
玲に「酷い事が起きてもどこかに光はある。迷った時は心が明るくなる方を選べ。
君の中の光る石が教えてくれる方へ進めばいい。それが健斗の進む道だ」と言われ、
一つの綺麗な石を渡された。
真柴はそれをずっと忘れずにいて、
心の支えにしてきたのだ。
そしてまっすぐに育った真柴は今は刑事に。
でも玲にはそのことは言っていない。(公務員とだけ)
玲もマジックができるバーテンダーとして
たまにバーでそのマジックを披露することもあるけれど、
裏家業があるだけに
ひと目につくことはとっても嫌う。
真柴がどんなにわんこのように懐いてきても
ケンモホロロに冷たくあしらうのだけど‥。
玲のお父さんが伝説のスリ?だったり、
玲を見張っている真柴の先輩刑事がいたり、
玲たちだって単なる義賊って感じでもなさそうで
2巻目が非常に楽しみです!
内容を忘れないうちに
早く出版して欲しいですw
H度
ストーリー度