昨日の日曜日。
宗匠宅のお稽古でした。
東京からいらっしゃるF本さんと隣同士になるように新幹線を予約をして。
「先回は台天目だったわよね」
「今回はたぶん盆点だから、きっとなーごさん当たるわよ」
と、恐ろしい予言をするF本さん。
いや・・・
どうなんだろう?
一応イメトレとエア点前(←1回だけ)はしてきたけど・・・。
7月17日。
祇園祭の山鉾巡行(前祭)の日です。
地下鉄は京都駅から混雑。
でも二駅先の四条駅で「サ~~~~ッ!」と皆さん降りていらっしゃいました(笑)
さて。
お稽古です。
宗匠宅のお道具を記すのは憚られますが、ちょっとだけ。
祇園祭にちなんだお道具の数々が並んでいました。
お掛物は、
「あやかれや 長刀鉾の くじとらず」
尋牛斎宗匠のご染筆を縁取るのは、長刀鉾に使われた赤い布。
竹の釣り花入は、巡行の際のイミタケを用いたもの。
イミタケ?
どんな字を書くのかな?
タケは竹だよね?
イミは忌みかしら?
と思ってお聞きしたら「斎竹」でした。
長刀鉾のお稚児さんが太刀で注連縄を切るシーンがニュースで流されますよね。
あの注連縄を張るための竹が斎竹だそうです。
四条麩屋町、祇園御旅所の西側に建てるのだそうで。
御旅所は京都へ行くとその前をよく通りますが、お参りしたことはありません。
川端康成の『古都』で、主人公と生き別れた双子の妹が初めて出会うシーンが御旅所の無言詣でしたね。
(と、実際に祇園祭は体験したことがないのに、小説だけで知った気になっているという困ったさん)
と、話は逸れましたが、なかなか手に入らない貴重な竹で作られた花入でした。
そこに楚々とした昼顔が。
他にも祇園祭にちなんだお道具があったのですが、これぐらいにしておきます。
ちょっと調子に乗って書き過ぎました。反省。
お稽古ではいつも研究項目と役割が書かれたメモが置かれているのですが、F本さんの恐ろしい予言通り、私の名前が盆点のお点前としてありました。
イメトレ、イメトレ。
・・・。
・・・。
水屋を見てくださる若先生に、
「初めてのお点前ですもの。出来なくても仕方ないですよねっ」
と、開き直ってみるなーごくん。
若先生も苦笑するしかなく・・・。
相伝なので詳しくは書きませんが、三か所間違えました。
これを頭と手に叩き込み、自分のものとしなくては!
他にも、自分が「不細工だなぁ」と思ったことは、やっぱり宗匠の目にも不細工に映ったらしく、拝見に出した仕覆の緒の長さを直して頂きました。
あとは一杓の量とか?
私が釜や水指からお湯や水を汲むと、宗匠の視線が柄杓の合に注がれるんですよ。
以前、一杓の量が少なすぎるのをご指摘頂いたので、それは気を付けるようにしているのですが、宗匠の視線が厳しい、厳しい(苦笑)
でもね。
この厳しい視線が有り難いんです。
冷たい厳しさじゃなく、温かい厳しさなのが分かるから。
まさしく親心というより他はなく・・・。
この厳しく温かい御恩に報いる術はただ一つ。
道を歩み続け、精進し続けること。
まだね。
まだまだ覚悟は足りないんだけど・・・。
歩むしかないし、歩めばいいんだよね。
てくてく。
そんなこんなな盆点デビュー。
新たな注連縄、切ったのかな?
あやかれや 長刀鉾の くじとらず