早朝 | 見えない世界の真実が此処に®

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早く寝すぎた為か珍しく朝早くに目が覚めた。

いつもだったら二度寝するのだけれど、今日はいつもの運動不足を解消する為に、ホテルがある天神の街を散策することにした。

決してウォーキングや散歩ではない。

なぜなら、運動する用の靴を履いているわけでもなく革靴だからだ。
車の中にはジョギングをする事もあるかもしれないと、確かに赤褐色のちょっとオレンジ色がかった運動靴を入れてはいるけれども、普段、黒い服しか着ない私にはやっぱり似つかわしくないのかもしれない。


朝6時。

天神西通りと親富孝通りのちょうど中間地点にある西鉄グランドホテルの周りには、やっと飲み終わったという様子の若者や仕事が終わり帰宅途中であろう外国人やホスト風の男性や水商売を終えた若い女性の姿があった。
そんな街をゆっくり歩いていくと、ドン!という音がちょうど横断歩道を渡り終えた所で聞こえた。

振り返ると、私が横断歩道を渡り終えるのを待っていたタクシーが、横断歩道の真上で自転車を跳ねていたのだった。
あら、手助けした方が良いのかどうかと躊躇したが、跳ねられた若者はすぐに立ち上がり、---おそらくは酔っぱらっていたのだろう。
「運転手さん!見ていなかったの?どうなの!?」と叫んでいた。
タクシーの運転手さんは自転車を起こしながら、うんうんと頷き、すまなかったという様子だった。そこに言葉があったかどうだかは、夜が白け始めたその時間でははっきりとはわからなかった。


「悪いのを認めるんだよね!?」と若者が運転手さんに叫んでいた。

「だったら、もう良いよ!」という言葉が聞こえたが、そこにどんなやり取りがあったかは定かではないけれども、タクシーに跳ねられた金髪の若者は、そのまま自転車にまたがり、走り去っていった。
この出来事はほんの30秒ほどの出来事だったが、私は「運転手さんにとってはラッキーだったな」とひとり言を言いながら、その場を後にしたのだった。
後ろの方で、クラクションがなった。横断歩道の真ん中で止まっているあのタクシーに対してだろう。

たった今、あの若者とタクシーの運転手さんの やりとりなど知る由もないないだろう。

クラクションがもう一度鳴った。



そのまま昭和通りを天神方面に向かって歩いた。

小降りの雨が降っていたので、地下鉄の入り口から地下街を歩いてみようと考え、地下街に入った。


階段を降りていくと、ほとんど人の姿がなく不気味な感じがした。

いつもならば多くの人がいるのに、数人が急ぎ足で地下鉄乗り場方面に向かっているだけだった。


昼間であれば両脇にはお店があり、賑やかな感じがする天神地下街。

まだ朝早すぎるから、大丸の地下街に入れたとしても試食にはありつけない。

などと考えてながら天神南方面にゆっくりと歩いた。


ふと、階段が右側にあり、そこにサラリーマン風の男性の姿を発見した。

地上に上る階段の途中、なぜだか左肩を壁によせつけ、頭も壁にもたれかかり、ほとんど直立不動で立ちすくんでいた。


後ろから見る限り、具合でも悪いのか?という印象を受け、どうせ時間は持て余しているしと、私は、その階段を上ることにした。

おそらく渡辺通りに出るのだろう階段だと思いました。

5段、6段、そして15段くらい階段をのぼると、ゆっくりと階段を上りながら、その男性の顔を覗き込むと、具合が悪いという印象ではなく、寝顔だったのです。


寝てるよ!
思わず、喉が上下し、声に出して笑ってしまいそうになり、必死に声に出して笑のを抑えながら、笑ってしまいました。


もう一度、男性を振り返り見るのですが、やっぱり寝ているようでした。まったく動かない。


朝まで飲んでいたのかな?とも考えてみましたが、身なりはしっかりしているし、右手には鞄をしっかり持っている。お酒の臭いがするわけでもなかったので、おそらく出勤途中なのだろう。


いやはや、よっぽどもう少し布団の中で寝たかったのだろうなと、私の顔は自然とにやけてしまい、でも、冷静にこんな時間から出勤の為に動いている人がいるのだと思いました。


私もかつてこの福岡市から熊本まで向かう時には朝早く出たものです。

東京で働いている時、確かに27時に仕事を終え、朝8時には出勤の為にの準備を初めていた。


朝早くから働いている方々がいるから、世の中がちゃんと動いているのだと改めて感謝の気持ちが湧いてきました。


そうすると、さっき階段で寝ていた男性に対して笑ってしまったことが申し訳なくなってきたのでした。