AKIRAが平日通うジムのSチーフトレーナー。

会長・プロ・一般練習生の皆に信頼されているトレーナーである。

オヤジより年下ではあるが、オヤジもAKIRAも彼を「S先生」と呼んでいる。

ジムは開設して5年弱、現在プロは日本ランカーも含め約20名。
彼の親身な指導の賜物だといって過言ではない。
プロ・アマ・練習生・子供にかかわらず常に自分から笑顔で挨拶。そして必ず本人の調子を確認する。ミットも手が空いていれば誰分け隔てなく持つ。

そんな姿を他のトレーナー達もしっかりと見習い「選手が主役」のジムとなっている。

プロが増えたために最近なかなかAKIRAまで手が回らないS先生。でも申し訳なさそうに、毎回AKIRAに声をかけ小さなアドバイスをくれる。

AKIRAのスパーのビデオは翌日に必ず渡すことにしているのだが、そのビデオを家に持ち帰り数日後には丁寧なコメントをつけて返してくれる。オヤジとS先生の心のキャッチボールでもあるのだ。

AKIRAが土日に別のジムのジュニアクラスに参加することも、AKIRAのためになるなら大いに結構、逆にどんな練習をしているのか教えて欲しいと真顔で言う。
彼の口癖・・・「目指しているところは一緒ですから!」
ボクシングを愛し、己を高めるためには良いモノはどんどん吸収するのだと・・・。

彼には「ボクシングを教えさせてもらっている」という謙虚な気持ちが常に見える。ボクシングに対しての強い信念を持ちつつ、自分のスタイルだけを押しつけない。いろんなトレーナーを見てきたがこういうトレーナーは希有な存在だ。
どちらかというと「教えてやってるんだから、俺の言うことを聞け!」的な人間が多いこの世界。後者が全て悪いとは言えない部分もあるのだが、ギリギリのところでの信頼感は当然のごとく前者が強くなると思えるのだ。

・・・そんな彼の存在がジムのモチベーションを高めている。

トレーナーというお仕事・・・、本当に奥が深い。



以前にも書いたが、S先生から頂いた言葉・・・
シンプルな動きがどんな相手にでもできる。
それが強さということです。



その教えを心に刻み、明日の試合に臨む。

 

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