夏至手前の日曜は、
仕事もゆったりペースで
なんとなくみんな眠そうだった。


昼に夕に
空を眺める。
今の仕事を選んで
最大の報酬は、空。


夕焼けを眺めながら
家路につけるなんて、
最高の仕事だよね。
先輩と自転車を走らせながら
しみじみ語ったっけ。


想定外の出来事に
動じなくなるには
どれだけの経験が必要なんだろう。
だけどこの日は、
ひとつだけ手応えがあった。


ほぼ全介助の人を
車椅子からベッドへ
不快なく寝かせる事ができた。


腰痛とも
うまく付き合えるようになり、
リハビリのトレーナーさんから
解すべき箇所と
意識して鍛える筋肉を学び、
身体介助も不安なく
行えるコンディションになった。


無力や不甲斐なさに
いたたまれない気持ちが
幾度となくやって来るけれど、
前に進み、生きていくためには
その気持ちに打ち勝つしかない。


天候と
自分自身。
これが
私が日々対峙するもの。


老いや障害と
病。
これが
利用者さんの対峙してるもの。


そこで生まれる葛藤に
何らかの策を編み出して
日々暮らしていく。


そして今日も
暮れていく。


夏至直前の夕陽を
猫と共に見送る。


そう簡単に
暮れてなるものかと
踏ん張る夕陽と雨雲の
壮大な美しさを
存分に見届けた。



この自由こそ
今のすべて。






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