光沢図書の中学一年生の国語の教科書に、安東みきえさんの「星の花が降るころに」という物語が載っている。

(ネットで調べたら文章が載っていたので、リンクを貼っておきます)

https://ja24.ilovetranslation.com/_XvUkt4ynlZ=d/

 

この物語は、ざっくり書くと「親友と仲違いした主人公が、仲直りしたいと頑張るけど、最後は親友と仲直りしなくても何とかなるという思考を得る」という話。

 

そのきっかけとなるのが、公園を掃除しているのおばちゃんの一言

主人公は親友との思い出の場所、公園の銀木製の樹の下に行くんだけど、そこで掃除をしているおばちゃんに会う

「いい木だよねえ、こんな時期は木陰になってくれて。けど春先は、葉っぱが落ちて案外厄介なんだよ、掃除がさ。」

私は首をかしげた。常緑樹は一年中葉っぱがしげっているはずなのに。

「え、葉っぱはずっと落ちないんじゃないんですか。」

「まさか。どんどん古い葉っぱを落っことして、その代わりに新しい葉っぱを生やすんだよ。そりゃそうさ。でなきゃあんた、いくら木だって生きていけないよ。」

 

つまり「人間関係もどんどん変わっていく」ということに主人公が気づく。

おばちゃんセラピストやん!って、心理学を学んだ自分は思うわけだ。

 

「人間関係の改善」が問題だと捉えると、「どのように人間関係を修復するか」が解決策になる。

でも、この話の本当の問題は「親友との人間関係にこだわっている」ことで、「親友との人間関係にこだわらなくなる」ことが本当の解決策ってことを教えてくれている。

 

でも、物語を読んだ中学生はなかなかこの考えに気づかないんだよね。

物語の続きを考えさせると、親友と仲直りするストーリーを考える生徒がほとんど。

だからこそ、授業でいかにそこの答えに気づかせるか。それが自分の授業の課題。

 

結構いい文章なので、一度読んでみるといいと思います。