〜櫻井の場合〜
テーマ分類どうしよう( ・∇・)
とりあえず、にのあいに入れておきますね笑
今日はデートの約束はしてなかった。
だが、突然の休講。
ぽっかり時間があいてしまった俺は、チラリと時計を見た。
潤の高校の時間割は把握している。
今から車を取りに家に戻り、それから向かえば、ちょうど…最後の授業が終わるころに着くだろう。
そのままデートでもしようか?
予定外の逢瀬に、嬉しそうに顔を綻ばせるであろう恋人の顔が目に浮かんだ。
潤の通う高校の近くまで車を走らせ、邪魔にならないよう路肩に停めた。
ハザードランプを点滅させて彼を待つ。
少しして…
息を切らし、ふわふをと髪を揺らしながら駆け寄ってくる可愛い恋人の姿がミラーに映った。
「どうしたの?翔くん。今日は大学じゃなかった?」
「急に休講になってさ。
…潤の顔見たくて来ちゃった」
助手席のドアを開け、乗り込むと
走って来た所為だろうか?
潤の僅かな汗の匂いが鼻腔をくすぐった。
「///// 嬉しい。
あの、でも…今日はこれから、俺の家で勉強会することになってて」
「え?期末テストは終わったよな」
「そうなんだけど、相葉くんが追試になっちゃって」
「今日は…おばさんは?」
「母さんはおじいちゃんの病院に行くって言ってた。姉ちゃんはバイトだし」
「へぇ…」
相葉くんという名前は何度となく俺も聞いている。可愛い従兄弟であるかずの"推し"だとか。
潤曰く、かずの想い人…という認識で間違いないらしいけど。
…その相葉くんがなぜ潤の家に?
この話ぶりであれば、まさか二人きりということはないだろう。かずも一緒であることは間違いない。
「ちょうど良かった。先に帰って、アイスとか買っておこうかな。
そうだ、翔くん…コンビニ経由で俺の家まで送ってくれる?」
…潤が愛しくて、会いたくて。
居ても立っても居られず…
ここまで車を走らせてしまった俺に対し
あまりにも無邪気に他の男の話をする潤。
彼は、目の前でいそいそとメッセージを打ち始めた。
ほんの少しだけ…
意地悪したくなる俺の気持ちも分かるだろう?
「ん、了解。送ってくよ」
俺はアクセルを踏み込み
今日は誰もいないという…潤の家に向かった。
つづく
miu