時間が空いてしまいましたが、去年読んだ455冊のうち、上位5作品ですウッドストック


毎年、古典中の古典、重厚な文学がランクインすることが多かったけれど

文学的価値もありながら、十分な面白さを誇る作品ばかり。



第1位 「宝石」 モーパッサン


モーパッサン短篇集 (ちくま文庫)/筑摩書房
¥840
Amazon.co.jp

モーパッサンの作品のうち、どれか一つは1位にランクインさせようと思い・・・・


短編の代表作中の傑作である「首飾り」と大いに迷い、この「宝石」にしました。

両作品とも、↑のちくま文庫、↓の新潮文庫の2巻に収録されています。

モーパッサン短編集 (2) (新潮文庫)/新潮社
¥662
Amazon.co.jp

「宝石」は、阿刀田高氏が

海外短編のテクニック (集英社新書)/集英社
¥735
Amazon.co.jp

↑で述べているように、読後感がまたたまらんのです。マイ・モーパッサン・ベストはこれ。


↑もめちゃくちゃ面白いですよー。




第2位 『劇場』 サマセット・モーム
劇場 (新潮文庫)/新潮社


¥700
Amazon.co.jp

レビューはこちら


昨年はモームを色々と読んで、どれにするか迷いましたが・・・・


やっぱり、これです。


これの映画化(おんさん、ありがとうございます!!)

華麗なる恋の舞台で [DVD]/ジェネオン・ユニバーサル
¥1,500
Amazon.co.jp


を最近観ました。すっっごくよくできてた!


原作の大ファンも満足な出来。


面白くてナンボ!な作家、モーム。

でもね、やっぱり文学的にも十分優れていると思うのです。



第3位 『シャーロック・ホームズの冒険』 コナン・ドイル


シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)/光文社

¥880
Amazon.co.jp

どうも推理小説ってレビューを書けなくて、書いていませんが・・・・

去年初めてホームズを読み出して、全巻読破→ホームズのパスティーシュも7,8作品読みました。

嫌いだ、と思っていた推理小説。私が馬鹿でした。

もちろんドラマ『シャーロック』も観たよ!

今年はアガサ・クリスティーとエラリー・クイーンあたりを読みあさる予定。

東野圭吾のガリレオシリーズにもはまり(ホームズかなり意識してるよね)、推理小説を見直すきっかけとなった本です。

ホームズ・シリーズはたくさん出ているけれど、私は長編よりも短編の方が好き。(ふだん短編よりも大長編派なのに)

で、短編のベストはこれ。

長編のベストならば、『四つの署名』です。

面白いうえに、ホームズのキャラクター、ワトソンとのやりとりが魅力的すぎて困る。

第4位 『パミラ』 サミュエル・リチャードソン

[第1巻 メロドラマ] パミラ、あるいは淑徳の報い (英国十八世紀文学叢書)/研究社
¥5,040
Amazon.co.jp

レビューはこちら

読みにくい訳しか出ていなかったのと、原書厚すぎることもあり、

イギリス文学を相当読んでいる人でも意外と読んでいない『パミラ』。

書簡体小説としてあまりにも有名なので、あらすじは知っていても。。。読んでないんですよね。

新訳が出ました!!!!

結構な厚さ&お値段なのですが、ああ、もう、たまらん。

突っ込みどころが多すぎて、たまらんのです。

ない(笑)

ない(笑)

ありえない(爆笑)

ヘンリー・フィールディングのパロディである『シャミラ』 ジョウゼフ・アンドリューズも読みましたが、

やっぱり『パミラ』ですねっ!

テーマは全く違うけれど、去年新訳が出て、突っ込みどころ満載すぎるイギリス文学ならば

ファニー・ヒル 』なんかもありますが。

これはどのあたりが文学的に評価されたのかが不明です(笑)が、

ここまでぶっ飛びすぎるほどぶっ飛んでると、面白いことは確か!


第5位 『マンドーラゴラ』 マキャベリ

マキァヴェッリ全集〈4〉マンドラーゴラほか/筑摩書房
¥5,040
Amazon.co.jp

レビューはこちら


西洋文学好きでも、それなりにイタリア文学を読んでいる人でも、

結構読んでいないマキャベリの戯曲。


今『君主論』を読んでいるところですが、↑に収録されている『マンドーラゴラ』と、『クリツィア』は


あんた馬鹿か!! という内容で、素直に面白い作品です。



マキャベリの戯曲はめちゃくちゃ面白いのに、他に読めるものがなさそうなのが残念・・・。

そもそも2作品しか書かなかったのか、翻訳がないのか。