白糸の滝姫 No.6 | バリ島でオリジナルシルバーを作る、感じる。

バリ島でオリジナルシルバーを作る、感じる。

バリ島で暮らしています。
日々暮らして行く中、自然を見ていて感じるインスピレーションを
デザインし、オリジナルシルバーを制作しています。
そんな毎日に感じる事を綴ってゆきます。

さて、2人に元気よく(?)バイバイを言うと→水島神社の方向へ歩き出した。
2時間位なら、日の入りには間に合うだろう。
(この時、山の日の入りは場所によって違うと言う考えには及ばなかった)
下り続き出し、山の森や景色を楽しみながら下るとしよう。♪


一抹の不安はあったけど、この気持ちのよいお天気と状況を楽しまずにして
何を楽しむのじゃ?っとちょびっと空元気も出してみて。


さてさて、登った道とは全然違う道なので
(まぁ、登った道もあんまり覚えちゃいないけど)
リボンだけが頼り出し、お願い、リボンがちぎれて何処かに行っちゃってる
何て言うのだけは勘弁してよね。


と、どんどん下って行きました......とさ......って軽快に下りたいが



リボン、無いじゃん!!!!!



って言う場所が、何カ所か有りまして。汗



そのたんびに、広い視野、の言葉が頭をグルグル。
落ち着くんだBijou、大丈夫君は守護に守られてる、なんて
自分を励ましながらも、
(いや、守られているとは思うけど、どっちかと言うと私の守護ってば
荒御霊だよなー。なんかいきなり崖から突き落としたりするんだよなー)
と、心の中で思ったのは守護には内緒(出来るんか!?)で。



でもね、何度か本気で声を出しましたよ。



「ええっと、何処のどなたか存じませんが、見ている人(動物でも)が居るのなら
右に行くか左に行くか、どうぞ教えて下さいませーーー!!」



って、叫んだ事も。あせる



そんな事言って、役に立つのかいな?っとは思ったが
これが私へのシュミレーションと言うのなら、役に立つだろうさっ、ってなもんです。
(いや、無理矢理にでも役に立たせるって言う魂胆)


ところがね、不思議な事に、そう言う言葉を発すると
右側の方で草のガサガサ言う音がして、大きな動物(?)が居るみたいで
そっちに向かうと、リボンを発見!って言う事が何度か有りました。


こんな感じでリボンが見つからなく成ると、元に戻って確認したりしながら
少しづつ下界に近づいて行く私。
たまに、元に戻ろうとしたら、その「元」が何処だか分からなく成ったり。



いや、本当に、現代人は山の中では何の力も持っていない事を痛感。



そして、それが決定的に成ったのは、携帯が死んだとき。



まだまだ下界は遠そうだよなーって思っているとき
リボンの先が又見えなく成った。
グルグル「遠い視野」で見渡してみても、リボンのりの字も無い。叫び



こりゃ、本気でやばいじゃん!って思って
悲しいかな、友人に電話(あ、私のはインドネシア仕様なので電話は出来ないが)
しても、今この辺りに居るんだけどって言うメッセージしようと思うにも
周りには「木」しかないので、意味ないじゃんとは思うも
携帯が生きていてくれたら、助けてー位言えるじゃない?



でも、携帯、死んでる。ドクロ



....................さぁぁって、本気でひとりぼっちだ。



大人気も無く、涙がぼろりんちょっ、って出そうに成ったけど
泣くのは、水島神社の駐車場に着いてからにしよっと。パンチ!



頑張れBijou。
こんな所で死んでたまるかっ.................



いやいや、こんな所で死んじゃう人も居るんだよな。
山を見くびってはイカン。



私の心は見つからなかったリボンが見つかるたびに上がったり
下がったり、忙しい事この上無し!



ささ、「今に生きる」んだBijou。
まだお日様は有るし、最低でも何処かの街に降りれれば、何とかなるさっ!
この景色を心に焼き付け、この状況を楽しむんだ。
っと、山の中腹から遠くの遠くに見えた街の景色に励まされながら
やっとこさ、人間臭いものを見つけた。



白い梯子。



その梯子は、何となく不気味だった。



この梯子を下りたら、何処の世界へ???



ってな、様子を醸し出していた。



山の道って、一応人間用だよね?
わざわざ、梯子をかけなくてはならない様な場所に、道、作るか?



人間って、極限に遭遇する(その時は極限だった。今はよ ゆ う♪)と
今まで引き出しに仕舞っていた色んなものを取り出して来て考えるものなんだね。
お転婆だった私は、引き出しには色んなものが入っている。
あー、お転婆で良かった。とか、脱線思考しながらも
その白い梯子を上から覗いてみる事にする。



覗かない事には、その梯子が100m有るのか10mなのか
はたまた、1mなのか、見えないもんね。
見えないもん、怖いもんね。



と、覗いてみると、まぁ、3m位かな?
もしかして、降りた所は最初に登り出した林道かな?



