●子宮と妊娠と栄養学
こんにちは☘竹内蓉子です。
先月から保健師さんと助産師さんが開催する
W&C Stella女性と子の保健室のセミナーに参加させてもらっています。
先月のテーマは
「子宮内環境と栄養との深い関係を学ぶワークショップ」
・体内環境は胎内環境に繋がるという話
・日本人女性の食生活の実態
・子宮内低栄養とそのリスク
・妊娠出産産後を通して栄養がなぜ重要か、学びのワークショップ
(各種栄養素が男性女性それぞれの生殖、胎児の成長などとどのように関連するか)
食事のことを気をつけ出すのは、
妊娠が分かってからが多いけれど、
卵子・精子が育つためためにも、
そしてその後、赤ちゃんがきちんと育つためにも
その前からの準備はとっても大切!
妊娠~赤ちゃんが育つまでの全ての過程において、
どの段階で、どの栄養素が、どんな役割を果たしているかを教えていただきました。
卵子・精子の成熟、健康な卵巣・精巣、排卵、受精、着床、受精卵の細胞分裂、胎芽の健康・・・
ここには書ききれないくらい、「妊娠」「出産」」という一連の流れには、たくさんのプロセスがあり、
そのひとつひとつの過程において、
細胞同士が栄養素のやり取りをしています。
あまりに複雑すぎて、全てを理解するのは不可能。
人智をこえた、生命の神秘です。
そして、「妊娠すれば」「生まれてこれば」
それでいいのかというと、今、日本の低出生体重児がとても深刻な問題になっているのだそう。
低出生体重児とは、2500グラム未満の赤ちゃんのこと。
この30年間で、日本の低出生体重児は急増し(現在10人に1人)、
赤ちゃんの出生体重も、250グラム以上小さくなっているそうです。
小さく生まれると何が問題かというと、
「出生体重が低くなるほど、将来心臓病になるリスクが高くなる」という学説が注目を集めているからです。
心臓病だけでなく、糖尿病、高血圧、肥満・・・
生活習慣病の多くは、生まれてからの生活環境だけでなく、
胎児環境から生じると言われています。
この低出生体重と胎児環境、とても深い関わりがあるのです。
それは、低出生体重児の問題以前に、
子宮内低栄養状態が問題になっているから。
つまり、赤ちゃんがお腹の中にいる時から、栄養不足になっているという状態です。
子どもの、そして成人してからも
その子の健康を決める「臨界期」と呼ばれている時期は3つあります。
①受精時 ②妊娠中 ③授乳期
ということで、やっぱり若い女性・・・
いえいえ、男性にも知ってほしい妊娠前のカラダづくり!!
デトックスも、妊娠を希望する最低半年前からしておく必要があるそうです。
そして、元気な子を産むために
結局、何を摂ればいいかという結論はなく、
どの栄養もそれぞれ重要で、
全ての栄養素がバランスよく必要という結論は、どんなところで学んでも、やっぱり共通。
妊娠、出産、健康、美容、長寿、出世、
何を入り口にしても、土台はカラダであり、
必要な栄養は一緒です。
ただ、その時々において、その状況において
必要な栄養素の量が違ってきます。
例えば、妊娠を希望する女性に必要な栄養素として有名なのが「葉酸」
妊娠を希望しない人でも必要ですが、
特に妊娠前、妊娠中は、
新しい命が誕生する細胞が最も活発に分裂増殖する時期なので
葉酸の必要量ははねあがります。
普段は、野菜350gとれば1日必要とされる0.4mgの葉酸がとれるとされていますが、
350gって実際どのくらいなの?
ということで、実際に食材を使ってやってみました。
↑大きめのお皿に、モリッとてんこ盛りです(゚∀゚)
これもあくまで目安です。
食事からの葉酸よりもサプリメントのほうが1.7倍ほど吸収されやすいですし、
体内の利用効率もサプリメントが80%で、食品は50%と言われてます。
そして、吸収できる腸かどうか、
個人の消化吸収能力が影響してきます。
ですから、一概にこれだけの野菜を食べれば大丈夫とか、
サプリメントで摂ってるから大丈夫とも、言い切れないのが難しいところ。
でも、まずは意識するところから^^
自分の食を振り返ってみて、
足りてる?足りてない?
増やすには、どうしたらいい?
スタートは、まず現状を知ること。
その上で、自分がどうなりたいかで、必要な栄養素の量も変わってきます。
私自身、答えが見つかっていないことも、
手探りなことも、たくさんあります。
今回の勉強会では、
ベテラン&現役の助産師さん、保健師さんならではの
現場の話、最新の話も聞けて、とても勉強になりました♪
今月は「貧血」について学んできたので、
またそのうち書きたいと思います^^