つづきです( ・∇・)
もはや月刊誌になりつつある…笑笑




〜相葉の場合〜





あれから。

…にのの家に凸って説教(笑)された日から、にのとの距離はグッと近づいた気がする。

前は、ツンデレなんだけど…
ツン9割デレ1割って感じだった。その1割も耳とか真っ赤にしながらぷいって後ろ向いちゃうとかさ。帰ってくる返事も「うん」とか「別に」とかひと言二言。目に見えてデレてくれるなんてほぼほぼ無かったんだけど。
最近では、オレが話しかけると むにっと口角が上がり、もちもちほっぺが嬉しそうに動く。
メガネ越しの視線も心なしか柔らかい。
あぁもう可愛いな。触りたいな。
まだかな。
にのの目に映るオレが、同じ…
どこにでもいる普通の高校生になってくれたら。
隣にいるのが当たり前になってくれたら、すぐにでも告るのに。
何でオレなんかがそんな変に神格化されちゃったんだろう?ほんと不思議。
にのの方がよっぽど神々しいじゃん。
ほら、見てよ。この横顔。
鼻から唇のラインなんてもう完璧!最高!
ため息が出るほど綺麗なんだけど…

ん?にのがピクって動いた。
みるみるうちに、頬がピンク色に染まっていく。
やばい。可愛い。
なんて…にのに見惚れていると


「相葉、なに独り言言ってんだ。うるさいぞ」


…先生に怒られてしまった。




夏の大会の予選も、最終的にはベスト16で終わった。
にののお守りの効果に助けられたものの、やはり実力の差には抗えなかったということか。
それでもこの成績は、創部以来最高の成績だった。

そして、問題発生。

今まで、オレは決して成績が悪い方ではなかった。
いや…そんな良くはないけど。普通。
胸を張って言うことではないが、赤点を取るほどでは無かった…はず。
それがどうだ?
期末テストはどの教科もギリギリ。
英語に関しては残念ながら追試のお知らせが来てしまった。
追試で赤点だと、夏休み返上で補習。
ただでさえ部活があるのに、これ以上予定が増えると、せっかくの夏休みににのと一緒にいる時間がなくなってしまう!!


「ねぇ、にの…英語って何点だった?」

「ん?90…だけど」

「え、すごい!!」

「潤くんは96って言ってたかな」

「二人とも得意なんだ…
あのさ、にのは赤点とか無いよね?」

「うん。無いね」

「そ、そうだよね!あははは!」


追試までは部活も禁止。
その結果次第で、その後の夏休みが決まる。
何としても補習を回避しなければ!!
恥ずかしいけれど、ここは…


「にの、あのさ…
オレに勉強教えてください!」


机に擦り付けるように、深々と頭を下げた。



つづく



miu