今日は、お母さんの妊婦検診に同行してきました。

子宮口が少し開いているとの診断を受けました。経産婦としては、考えうる範囲内であるとのこと。子宮頚管の長さはさほど短くないとか。ただ、娘が少し下に降りてきているんだそうです。子宮の張り止めの薬を処方してもらいました。お母さんは、お兄ちゃんの出産のとき、予定日を過ぎてもなかなか生まれて来なかったことがあったので、今回も心配ないと、少々無理をしても大丈夫と油断していたようです。

気になっていた胃の痛みについては、子宮の膨張(?)で胃が圧迫されることが原因と考えられるとのこと。胃薬を処方してもらいました。
先生からのお話を聞いて、早産・低体重児・最悪の場合の死、というのが頭をよぎりました。大袈裟過ぎるのかもしれませんが。私が仕事をしていれば直ちにお母さんの仕事を休ませたでしょうが、お母さんの収入に一家が依存している今、私が無理矢理休んでくれとも言い難いです。また、お母さんの職場では、予定日の6週前から産休の扱いとなるそうで、お母さんは産休扱いとなるまでは働きたがっていました。公の休み(=産休)に入る前に職場離脱してしまうことに、中途半端になってしまうと抵抗がある様子。また産休前の休みは欠勤扱いとなり、今後の昇進・昇給に影響があるそうです。

しかし、早産でもし娘が生まれてすぐに保育器に入れられたら、苦しむのは娘。低体重で生まれてきて万一障害でも負ってしまえば、娘にとっては一生の話。一時の収入云々の話では済まされない問題です。経済的に苦しくなろうとも、娘は健やかに誕生してきてほしい。天才脳であってほしいが、それ以前に健康であってほしい。これはお兄ちゃんも一緒だけど。私がもう少ししっかりしていれば・・・。今になって、前の職を辞したことを後悔しました。障害者になったからではないですが、健康は何よりの宝、と思います。お母さんもお兄ちゃんも、そして娘にも、その宝を手にしてほしいし、失ってほしくない。障害で苦労するのは、私だけで十分だと思います。私が家族みんなの苦労を引き受けてもいいと、遅まきながら思いました。
検診の結果を受け、夕方、父に電話をして、経済的な援助をお願いしました。お母さんが明日から仕事を休んで給料が減る分について、産休に入るまでの間、補填してもらえないかというお願いです。快く了解してもらいました。

「甘えて申し訳ないね。」

と言ったところ、

「こういうことは甘えにはならない。どんなときでも我々は親子なんだから、助けるのが当然だ。遠慮なんかするな。むしろこんなときは親を頼ってこい。」

と言われました。そして

「今いちばん必要なことは、お母さんを安静にさせること。今は大事にしないといけない時期だから、お前が支えてやらないといけない。」

と。お母さんが仕事を休もうか迷っていることを伝えると、

「お前の役割は休むように説得すること。経済的な問題は親父が何とかするから、そんな問題で悩むな。本来であれば両親が家に行っていろいろ家事の手伝いとかしてやりたいが、今は経済的に助けることしかできない。」

と言われました。

諸事情あり、私の両親(特に母)からは私たちの結婚を認められていない状態です。にもかかわらず、経済的援助をくれる父には感謝です。(そうせざるを得ないところもありましたが。)

「どんなときでも、何があっても、俺とお前は親子なんだぞ。子供は親に頼ってこい。」

そう、強調されました。そして、とにかくお母さんの仕事を休ませること、子供のことで一生後悔することのないよう行動することを厳命されました。

父に対してありがたく思うのと同時に、私は生まれてくる娘の父親として、私の父と同じように、無制限に頼ってもらえる、信頼してもらえる、そういう判断をしよう、行動をしよう。父との電話でそう思いました。

では今は、娘に対して何ができるのか。お母さんをしっかり休ませて、娘が正常なお産で生まれてくるよう環境を整えることなんじゃないのか。

お母さんに私の意志ははっきり伝えました。仕事は明日からすぐに休んでほしいと。お母さんはお母さんで、友人や同僚に相談したところ、やはりしっかり休んだほうがよいという結論に達したようです。夫婦の意見は一致しました。父に頼るという方法が良いか悪いかは別として、経済的な裏づけもできました。今後は、お母さんには仕事をしっかり休んでもらって、不要不急の外出を控えてもらい、身体に負担のかかる家事労働を分担しようと決めました。そして、娘には37週を超えるまで、3000gを超えるくらいまで、お母さんのお腹の中で踏ん張ってもらいたいと、切に願うのです。