いつか明け渡す日がくるまでは  11/29-3 | わかっていたけど辛かった年下彼氏の裏切りとその後の話もろもろ

わかっていたけど辛かった年下彼氏の裏切りとその後の話もろもろ

雨降って地固まり、
本日も歳の差カップル継続中。

激込みの京都市内を出るのに、

小一時間かかったが、

高速道路に乗ってしまえば、

30分ほどで自宅に着く。

 

 

高速道路に乗ると、

急に眠気に襲われた。

 

大きなあくびをすると、

「りこちゃん、シート倒して

 寝とき」とクマオ。

 

「うん・・・」

 

いつも悪いなぁと思うが、

言われた通りにシートを

かなり倒してしばし寝入った。

 

 

目が覚めると、

日はすっかり暮れていた。

倒したままのシートから

無言で運転しているクマオを見た。

 

その姿を見ながら思う。

今、クマオは何を考えているのだろう。

 

隣にいるのが、私じゃなかったら

もっと楽しいのかな、

本当の本当のところはどうなんだろう。

 

 

そんなことをとりとめもなく思う。

 

 

ジ~とシートを元に戻すと、

すぐに、

「りこちゃん、何か買いものして

 帰る?」と訊く。

 

私が起きたとわかると、

すぐにそう尋ねるということは、

今、晩ごはんのことを考えていたんだと

そう思えて、ホッと安心する私。

 

 

私はいつでも何かを心配している。

幸せに浸りきることを恐れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クマオの母親からもらった

豚しゃぶセット。

レタスときのこ少々だけの

超あっさりで。

 

 

 

 

 

 

結局、昨夜もまたクマオは

ダラダラ。

 

四条の村上重で買った

千枚漬けをあてに前日買った

新酒をチビチビ。

 

 

「りこちゃん、ごめん、

 いつもダラダラして」と言う。

 

 

「ううん、

 私は嬉しいよ

 クマオさんといるのが、

 誰といるよりも一番楽しいもん」

 

そう言うと

「ボクもやで」とオウム返し。

 

「いやいや、

 クマオさんはどうかな」

 

「何でよ、そうやで」

「いやいや」

 

そう言いながらも、

引き寄せ合うようにハグした。

 

 

 

 

京都への紅葉狩り。

帰って二人でしゃぶしゃぶ。

 

これが私の居場所、

誰が何と言おうと私の居場所。

決して諦めなかった私の居場所。

惨めでも不格好でもいい、本気で

取り返した私の居場所。

 

 

ここを守ろう。

いつか明け渡す日が来るまでは。

 

 

 

 

 

 

 

ここの千枚漬けは甘ったるくなくて

本当においしい。

 

今年のお歳暮はこれに決めた。