全てを公開します、って宣言して

第1話で時が止まってしまいましたよ。

 

 

 

実は2月の末、叔父が旅立ちました。

静かで穏やかな旅立ちでした。

 

 

 

東急ハンズの幹部候補だった叔父。

 

出世街道を一直線に進んでいた最中に

突発的な不慮の事故に遭い

そこからひとりでずっと過ごしてきた叔父。

 

 

頭が良くて

話がうまくて

ものすごく毒舌で

でも、とても優しくて。

 

 

私が結婚するときも

離婚した後も

えらい「毒」を盛り込みながら

励ましてくれた叔父。

 

 

もう長くない、と分かった時

 

私は仕事がいそがしくて

看病のために帰ることができなくて

 

 

とにかく、できることをして

できることだけして

叔父を支援し続けていました。

 

 

年明け

日帰りで会いに行った時

叔父が大好きだった

「崎陽軒」のシウマイ弁当を持参して

 

 

「お届けモノでーす」と手渡したら

ものすごく喜んでくれて

 

「お前らしいお土産だ」と

「もう一回食べられるとは思ってなかった」と

「これだよ、これ」と

 

しみじみ味わって食べている姿を

しっかりと見て

 

 

そして

二人きりになった時間

いろんな話をしました。

 

 

仕事のこと

祖父母のこと

これからのこと

父や母のこと。

 

 

 

最後まで

「お前はもういいや。

 もう来なくていいから

 シウマイ弁当だけ届けてくれ」と

毒を吐いて笑っていました。

 

 

「聞こえませーん。またきまーす」と

笑いながら後にして

 

でも、泣けて仕方なかった。

 

 

私たち家族と、親しい身内だけで見送りました。

 

 

びっっっっくりするほど

お骨が立派で

病気していたとは思えないくらいでした。

 

 

叔父の人生を

若輩者が語ることは

とてもとてもできないけれど

 

 

私は大好きでした。

叔父のことが。

 

人に対して厳しくて

頑固者で

こだわりが強くて

手先が器用で

なんでも、じぶんでやりたがっていた叔父。

 

 

もっとたくさん

いろんな話をしたかったなぁ。

 

 

生前に預かっていた遺影の写真

そして、家系図。

 

 

この機会に「全部話します」と宣言した

自分のルーツを改めて知ると

 

激動の流れの中に

今もなお、いることと

生命のつながりのすごさを感じずにはいられない。

 

 

大好きなビートルズと

松任谷由実を聴きながら

静かに、眠るように旅立った叔父。

 

 

本当にお疲れ様でした。

どうか安らかに眠ってください。

 

大好きなお酒と甘いものを

たくさん、向こうで食べてください。

 

 

いつかわたしがそちらに行くときは

またシウマイ弁当持参で向かいます。

 

 

ありがとうございました。