時間があるので (←なんとスバラシイ響き!!)レビュー書いていなかった分、長めの記事です。



゚:: *My Salad Days*::*

読んだ本の数:38冊
読んだページ数:11158ページ
ナイス数:274ナイス

+登録していない本5冊で、合計43冊でした。


読んだ本のほとんどが歴史関連書だったような・・・?


薔薇の冠―イギリス王妃キャサリンの生涯/朝日新聞
¥3,873
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石井美樹子氏による、キャサリン・オブ・アラゴンの伝記。

研究費で購入させていただいたものです。

石井氏による著書は間違いがないんだけれど、ルブランの伝記だけは面白くなかったので、途中でやめました。論文には関係ないしね。

キャサリンは、ヘンリー八世の最初の妻。

彼女について知りたい場合、日本語文献でベストはこれだと思います。

たとえば↓のように、ヘンリー八世の6人の妃について述べた本はたくさんあるのだけれど

それだとどうしても、キャサリン・オブ・アラゴンに関しては離婚問題が中心となって

アーサーとの結婚や、ヘンリーとの結婚までが全然書いていないのですよね。当たり前なんだけど。

キャサリンが、如何に苦労したかがよく書かれています。

王妃の闘い―ヘンリー八世と六人の妻たち/未知谷
¥2,940
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317ページという薄さで、よくぞここまでコンパクトにまとめられたなぁという印象があります。

私はインプットした知識は、どうしても論文でアウトプットしたくなっちゃうので

地域はいくらでもあっても、ここまで「抑えて」書ける、というのは見習わなくては。

ただ、317ページで、200ページ頃までキャサリン・オブ・アラゴンとアン・ブーリンまでというバランスなので、3~6番目の王妃はあっさり。かなりあっさり。

ヘンリー八世の姉妹たちについて、ちゃんとページを割いているのは偉い。

普通あんまり書いていないんですよね、ブランドンがちらっと出てくるくらいで。

ヘンリー八世の六人の妃/創元社
¥4,410
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ヘンリー八世の6人の妃について述べた本のベストは、アントニア・フレイザーの↑なんですが


もっとコンパクトなもので読みたーい!という方には、『王妃の闘い』もお薦めです。

わが終わりにわが始めあり〈上〉―不滅の女王メリー・スチュアート/麗澤大学出版会
¥2,520
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メアリ・スチュアート。

伝記ではなく、伝記小説っていうか、歴史小説だったので

参考文献には使えなかったけれど・・・・・

十分に面白かったから良しとします。

メアリ・スチュアート関連だと、デュマやシラーが書いていたり、

アントニア・フレイザーのもあるのですが、↑の訳者いわく「翻訳がひどい」らしく・・・・

ツヴァイクのは、一回借りたけれど、時間が足りなくて挫折で終わっているのでまた読むつもり。

うそっ、これって、史実なの!?

という箇所が幾つかあったので、ちゃんとした伝記で勉強し直すつもりです。


肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公新書 (92))/中央公論新社
¥735
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おおお、これは面白い!


データがめちゃくちゃ古いのが難点だなと思ったら、出版は1966年。仕方ないですね。97年の段階で53版というのも納得な面白さ。

さらに、今でも絶版になってない!


日本では肉食は贅沢で、欧州ではパン食が贅沢。一人あたりの農地面積がすこぶる低い日本では、穀物を動物に食べさせて、その肉を食べるという栄養(熱量)の回収方法は非常にコストパフォーマンスが低いのだとか。そんなこと考えもしなかったけれど、言われてみて初めて気が付きました。


フランス恋愛文学をたのしむ (その誕生から現在まで)/東浦 弘樹
¥2,415
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うん、面白い!取り上げられている作品中、10作品を読んでいました。


結末は伏せられているし、むしろ未読時に読んだほうが楽しめそうな珍しい本。


未読作の殆どが読んでみたいと既に思っていたものだけれど、ジョルジュ・サンドをいい加減読んでみようかな。

『シェリ』の訳者が好きではないので躊躇していた『シェリの最後』。やっぱり読むべきみたい。


『ボヴァリー夫人』は、著者と同じく大学1,2年で呼んでどこが面白いのかわからなかったけれど、読者の年齢によって変わる作品のようです。

これに載っていて、読みたいと思っていたけれど読んでいない本は


修論が終わったら読もうと楽しみにしていました♥


フランス読みまくりたいと思います!




