一昨日、母がうちに来て、
「これ、かき氷食べるのにいいでしょう」
と器を一つくれた。


確かに、今年かき氷機を購入し、楽しいかき氷ライフを始めたところだったけれど、かき氷にぴったりの器というのがなくて、欲しいなとは思っていた。


でも、この器、一つだけ。
「これ、悪くないけど一つだけじゃさぁ。せめて四つ揃いのものが欲しいよねぇ」と言うと母は、


「そうよねぇ。一つじゃねぇ。これ、長崎の実家にあったのよ。いつのものかどこのものかも分からないからねぇ…いらないか」


私は、ま、とりあえずしまっとくわ、と言って食器棚に収めた。




最近もっぱら片付けが趣味の私。
食器棚やキッチンから、新品だけど趣味じゃないコーヒーカップや、豆皿、ショットグラスなどを見つけ、処分しようと袋に入れていた。


うちの近くに、障害者支援施設がある。そこは作業所兼ショップになっており、寄付された不用品などを販売した収益が、運営費用の一部になっている。


今日出かけるついでに、キッチンから出た不用品をそこへ渡そうと、袋を持って家を出た。


しかし到着すると、支援施設のお店は急な定休日となっていた。ちゃんと電話してから家を出れば良かった…。割れ物が入った袋を持って歩くわけにいかない。


すると、その200メーターほど先に狭っくるしいリサイクルショップがあることを思い出して、向かった。

個人経営で、着物や陶器がゴッチャリ無造作に置かれている店で、以前に一度、興味本位で覗いたことがあるものの、それ以来、入る理由もなく通り過ぎていた店である。


店に入り、すみませ〜んと声をかけるが返事がない。狭い店の奥で、ゴソゴソとやっている店主に、あの、と声をかけ

「これ、引き取ってもらえませんか」と袋を渡した。店主は中を見て「タダでいいの?」と言った。「はい、どうぞ」と答えて店を出ようとした…その時である。


ふと出口付近にゴッチャリと陶器がひしめき合った一角に目をやると、見たことのある食器が…



そこにはなんと、あの母が持ってきた器が、三つ置いてある。遠い長崎の、母の実家に昔から置いてあった器と全く同じものが。三つで650円と書かれて、人目につかない場所に置かれていたのだ。


う、嘘でしょ。こんな偶然、ある?


狐につままれるような気持ちで、650円を払い家に持ち帰ると、それはやはり、同じものだった。


母の持ってきたものは、台座の部分が少し汚れているが、買ってきた三つはおそらく未使用品。しかし確かに四つ同じものが揃った。



長い年月を経て、ひょんなことから田舎から一人ぼっちで東京にやってきた子は、偶然に仲間の三人と出会ったのである!!!って、こんな話トイストーリーであったよね!!?映画か!!!



本当に不思議なこともあるものだ…
なんか最近の私は、そういうことが多いのだ。本当に些細なことだったりするのだけど。。。



という今日の、ちょっとびっくりな出来事でした。