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雨の降る日も晴れた日も

日々の感じた事を綴ります。

 

 

三十数年一緒だった。

 

 

デンスケさん

 

 

バオちゃん

 

ジョージ

 

ピカチュウズ

 

 

デンスケさんは夫くんからのプレゼント。

 

バオちゃんは近所に出来た雑貨屋さんで衝動買い。

(もうその雑貨屋さんも無い)

 

ジョージとピカチュウズは、幼かった姪がくれたもの。

 

 

 

「どんなものでもずっと一緒にはいられない」

「死ぬとき連れていけるものは何一つない」

 

なのだ。

 

 

(あ。別に今現在まだ何かあるわけではありません。念のため)

 

 

 

リサイクルに回す道もあったけど・・・。

 

中古のぬいぐるみということで、大事にしてもらえるかどうか分からないし。

 

 

ゴミ袋に突っ込むことなんてもちろん出来ない。

 

 

ならば、きちんと自分の手で。ね。

 

サヨナラしたの。今日。

 

人形供養に出しました。

 

 

 

 

長い間、ずっと一緒にいてくれてありがとう。

 

君たちが座らなくなった椅子が寂しそうだよ。

 

 

 

ただの感傷。

 

君たちと過ごしたこと。

君たちが存在したこと。

 

残しておきたかっただけ。

 

 

 

 

 

 

昨日の日曜日。

宗匠宅のお稽古でした。

 

東京からいらっしゃるF本さんと隣同士になるように新幹線を予約をして。

 

「先回は台天目だったわよね」

「今回はたぶん盆点だから、きっとなーごさん当たるわよ」

と、恐ろしい予言をするF本さん。

 

いや・・・

どうなんだろう?

一応イメトレとエア点前(←1回だけ)はしてきたけど・・・。

 

 

7月17日。

祇園祭の山鉾巡行(前祭)の日です。

 

地下鉄は京都駅から混雑。

でも二駅先の四条駅で「サ~~~~ッ!」と皆さん降りていらっしゃいました(笑)

 

 

さて。

お稽古です。

宗匠宅のお道具を記すのは憚られますが、ちょっとだけ。

祇園祭にちなんだお道具の数々が並んでいました。

 

お掛物は、

「あやかれや 長刀鉾の くじとらず」

尋牛斎宗匠のご染筆を縁取るのは、長刀鉾に使われた赤い布。

 

竹の釣り花入は、巡行の際のイミタケを用いたもの。

 

イミタケ?

どんな字を書くのかな?

タケは竹だよね?

イミは忌みかしら?

と思ってお聞きしたら「斎竹」でした。

 

長刀鉾のお稚児さんが太刀で注連縄を切るシーンがニュースで流されますよね。

あの注連縄を張るための竹が斎竹だそうです。

四条麩屋町、祇園御旅所の西側に建てるのだそうで。

御旅所は京都へ行くとその前をよく通りますが、お参りしたことはありません。

川端康成の『古都』で、主人公と生き別れた双子の妹が初めて出会うシーンが御旅所の無言詣でしたね。

(と、実際に祇園祭は体験したことがないのに、小説だけで知った気になっているという困ったさん)

 

と、話は逸れましたが、なかなか手に入らない貴重な竹で作られた花入でした。

そこに楚々とした昼顔が。

 

他にも祇園祭にちなんだお道具があったのですが、これぐらいにしておきます。

ちょっと調子に乗って書き過ぎました。反省。

 

 

お稽古ではいつも研究項目と役割が書かれたメモが置かれているのですが、F本さんの恐ろしい予言通り、私の名前が盆点のお点前としてありました。

 

 

イメトレ、イメトレ。

 

・・・。

・・・。

 

水屋を見てくださる若先生に、

「初めてのお点前ですもの。出来なくても仕方ないですよねっ」

と、開き直ってみるなーごくん。

 

若先生も苦笑するしかなく・・・。

 

 

相伝なので詳しくは書きませんが、三か所間違えました。

これを頭と手に叩き込み、自分のものとしなくては!

 

他にも、自分が「不細工だなぁ」と思ったことは、やっぱり宗匠の目にも不細工に映ったらしく、拝見に出した仕覆の緒の長さを直して頂きました。

 

あとは一杓の量とか?

