バリアゾーン | ぐうたらエステティシャンのタブーなこととか

トリートメントオイルを使用して行うアロママッサージでは、精油成分の経皮吸収による効果は得られません。


親油性であり、小さな分子構造をしている精油を皮膚に塗ると、バリアゾーンを通過して毛細血管へ入り、全身をめぐるのですが

キャリアオイル・ベースオイルと呼ばれる植物油は、ここを通過しません。


某協会の認定スクールのテキストにはこう記してあります↓

「キャリアとは運ぶという意味。キャリアオイルは、皮膚への浸透性に優れていて、真皮層まで到達する。精油を溶かし、血管まで精油成分を浸透させる役割。ベースオイルとも呼ぶ。」


語弊を招く文章ですガーン植物油が入っていくなら、オイルマッサージを受ける度に血中中性脂肪値が高くなってしまいますね。

バリアゾーンを通過できる分子の大きさは500以下で、キャリアオイル・ベースオイルの分子の大きさは1000以上です。


精油の分子の大きさは350以下ですが、植物油と結合させているトリートメントオイルは、バリアゾーンを通過できるのか?という問題について…

皮膚の上に乗せてマッサージしているうちに再び分離して精油だけがバリアゾーンを通過し、キャリアオイル・ベースオイルが角質層上部に残るイメージを持ちますが

一度結合させた原子は、引きつけ合って分離しないそうです。


リンパから入ろうにも、リンパ液があるのは有棘層からなので、バリアゾーンである角質層を通過できない限り、やはり血管に入ることはできません。


成分が末梢血管やリンパ管から入って全身を循環するのは精油の話であって、トリートメントオイルにした場合は違うのです。


わたしはアロママッサージというものは、受けられる方それぞれの好きな香りが嗅覚から脳へと伝わって自律神経系の安定を図ることと、呼吸器からの微量な吸収、そしてハンドテクニックによるトリートメントでの癒しが基本であり、精油成分の経皮吸収による効果はあまりないものと思っています。