平成7年、神戸市東灘区のとある公園。ガレキで埋もれたその場所で生まれました。
母ネコがどこかで飼われていたのか、はたまた生粋のノラちゃんだったのか知るよしもありません。どのようにしてあの震災を生き延びたのかも。
ともかく彼はそこで生まれ、多くの仲間と共に近所の喫茶店の優しいママさんにエサをもらいながら育ったようです。
その後、ネコ風邪で涙と鼻水でぐちゃぐちゃだったところをボランティアさんに保護してもらい、治療を受け、縁あって我が家にやって来ました。
来た頃はガリガリに痩せ、耳はダニだらけ。そして残念ながらFIVにも感染してました。
何度も病院のお世話になりながらも、元気に持ち前の賢さを発揮し、先住犬のももちゃんをからかいつつ、獣医さんを始め多くの人をナッちゃんファンにして、14年生きました。
10歳過ぎた頃からは、なんかもうネコじゃないみたいに酸いも甘いも全て理解した仙人みたいな雰囲気でした。ただ、育った環境のせいか、とても怖がりでした。
あんなネコにはもう会えないだろうなぁ。
わたしたちにとって、ナッちゃんと震災は切っても切れない関係です。
今朝からナッちゃんのことを考えていたら、妹も同じことを言ってました。
ナッちゃんが、震災を忘れない大きな存在です。
一番元気だった頃のナッちゃん。妹がイベント会社に勤めていた時、マグカップ作りの見本として作りました。