1月のワーストは・・・・


シェークスピアは欺しの天才/文藝春秋
¥1,680
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これ。

・・・・・シェイクスピア関連書で、ワーストなんじゃないかと思えてなりません。

経歴からして異色だけれど、内容からして斬新を軽く飛び越えて、異色。

水位や暦に着目というのは鋭い視点だし、考えもしなかった観点から見れて前半はなかなか興味深かったのに、後半は・・文学の解釈は正解はないというのが原則と思うからみんな断定して書かないのに、自信満々で有り得ない解釈をしてくるのはどうなの?

「有り得ない解釈」でも、オリジナリティーなのは確か。

ただ、詰めが甘すぎ、根拠も薄すぎ。

文学研究では正解はないと書きましたが、やはり「明らかな誤り」というのは存在すると思うのです。

単なる勉強不足、としか思えませんでした・・・・・。

なんでこれが出版できるんだろう?????

ガートルードが不義を犯して産んだ子がハムレットであり、実の父親はクローディアスで、クローディアスは実の子であるハムレットが先王ハムレットによって殺される運命にあることを知って、兄王ハムレットを殺したんだそう。更に、オフィーリアは、先王ハムレットの実子なんだって。ハムレットが真っ青になった理由は、ハムレット自身は自分の生まれの秘密を知らないから、オフィーリアが自分の妹だと思ったからだとか。

その根拠はいずこにっっ!!??


やんごとなき姫君たちの食卓―西洋おどろき食道楽 (TOTO Books)/桐生 操
¥1,020
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『やんごとなき姫君たちのトイレ』は面白かったのに、

いや~~、これは、つまんないですね。

特に酷いのは、例えばデュ・バリー夫人について。

歴史エピソードを語る → 処刑される → 「ところで、デュ・バリー夫人はカリフラワーが大好物であったとされる」 → レシピの紹介 

って、ところでって!!




゚:: *My Salad Days*::*


2013年1月の鑑賞メーター
観たビデオの数:6本
観た鑑賞時間:664分

+2本で、合計8本。



゚:: *My Salad Days*::*

修論を結末まで書き上げた翌日に、見に行ってきました!


傑作と名高い10周年記念と25周年記念コンサートを何度も(合計10回近く)観ているほど大好きで、ユゴーの原作もめちゃくちゃ好きなので、映画はどうしても落ちるだろうなぁと思って観てみたら、意外と良かった。



歌声はやっぱりコンサートの方がいいですけどね。


ヒュー・ジャックマンの歌声はなかなかいいけれど、

ルックス的には断然ラッセル・クロウのほうがバルジャンっぽくないですか??


ラッセル・クロウは、俳優としてはうまいと思うけれど

全然、ジャベールとしての歌声じゃない・・・・。甘すぎる。

もっと、エネルギッシュでダイナミックじゃなきゃ。

25周年記念コンサートのノーム・ルイスは完全にはまり役だったから。


アン・ハサウェイも、女優としては上手いし、

演技は素晴らしかった。ただ、歌がいまいち。

レア・サロンガと比べちゃ可哀想なんだけど・・・・・ミュージカルは、あんなもんじゃないから。



結果的に一番はまり役だったのは、コゼット役のアマンダちゃんではないでしょうか?

映画やミュージカルだと出会いがかなり省略されているけれど、原作では色々あります。


映画としてよかったのは最初の水と旗のシーン。


Look Downを、本当に監視に見下されて歌う、というのは映画ならでは。


何より嬉しかったのは


えええ、エポニーヌ役はサマンサ・バークス!!!!???



ってことです。


ぜんっぜん知らなかったので、びっくり!


25周年記念でも拍手喝采の美声と演技力の彼女が映画でも観られるなんて!!


映画で一番の美声と演技力を誇っていたのは、結局ミュージカル出身の彼女でした。

今回の映画は、「映画としていいか?」と聞かれると・・・・うーん、かなぁ。

なかなかよく出来てはいたけれど、この映画は、トム・フーパーが作ったものではなくて

アランとクロードで作ったものとしか思えず。



映画でのバリケード、あんなにしょぼいものだったんですね・・・・・。

学生たちで、あんなので、勝てるわけがないよね。

レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート [DVD]/アルフィー・ボー,ノーム・ルイス,リー・サロンガ
¥1,500
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生でここまでのキャストのを観るのは不可能なので、DVDでも是非見ていただきたいと思います。

秋くらいに、ようやくDVDレンタル化したことですし。

余談ですが、2月は10日深夜にヴェルディ アイーダ、17日深夜にヘンデルのジュリアス・シーザー、24日深夜にシュトラウスのナクソス島のアリアドネ・・・と、オペラざんまい!