R01短答60 | 弁理士kの 「ざっくりブログ」

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弁理士試験(本試)をざっくりと解説します。
その他の所感をつれづれと

0 不正競争防止法上の不正競争に関し、次のうち、最も適切なものは、どれか。 
1 1 甲社の従業員である乙は、甲社から貸し出されているUSB メモリのパスワードを、丙に漏洩した。乙の行為は、技術的制限手段に係る不正競争となる。 
2 2 甲社は、イギリスの国旗を印刷したハンカチを日本において製造し、日本製であることを明確に示したタグを付けて販売している。甲社の行為は、原産地の誤認の惹起に係る不正競争となる。 
3 3 甲社は、電気用品安全法所定の検査を受けていない電子ブレーカに、同法の規定する技術基準に適合している旨同法所定の適合検査で証明されたことを示す表示であるPSE 表示を付して、販売を行っている。甲社の行為は、品質の誤認の惹起に係る不正競争となる。 
4 4 甲社は、その社長である乙の丙社に対する個人的な恨みから、競争関係の存在しない丙社の営業上の信用を害する虚偽の事実を流布し、丙社は営業上の利益を侵害された。甲社の行為は、信用の毀損に係る不正競争となる。 
5 5 スマートフォンを製造販売する甲社は、客観的な事実に基づき、競合他社である乙社の製造販売するスマートフォンと比較して、その性能や品質について甲社の製品がより優れていることを内容とした比較広告を雑誌に掲載した。これにより、乙社のスマートフォンの売上げが減少した。甲社の行為は、信用の毀損に係る不正競争となる。 
  *解説
   
パスワードを教えることは技術的ではないです。
商品毎に明確に示しているようなので、原産地の誤認惹起は低いでしょう。
誤認惹起以外の何物でもない。普通に不正競争
競争関係が存在しないといけません。
5 客観的な事実を記載しているのなら、普通の競争行為であり、不正ではありません。TVCMで比較しないのは、我が国の商習慣的なものであり、少なくとも不正競争防止法においては、事実である限り実名を挙げてもよいことになります。