2024.3.1
山梨県甲州市を拠点に子育て支援活動を
行っているNPO法人すてっぷ・あっぷるです
2月11日に「やまなしダブルケアの会」と共催で、
介護と育児が重なるダブルケアについて考えるイベントを開催しました。
2月はダブルケア月間とされていて、
全国各地でダブルケアについての理解を深める様々なイベントが開催されていました。
今回のイベントの目的は、
○ダブルケアの言葉を周知し理解を深めていただくこと
○子育て支援関係者・介護支援関係者・医療関係者のつながりを作ること
○自身がダブルケアに直面した時に慌てないように準備できること
前半は、昨年度のダブルケア月間に行ったダブルケアアンケートの簡単なご報告をさせていただき、
当事者でもある「やまなしダブルケアの会」の中澤幸枝さんの体験談を聞き
ダブルケアの実情を具体的に理解する時間になりました。
アンケート報告では、
ダブルケアをしている方の8割以上が精神的負担を感じていることや、
支援先を探す余裕がないために
必要な支援につながらない実情もお伝えしました。
アンケート後のヒアリング内容から、
「家族丸ごとケア」が必要となる多種多様なケースについても
ご紹介しました。
やまなしダブルケアの会の中澤さんからは
仕事を続けながらもなんとかダブルケアを乗り切った体験や、
介護と育児の両方を相談できる相談窓口の必要性を伝えられました。
ご自身の経験から、
同様の境遇にあるダブルケア経験者とつながることでの
孤独感の解消につながる当事者支援のために
「やまなしダブルケアの会」を発足し
SNSでの情報提供や、
ダブルケアカフェの開催を行なっている等の話がありました。
後半は、
全国的にダブルケア問題に取り組んでいる
「NPO法人こだまの集い」
代表理事 室津瞳さんによる講演とワークショップでした。
「現在の人口構造状、子供を持つ現役世代の多くの人が直面する問題」として、
ご自身のダブルケア経験も踏まえながら、
○ダブルケアになった時にダブルケアだと気づけるようになっておくこと
(自身がダブルケアと気づかず情報収集にも至らないことがある)
○相談先をあらかじめ知っておくこと
○1人で抱え込まずに専門家も含めた3人以上のチームを作ること
○家族間の役割分担を決めておくこと
等の必要性を伝えてくださいました。
講義の後は、
カードを使った対話型ワークショップ「ダブルケア366」をやってみました!!
カードには、育児や介護や仕事に関するよくある場面が書かれていて、
「自分でやること」「他者に頼めること」を振り分けていくもので、
優先順位を考えたり他者に頼ること、
社会資源を見つけることの大切さを実感する体験ができます。
自身のカードを振り分けた後は、
グループ内の参加者の皆さんの並べたカードを見ながら楽しく意見交換です。
それぞれの優先順位の違いに気づいたり、
自身の大切にしたいことが見えてきたり、
ケアの大変さに寄り添い、涙したり笑ったりと心も頭もたくさん動いた時間になりました。
子育て・介護・医療各専門分野でご活躍の方だけでなく、
市議会議員さんや民生委員さん行政関係者
そして当事者の方まで幅広く、
約30名の方が参加してくださったおかげで
様々な視点でのご意見を聞いたり情報交換の場にもなりました。
参加してくださった皆さんのおかげで、充実した時間となりました。
ありがとうございました!!
終了後には室津さんを囲んみ、イベントのふりかえりをしました
ダブルケアにも地域性があることや、
子育て支援の分野からダブルケアを発信することの意義、
今後につながる話題がたくさん出ていました
ダブルケアに関して詳しく知りたい方、
相談したい方はお気軽にお問い合わせください。
*やまなしダブルケアの会
https://m.facebook.com/wcareyamanashi/
*NPO法人こだまの集い
http://www.kodamanotsudoi.com
NPO法人すてっぷ・あっぷる
地域子育て支援センターあっぷっぷ
0553-39-9382