私が釜や水指からお湯や水を汲むと、宗匠の視線が柄杓の合に注がれるんですよ。

以前、一杓の量が少なすぎるのをご指摘頂いたので、それは気を付けるようにしているのですが、宗匠の視線が厳しい、厳しい(苦笑)

 

でもね。

この厳しい視線が有り難いんです。

冷たい厳しさじゃなく、温かい厳しさなのが分かるから。

まさしく親心というより他はなく・・・。

 

この厳しく温かい御恩に報いる術はただ一つ。

 

道を歩み続け、精進し続けること。

 

 

まだね。

まだまだ覚悟は足りないんだけど・・・。

 

歩むしかないし、歩めばいいんだよね。

 

てくてく。

 

 

 

そんなこんなな盆点デビュー。

 

新たな注連縄、切ったのかな?

 

 

 

あやかれや 長刀鉾の くじとらず

 

 

 

 

 

 

 

 

東海地方は平年より8日遅いらしいです。

 

 

入梅前の日曜日の画像。

前日のお稽古のお菓子は『青梅』

 

ダンゴウオのお茶碗で一服。

 

良いお天気の日曜日でした。

気持ちよかった♪

 

 

 

とぼけたお顔だね(笑)

 

 

 

 

ツバメが低く飛んだら雨。

 

 

ツバメは低く飛んだかな?

 

 

 

 

今日は一日雨の中。

 

 

 

 

続きです。

 

お濃茶の後は薄茶。

和尚さんのお師匠様のお席です。

 

お天気は相変わらずの快晴。

お詰めをしてくださった裏千家の女性(お名前聞きそびれました)と、お庭の腰掛で薄茶の席入りを待つことにしました。

右端にチラっと映っている緋毛氈の床几ね。

 

お話が弾んでいたところ、

「あの・・・申し訳ないんですが、露地草履をお返しください」

と、係の女性。

 

ありゃ!

露地草履で薄茶席に行くんじゃないのね。

そりゃそうよね。

寄付きには次の濃茶の席入りを待っている人たちがいて、お草履足りなくなってしまうものね。

 

「すみませ~~ん(汗)」

と、二人で慌てて寄付きに戻り、自分の草履に履き替えたのでした。

 

 

そして席入り。

表千家のお席だし、今回は私がお詰めの位置に座りました。

(って言ってもお茶事じゃないから何もすることはない)

 

半東(丹波ではMCというらしい)は和尚さん。

「なーごさん、正客行って」

とお勧めくださいましたが、Aさんという立派なお正客さんがいらっしゃるのでお断りしました。

 

お席の成否は正客の力量で決まります。

私ではまだまだです(汗)

でも少しずつ度胸もつけていかなあかんのかな?

それには知識と教養が必要なんだな、これが(苦)


 

お点前はM氏。

和尚さんと良いコンビで、息がピッタリ。

 

お点前の途中、Mさんが、

「ちょっとそこの障子開けてください」

とお正客さん側の障子を開けてくださると・・・。

 

そこにはピーターさんのお庭と、その向こうに丹波の青い山々、そして抜けるような青空。

 

「こうするとお詰めの席が特等席になるんですよ♪」

と。

 

本当に特等席でした。

 

はぁ・・・。

美しいなぁ。

いつまでも座っていたいような・・・。

 

というわけにもいきません(笑)

名残りはつきませんが、またお目にかかれる日を楽しみにして。

 

 

濃茶席からご一緒した裏千家の女性。

一人で参加した私は、その気持ちの良いお客ぶりに助けられました。

お名前を聞きそびれてしまいましたが、ご縁があったらまたどこかでお目にかかれることでしょう。

 

いえ、会えないかもしれない。

でも、それでもいいのかもしれません。

 

あの詩の一節のように。

 

偶然が私たちを出合わせるなら、それは素敵なことだ。

たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。

 

短くても気持ちの良い時間を頂けたんですもの。

それ以上欲張るのはよしましょう。

 

初めて丹波に伺った時に、相野の駅から三田までご一緒したお姉さまのこと、今でも思い出します。

たぶん今生ではあのたった一回、一瞬の邂逅だったのでしょうが、出会う人すべてご縁があって出会うもの。

 

 

丹波って、私にとって不思議な土地みたいです。

忘れがたい思い出がまた一つ増えました。

 

有難うございました。