5年前の、2016年。
地元で働くことにした記念にと
自転車を新調した。
鮮やかな緑色の自転車は、
今、夫が駅までの通勤に使っている。

電動自転車にしたのはその翌年。
最初の1年は夫が使っていたものを
交換で譲り受け、今に至っている。

塩害が起きたのは、2018年。
猛烈名台風が2つやって来たのは2019年。
風雨に耐え、時々ガタが来て、
大掛かりな修理をして貰うこと、数回。
モーター類の保証期間は3年。
毎日20km以上走り続けた。
コロナ禍に、台風が直撃しなかったのが
救いだったけれど。。。

夏を越えたら、
年内に買い換えよう。
と夫と決めた。

10月。
緊急事態宣言が半年ぶりに解除され、
初日は暴風域に入ったけれど、
週末は快晴の夏日。
あちこちに人が出歩いて
子供が大声で遊ぶ声が聞こえている。

電動自転車も、
晴れて世代交代。

そんな善き日に、
私はぎっくり腰を発症したまま
胃カメラ検診を受け、
麻酔の余韻で体調は絶不調。

「キレイにしてから持っていこう」
と夫が掃除してくれた電動自転車は、
新品かと思うほどピカピカだった。

夜。
千切りのニンジンサラダを食べながら、
「これ、あなたが刻んだの?」と
夫に尋ねられて一本分刻んだと伝えると、
「自転車のカゴの穴ひとつひとつを
俺も頑張って拭いたんだよ。
お互いいい仕事したね!」
と嬉しそうに話してくれた。


この仕事は、電動自転車がなければ
頑張れなかったし、これからもそうだ。
(所々社用車にも助けられているが)
だけどこの仕事を、新たな相棒とまた
頑張っていく事には、正直迷いもある。
だけど、仕事の為だけに
この電動自転車があるわけではない。


神社からはぐれて
田んぼの一角で生きている猫がいる。
その子とコロナ禍で出会って1年3ヶ月。
会うたびにカゴに飛び乗ってくるので
休日にも電動自転車で向かうようになった。


カゴカバーはナイロン製。
雨上がりなどは体温を温存するのに
ちょうどいい感触のようで、
体をスッポリと沈めたあと、
我が物顔で寛ぐ顔をみるたびに、
日々の疲れが癒やされるのだった。


思えば地元で働くと決めた頃から、
地元で子猫の捕獲作戦が始まり、
職場付近でも地域猫の餌場が無くなって
猫の居場所確保に関わったり、
猫とは何かと縁のある日々だった。
ここに来て、また猫に背中を押されている。


お仕事券、猫の休憩所。
電動自転車は、私だけの相棒ではなくなった。
そしてそのメンテナンスをしてくれた夫も
忘れてはならない大切な相棒なんだということに
改めて気付かされた。


行けるところまで
生きていこう。
それで良いではニャイか。














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