いまチャンネルNECOでやってる円谷プロの『トリプルファイター』が、私にとってはウルトラマンよりも面白い。
 この番組は地上波で放映当時、夕方からの10分枠でした。帯番組だから平日は毎日の放送だったのです。
 グリーンファイター、レッドファイター、オレンジファイターの3兄妹が合体して最強の戦士トリプルファイターとなって悪を倒すという勧善懲悪モノだったのですが、1週間かけて1話を費やすため、トリプルとなってトドメを刺すのが毎週金曜日という法則がありました。



 あらためて観るとね、あれは低予算ぶりを楽しむ作品なんだな。これ大事ね。
 変身してからは、武器をまったく使わない。これも大事。
 最大のウリは、キャラクターの造形のヘンテコさ加減だな。なんべん見ても見慣れない(笑)。パッと見、女のオレンジファイターだけじゃなく男のグリーンファイターやレッドファイターまでスカートなのが目につくのはいまさら書くまでもないが(ロディ・パイパーが、スコットランド系の選手ではなく、じつはこれのファンだったら面白いんだけど)、3人のファイターの顔が、それぞれ微妙に違うんだよな。
 オレンジは女だからか優しい顔。いちばんキツイ顔つきなのはグリーンだ。アクション重視の作品なこともあり、なかなかじっくり見ていられないから、よけい気になるわ。変身すらしないで終わる日が4回つづくこともあったりだし。
 怪人が、いかにも弱そうなのも素敵である。
 私ね、こういうののデザインは石ノ森作品は別としてそんなに拘りはないほうなのですけど、この番組には何かを刺激されますな。



 第4話の放送、ビックリでした。どっかの博士が作った、ポジトロン光線とやらの秘密が隠されたマイクロフィルムをデーモン一族が狙おうとするんですよ。おい、どこだ! みたいな展開。拷問とかもかけます。
 で、結局、マイクロフィルムの隠し場所というのが、博士の顔にあったホクロの中じゃった。


 ホクロって便利なんですねぇ。

 そういえば2000年ごろに、千昌夫さんがホクロ取っちゃったじゃん。
 あのときは「これでもう、千さんはエメリウム光線を撃てなくなった。きっと、これからは飛び道具を使わないぞという強い決意の表れに違いない」って、誰もがその程度にしか思わなかったわけじゃん。
 だけど、もし千さんが今後、マイクロフィルムを隠さなきゃならないことがあるとすれば、もうホクロは使えないわけですよ。


 不利になるよね。