今まで平気で暮らしていたのに、青天の霹靂。
突然、離婚届を突きつけて去ってしまう夫。
状況としては離婚は目前。もがく妻。

こんな所でしょうか。

これが夫婦が逆の立場で妻が別れたいと離婚届を渡す時は、ほぼ本気。
だから離婚届を平気で突きつける夫は真剣に離婚したいんだと思ってしまいます。
しかしこの場合でも、よほどの事が無い限り離婚に至る事はほとんどありません。

未婚者の場合も、このくらいの時点で相談を下されば救いようがあるのですが、ほとんどの場合が完全に別れてしまってから私に相談するので手遅れになってしまいます。

「一旦、距離を置こうか」と言われて、まだ連絡が取れる状態。
ここからのやり方を間違えずに行えた相談者は、未婚者でも意外と復縁を果たします。
つまり、完全に別れ切ってからの復縁はいずれにしても難しいと言う事です。

夫婦の場合は「別居期間」というラッキーな時間があるのでわかり易いですよね!
今までお互いが甘えていた事を一気に反省する事態になるのです。
もう一線を越えたら破局が待っているので緊張感がハンパ無く、人生を賭けて改心します。

でもここで一番肝心な事は「取り乱さない事」「焦らない事」です。
既婚者の場合は離婚届が受理されたら終わりです。
たかが紙切れ一枚。
されど、この紙切れの存在が離婚か復縁かの大きな鍵を握るのです。

私がこの相談者に言う事ができたのは「離婚したくない方の権利が強い」という法的手段の事だけでした。
夫は離婚したいと言えば、すぐ手が切れると思っています。
紙切れ一枚の事で、年単位で自分が束縛されてるとはつゆ知らず、結婚や離婚を恋愛の駆け引きの様に考えている所があります。
愛人がいる場合も、そちらとすぐに結婚できるなどと考えている不届き夫もいます。
要するに、考えが甘いのです。

一方、妻も結婚と言うステータスがそんなに強い絆である事を知らなかったりします。
とにかく、離婚話が勃発したら離婚を望もうが望むまいが30円でできる離婚届不受理申出書を提出する事が重要です。
私は、どんな相談者にもこれを勧めますし、自分も出したまま未だに取り下げていません。
そして、今までにこれが効力を発揮する前に修復を果たしている人達がほとんどです。
妻にこのくらいの本気度があれば、離婚はよほどの事情が無い限り避けられます。

相談者の場合は、内側ではもがきながらも表面的には優雅に静かに泳ぐ白鳥の様に見守りを続けました。
焦ってご主人を捕まえて問いつめるような事をしなかったのです。(できなかったとも言えますが)

その結果、夫は気が済むまで放浪の旅を楽しんだ挙げ句、無言で帰ってくるのです。
今回の相談者の場合は早い!(私の場合はもっと早くて逆に情けなかったですけど)
夫が帰ってくるまで半年や1年以上かかる事だってあるんです。

離婚届を突きつけられて離婚されそう!と悩んでいる方。
一番大事な事は、取り乱さない事です。
そして、事が終わっても問いつめない事です。愛人が居る場合は辛いですけど。
帰って来たと言う事は、向こうにも追い出されたと言う事です。

帰って来た夫は「傷ついてお腹を空かせて帰って来た可哀想な仔犬」だと思って下さい。
とてもそんな可愛げのある様子には見えませんが。(^-^;ゞ
でも、そんな態度を取る夫は育った環境下で何らかの理由で愛情に飢えていたりするんです。

戻って来さえすれば、ほぼ、こっちのものです。
後は根気強く、心を入れ替えてたっぷり愛情を注いだらいいのです。

結婚って他人と家族になるわけですからね。
色々と妥協が必要で大変です。
完璧なんて目指していると、破滅するパターンには対応できません。(^-^;ゞ