前回工期について書きましたが…
どうしてこんなに不安なのか?どうして「家を建てる」ということがこんなに不安なのか?
その理由がわかりませんでした。
住林がハイペースだからなのか?自分の気持ちがついていかないからなのか?
いろいろ考えていましたが、それはすべて
「私は本当にこの家を建てたいのか?」
という疑問に行きつきました。
最初のプラン。「本当にこの家でいいの?後悔しない?」という不安。
自分の中に2人の人格がいて、対立していました。以下心の中の2人の会話。
「住友林業で建てるんだから、そんなに広い家は無理だよ。最近は35坪くらいの家が平均的って言うし。それに今住んでる家は無駄なスペースも多いし、新しい家は廊下も少なくて合理的な間取りになってる。無駄なものは捨ててしまえばすっきり暮らせるし、収納なんて多くてもモノが増えるだけ。それに今からプランやり直したいなんて言える?もう大工さんのスケジュールもできちゃってるんだよ。」
「でも、『住友林業だから』広い家は無理なわけであって、他の所で建てれば普通にもっと大きい家が建てられるんでしょ?この家は無駄がないけど、無駄がなさすぎて余裕がないよ…。いつでも完璧に片づけたりしておかなきゃすぐに暮らしにくくなるんじゃないかな…。お母さんも今あんなに広々とのびのびと自由に暮らしているのに、わざわざ大金を出してその家を壊して、狭い家を建てるってことなんじゃないの?」
「このプランのどこが不満なの?」
「キッチンに収納がなさすぎるよ…カップボードは大容量って知ってるけど、引き出しとかばっかりじゃん。キッチンってけっこう高さのあるものとか大きいものとかあるのに、それはどこに置いたらいいの?それにキッチン家電っていっぱいあるし、カップボードのカウンターにはそういうもの置きたくない。だからやっぱりパントリーみたいななんでも隠せる収納場所が欲しい。あと、トイレも階段下で狭いし、階段下はできれば収納場所として使いたいし…。玄関も、手すりはあるけど、本当はベンチ置きたい。お母さんも展示場行ったとき「これ(ベンチ)つけてよ」って言ってたんだよね。」
「もう建築確認申請出しちゃってるんだよ…?」
「わかってる。でも確認申請のやり直しになってお金かかっても、設計費とられても、このままこのプランで建てて大金払って後悔する方が怖い。まだ着工合意はしてないんだし、まだ、まだ、やり直しできるはず。ここで多少の犠牲を払っても、このまま進めたくない…。私の予算ではこれ以上大きな家は建たないっていうなら、『住友林業で建てる』を諦める。解約して違約金払ってもやめる。」
「・・・」
「解約」まで覚悟したら、なんか怖いものがなくなったというか…。解約金(違約金?)をあきらめたとき、気楽になりました。それを覚悟しちゃえば、心も自由になって住林に対しても言いたいこと言えるなって。そしてはっきり「このプランに納得していない。自分は妥協している。」ということがはっきりわかったのです。
今までも何度かそれとなく収納のこととか話題に出したこともあったのですが、TさんにしろMさんにしろ「大丈夫ですよー」とか「今の家ってこうですよー」みたいに説明されて、あまり取り合ってもらえなかったんです。「そんなもんなのかな」と思ってズルズルきた結果、こんなことになっちゃったのですが…
だからちゃんと私の正式な要望であるということをはっきり伝えるため、しっかり文章にしてメールでTさんにお願いしました。再プランをしてください、と。(できないと言うなら解約します、と付け足しました。)
メールしてからドキドキしました…
「申請出して大工のスケジュールも組んでるのに変更できるか!」
「3月完工が条件でこっちも一生懸命つきあってきたんだ!」
「解約してもかまわんが、違約金たんまりもらう!」
とか言われるんじゃないかと思っていましたし、とうとうTさんだけでなく上司登場かっ!?と思ってました。
次に、Tさんに会ったとき(くしくもインテリアフェアのとき…インテリアなんて見てる精神状態ではなかったのですが…)、「家具を見終わったら、メールの件、お話させてください」といつもの明るい笑顔で言われました。
Tさんはどんな風に変更したいのかということを確認してくれました。あと、一番心配していた工期についても、「やり直すと言っても、一応目標を持ってやらないとダラダラしてしまうので、いつぐらいに建てるってことをお考えですか?」と聞いてくれました。この言葉を聞いたとき、本当にホッとしました…。ああ、やっと自分のペースでできるんだ…と思ったんです。
「4月から地元なので、それまでには打ち合わせを終わらせて着工したい。地元に帰ってからは工事の進捗を自分で確認できるようなスケジュールがいい。」と言うと、
「そのお考えなら、3月あたま着工くらいがちょうど良さそうですね。打ち合わせ時間もそれなら短いってこともないし、それに設備とかもう一通りわかってらっしゃると思うんで、そんなに時間かからないですもんね。」と、私の要望を呑むかたちで、スケジュール引き直してくれました。「解約」などおくびにも出さない感じでした。
それからインテリアフェアの時間が終わってしまったので、(近くの)展示場に移動して引き続きTさんに予算について相談させてもらったのでした…(Tさん、あの時はついでに大好きな住林の新展示場(しかもMさん設計)を案内してくれてありがとう展示場好きすぎてごめん…)
と、まあこんな感じで、自分の本当の気持ちを正直に打ち明けたことで、私の本当の「家づくり」がスタートした、そんな気持ちでした。
ただもちろんスタート地点に立ったにすぎません。もしかしたら本当に住林はあきらめることになるかもしれません。
どうなるか本当にわからない私の家づくり…