ヘリで出発して数分、多分10分くらいだったかな?県の大学附属病院近くのグラウンドに到着。

ドクターヘリなら直接病院の屋上に到着ですが、なんせデカイ防災ヘリ(o´Д`)
グラウンドに降り立ち、そこから2、3分救急車で病院へ!

到着するとたくさんの先生方が待ち構えてくださっていました。

そのまま救急へ。
あたしは控室みたいな所へ。
まもなくパパも到着、2人でじっと待つこと数十分。

呼ばれて本人とも対面しました。

そのとき士音はすっかり疲れきっていたのと、不安と恐怖でほとんど口もきけない様子でした。

先生からの質問にはあたしが答えました。

最近までサッカーやってたのは本当ですか?
考えられませんと言われました。

それほどに心臓は悪かったのでしょうね。

今から検査などして、このままICUへ移しますといわれ、士音と別れました。

パパは1度荷物を取りに帰り、あたしはそのまま控室へ。

まだ詳しいこともわからず、とにかく心臓の機能が低下しているから安静にして検査をするということだったのですが、いますぐ命に関わる何かがあるということはなさそうでした。

あたしのそのときの気持ちは、ただ不安で、それに何がなんだか混乱していました。

夜になりパパも戻ってきて、やっと士音に会えるということで、ICUに入ると、一応ご飯も用意してもらってましたが、もちろん食欲はなく、本当に無口な士音がそこにいました。

普段、割と仲がよくて、よく話しもする親子なので、そんな士音をみるのがびっくりで、あたしはなるべく普段通りに色々話しかけていました。
でも返ってくるのは、うん、という一言のみ。

後日そのときの話しをすると、士音は、

「あのとき初めて僕死ぬのかなって思っとった」

と言ってました。

そうですよね、いきなり歩くことさえ許されず、ヘリに乗せられ、痛い検査をいっぱいされ、、、

ごめんね、もっともっと、不安を取り除ける言葉をかけてあげれたら良かった。
自分が死ぬかもなんて、そのときの気持ちを思うと胸が潰れそうになります、本当にごめんね。

あたしはそのとき、自分も訳が分からず、さっきまで歩いて喋ってたのに、そんな重い病気にいきなりなるわけがない!とか、とにかく混乱していて、うまくフォローすることができなかったんだと思います。

パパが帰り、1人控室で夜を過ごしました。
すぐに親友に連絡しました。

「なんかよくわからんけど、士音、心臓が悪いんやって…。」

ほんとに訳がわかりませんでした。

静かで寒い部屋でほとんど眠れない一夜を過ごしました。
早く朝になってほしい。早く士音の顔が見たい。
それだけをずっと思ってました。

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写メはこの入院の日から4ヵ月前、士音14歳の誕生日です!
病気の影もなく、サッカー部で真っ黒に日焼けして、、、このときに戻りたいと、何回思ったことでしょう。