笑って送りたい | 王様の耳はロバの耳

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ゆがんだかがくしゃのたのしいにっきだよ

角井さんの通夜に参列させていただきました。

誘い合わせて参加していた、草原研究室のみんな。
ほんと立派になって・・・。

Alexとか、もう何年ぶりに再会だろう?
鈴木君と同じく、角井さんにLAやらサンタモニカを連れ回してもらった仲です。
角井さんが乗ってた飛行機がハイジャックされた話、思い出した。
こんなことがあったりするから、ちょっとやそっとの事じゃ、他界するなんて思いもよらなかった。

Alexが思い出で「透析のパックを車運転しながら片手で換えてたよ」なんて話をする。そんなアクロバットも角井さんらしい逸話だけれど。

広沢も同じく何年ぶりだろうか。
この子、大学一年のとき、私が判断誤ってたら命落としてたかもしれないんだよな。。。
モチヅキマサオくんにもあった。国語の先生目指しているらしい。「白井先生の工芸大での授業がなかったら」なんて話をされると正直涙腺がゆるむ。だってそういう熱い教師行為を教えたのは当の故人、角井英司さんだから。彼のDNAです。
もちろん草原先生も大事な存在だけど・・・そう、先生は海外出張中だったらしいです。大きな献花がありました。早稲田も何件かお花、そしてアップルジャパンの取締役からも。egg studioからの献花に参加させていただきましたが。ちょっともの悲しいです。もっと元気なときにいろいろすれば良かった、俺つめた過ぎやしなかったか、とか、ホントバカだよ角井さん、明日は我が身だよ、でもこんな身を張った教えかたしなくても・・・といろいろ考えていたら涙が止まらなくなった。

学習障害もそう。それをある意味克服したと自分で思っていた私。それをカミングアウトしてコミュニティを立ち上げた角井さん。思えば学習障害すら、彼にとっては武器になっていた。
彼にすれば私なんて、世間に迎合して克服した気になっているだけ!妥協許さじ。不器用・喧嘩上等。漢です。


会場には若い学生さんからオジサンまで、ほんとたくさんの人がご焼香に参列している。受付には故人が最後まで触っていたMacBookProとeMobileがあり、代島さんが参加していた科学技術映像プロデューサ養成研修のための事業計画プレゼンがかけられていた。

ああ、こんなことやってたんだな、と俯瞰できる内容。でもこれ、病院に持ち込んでやってたんだよな。mixiとかも。

そんな故人の最後の遺品に、気軽に触る気にはなれなかった。

かぐやの夢、観てもらいたかったな。
最後にやりとりしたメールには、まだまだ長生きしなきゃ!ってな書きぶりだったのでつい、安心してしまった。

最後にお顔を見ることができたんだけど。
化粧のせいもあって、本当に寝ているみたいだった。
初めてプロとしてお金をもらって仕上げたCGの仕事、その横で、こんな風に腕組みしながらガーゴーといびきをかいて眠っていた角井さん。そのときの朝日に照らされて、妙にリアリティのある彼の寝顔・・・そんなことを思い出したら涙が止まらなくなった。

事務局を引き受けてくださったKenさんやtakくんには「次に倒れるのは白井さんだよ、ホント無茶しちゃダメだ」と熱く伝えられる。でも、角井さんが10歳若かったら同じ事してると思う。家族もいる、子供もいる、そして長生きして初めて、みんな幸せなんだよ!そんなことを教えてくれるために、角井さん、無茶しすぎです。

アクロバットも、入院実況中継も、車椅子生活も。
そんなチキンレースじゃなく、体を大事に、自分の体をもっと愛してあげなきゃあ!とほんとうの意味で彼に伝えてあげられた人はどれだけいたのか。
そういう業界になってはいけない。
そういうひと、そういう習慣が、無意味になるような、良い人を育て、良い活動をしていかなければならない。

中秋の名月を見る度に
角井さんのことを偲ぼう。
ハンディがあってもそれをポジティブに、
そして体を休め、熱さのある教育を、
未来を語り、自然を愛そう。

涙の別れは角井さんらしくない。
流しても良いけど、
顔はくしゃくしゃに
笑って送りたい。

さようなら角井さん。
さようなら。
ちょっと時代を先取りするのが
早すぎなのがあなたらしいけど
おかげでみんな
すぐにはそっちには行かないつもりだから
さきに仲間を増やして
楽しい場所を探しておいてよね。
さようなら・・・。