数年、海外暮らしをした経験がある。

雪深いカナダ

1年間米国、約6年間をカナダで過ごした。
決して語学堪能ではない。
そして超内向的な性格。

楽しいことばかりではなかったが
たくさんの友達がいて
たくさん助けてもらって
たくさん笑って
たくさん泣いた気がする。



アメリカでもカナダでも
本当にたくさんの人たちが
生活の中で当たり前のように
ボランティア活動をしていた。

お金持ちかどうかは
まったく別として
誰かの役に立ちたいという
理由でボランティア活動を
していた。



私はそういう人たちに
言葉を教わり
料理を習った。
大雪の雪かきも教わったし
医者へのかかり方も教わった。

これだけ助けてもらうと
自然と恩返しをしたくなる。

始めたのは日本語の新聞づくり。

日本人が少ない地域だったから
言葉の壁で困っている日本人に
自分も困ったときはこうしたよ
情報を共有する新聞を
数人の友人と作った。



その新聞は、企画、取材、
執筆、編集などの作業が
すべてボランティア。
フリーペーパーなので
売上収入もない。

印刷代は広告を募ってまかなった。

お金をかけない新聞づくり。
でも執筆はプロに頼んだ
ライター、イラストレーターなど
幾人ものプロが力を貸してくれた。

お金を払わずに、プロに頼むなんて。
日本では考えられないのかも。

自分たちが困ったときに
助けてもらったように
誰かが困ったときに
この新聞が役に立てばいいな。


みんながこの想いに
共感してくれたのだと思う。

そういう想いで始めた新聞は
現地の日本人にとても重宝され
「カナダのビール飲み比べ」
「カナダで手に入る美味しい日本酒」

なんて楽しい企画をやったら
現地に長く住んでて、
困ることがなくなった日本人にも
読まれるようになった。



そのうちカナダ人にも
その新聞は面白そうだから
英語とフランス語で読みたい

という人たちまで現れ
彼らがまたボランティアで
翻訳をやってくれるようになった。



いつのまにかその小さな新聞は
日英仏の3ヶ国語で発行されるに至り
カナダ全土で配布されるようになった。

自分たちが知らないうちに
「カナダで唯一の
3ヶ国語で定期発行される
フリーペーパー」

になっていた。

私は道半ばで日本に帰国することに
なったが、創刊メンバー1名を
含むスタッフが10年発行し続け
昨年感謝を込めて終刊した。



この小さな新聞づくりに関われたことは
私の人生の大きな糧になっている。

困ってる人には手をさしのべる。
自分が助けられなかったら、
誰かを探す。


このシンプルなことが、大きなちからを
持っていることを身をもって体験した。

☆新聞「ココモントリオール」の
ホームページはこちら。

(2018年3月でサイトも閉鎖予定)


日本に帰ってきて
「新聞のあさみさん」から
「似顔絵のあさみさん」になった。



今もボランティア活動を続けている。

毎月、献血ルームで
ドナーさんに似顔絵を
プレゼントしている。



長い時間を拘束される献血。
似顔絵で少しでも楽しんでもらいたい。
また献血に来ようかな、
そんな気持ちで帰ってもらいたい。

この活動も2年半続けている。

最近は似顔絵目あてで
初めて献血に来た、という人も
増えてきた。



ひたすらに
想いを変えずに続けると
世界が広がってくる。

これからも
小さな小さなボランティアを
続けていこうと思う。



最後に告知!
2018年2月24日(土)〜3月10日(土)
献血ルーム「ピース」と「もみじ」にて
第3回 献血ルーム似顔絵写真展
を開催します。

献血ルームでボランティアをしている
似顔絵師むぅ と あさみ が
1年かけて描きためた
似顔絵写真を大公開!

献血しなくても、見るだけOK!
この機会に
献血ルームに見に来てね!

☆献血ルームのホームページはこちら