イソップ寓話集 (岩波文庫)/岩波書店
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イソップ。

教科書に載っているくらいなので、知らない人はいないでしょう。

北風と太陽(中学英語の教科書に載っていた)

肉をくわえた犬が、川に映った自分の姿を見て、「あいつの持ってる肉のほうがでかいぞ」と思い、飛びかかろうとしたら肉を落としてしまった・・・・なんて話や

腹をすかせた狐が、葡萄を見つけた。

しかし、高すぎてそれは届かない。

狐は「あれはまだ熟れていない。」

ある百姓が息子たちに、葡萄畑に宝物を残しておいたから、それを探せと言い残し、亡くなった。

息子たちは葡萄畑をひたすら掘り起こしても宝物は見つからなかったが、

しばらく経つと素晴らしい葡萄を与えてくれた……なんて話などが特に有名ですねー。



「あれはまだ熟れていない。」はよく引用もされますし、

そう、先日のモーパッサンにも出てきました。



しかし、みんなが知っているイソップが、

実は古代ギリシャ人であるということはご存知でしょうか?



イソップはギリシャ語の英語読みで、アイソーポスと言います。


イソップを知っていますか/新潮社
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私はてっきり、グリム童話やペローなんかと同字くらいの時代を生きた寓話作家だと勝手に思い込んでいて

イソップを知っていますか 阿刀田高』で知って、ぶったまげた記憶が・・・・・。



寓話なので、動物がよく出てきます。

しかしイソップが古代ギリシャを生きたということもあるのか

ゼウスやヘルメスといった、ギリシャ神話の神々や、ディオゲネスも登場。


さらに、イソップ自身が登場したりも。


ペローの寓話のように、それぞれ教訓めいたことがついています。

「北風と太陽」の教訓は、

言ってきかせる方が、無理強いするよりも、ききめの多いことがしばしばある、ということを明らかにしています。


・・・・・・なんか、違うんじゃない?


なんて、思えるものも少なくありませんが。



全体的にとても短くて、短いものは3行というものの。

2ページで3話というところが平均的かな?

だからたくさんの寓話を一気に読めるわけなんだけれども、

正直なところ、似たような話が多いので途中で飽きてきます。。。



寓話や童話だと、私はペローのが一番好きで(アンデルセンは合わない)

イソップのは・・・・まあ、別に普通というか、大して面白くもないというのが正直な感想かなぁ。


べつに買うことはないと思うけれど、教養として読んでいてもいいのでは。



もっとも短かったものを引用しておきます。

97 ディオゲネスと禿頭



キュニコス派の哲学者ディオゲネスが或る頭の剥げた男に悪口を言われた時に、こう言いました。

「わしは悪口なんか言うものか、とんでもない!いや、わしは君の頭の毛を称賛するよ、彼らは悪い頭のてっぺんにおさらばしたんだからな。」



ディオゲネスって、あれですよね?

犬って呼ばれて樽の中に住んでたという・・・・・

彼にはすごく興味があるので、関連書読んでみたいなー。

イソップを知っていますか (新潮文庫)/新潮社
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最近出た文庫版。


私は単行本の方を読みました。



寓話〈上〉 (岩波文庫)/岩波書店
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これがイソップを基にしているというため、先にイソップを読んでみました。


ずっとラ・フォンティーヌだと思っていたのだけれど

ラ・フォンテーヌだったの?


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