よござんしょ、降りてみましょう。
違っていたら、又引き返せば良いじゃない?



っと、降りましたよ。林道だったけど知らない場所だった。



その梯子の降りた横に、「←水島神社」の小さな目印が。



えっと、道は1本。右に行くか左に行くかだけの事。



なのに、その目印は微妙にズレていて、どこかあちらの世界を指している。汗


その目印をここに挿した人に思いを馳せ、それが右を指しているのか
左を指しているのか?心に問うてみた。



...................分からん。



もっとさー、こう、きっぱりと「こっちですよっ!水島神社!!」
みたいな目印には出来なかったの?
それとも誰かが、へへヘーーーッとか言いながら
微妙にあちらの世界を指す様にしむけたの?????



大いなる疑問が頭をよぎったが、ここで迷っていては先に進めない。
人生、とりあえず行動有るのみ!
ってなもんで、投げた棒が指す方向に歩いてみようと棒を探す。
(なにしているんだか、とほほ)



で、その棒は、迷わずに『右』を指したんだよね。
(棒がまようか?)



よござんしょ、右に行きましょう。


と、また、テクテクと歩き出した。



行きの林道ってば、どんな感じだったっけ?
林道、そう言えばどの位の距離あったっけ???
そもそも、林道って1本しかないの?



もう、その頃には、お日様は半分山の中。
薄暗く成って来て、いよいよ、シュミレーションっぽいじゃん。(==)



そこから30分も歩いたが、一向に見た事ある風景には出合わない。



って言うか、微妙にこの道、上り坂じゃね?????



そこで大いなる疑問が又頭をかすめた。
そうさっ!行きの林道は登っては居れど、下っては居ない。
と言う事は、この先は別な山?????



もうね、この時点で80%位暗いんです。
おまけに、電気のでの字も無い。
わたしゃ、近眼なのだけど、うっとうしいので眼鏡はしていなかったが
ここで、眼鏡をかけた。


おー、凄いっ!よく見える。(当たり前じゃ)


林道と言ってもゴロゴロした石がゴロゴロしている道。


30分も歩いて、やっと「違う!」っと思った私は、見える限りのこの先を
闇の中、手探り、いや、目探りで見てみた。


「やっぱり違う。登ってる」


くるりと引き返し、又30分かけて、白い梯子の所に来たが
じゃ、左か??????と大いに悩む。



もう完璧に日が暮れようとしている。危険だ。
このままでは、イノシシに襲われても、文句は言えない。



そう、またもや行きと同じで、人っ子一人、居ないんだよね。
どこにも。



それで私は大きな声を出した。



「どうぞ、よろしくお願いします。
私はこの道で進んで、帰れるでしょうかいな?」涙ーーーーっ!



と、道際の藪の中でがさごそと大きな音がっ!


うぎゃ!すわいのししか!!!!!って思ったが
7m位向こうの林道に、白いものが3つ光ってる。


すわいのししではなくおばけか!!!!!って思って一瞬ひるんだが
タバナンのオランピンタールおじさんは
「Bijouさんは、絶対に魑魅魍魎は見ない」って言ったもんね。
お化けの訳は無い!!!!!っと、思い直し確信し目を凝らす。


いや、向こうもビックらこいただろうね。鹿だった。
それも、りっぱな角を生やしたオスの鹿3頭。
こっちを振り向いて、「うぎゃ!」ってなってて、何処かに逃げようとしてる。


「まって!!私は何にも悪い事しないよぉぉぉ!
お願い私に水島神社の行き方教えてーーーー!」って叫びましたよ、
驚かさない様にだけど。



「おー、そう言う事か。じゃ、着いて来なっ!」



って言った様に私には見えた。



私を振り返りながら、こっちだよーと誘導してくれた。



暗い中、あ、見覚えが有る、と言う道に出るまで。
そこで、又、鹿達は藪の中に入って行ってしまった。



か み さ ま し か さ ま


ありがとう!!!!!歓喜



ええ、やっと行きに通った道に出た。
その後、一回だけ「え”?」と思う道はあったものの
遠くに、水の落ちる音がし始め、小さな黄色の電球が見えて来た。



「電気ってば、なんて可愛いものよ💓」



ほんとに、そんな気持ちだった。
水島神社が小さな滝の側で良かった。



動植物、水の音、光、



世を導くものこれにあり.....ってか。



水島神社に着いた。涙



そこに止まっていた、乗って来た車がぽつねんと駐車場に。涙



そして!!
水島神社が水で良かった!
誰もいない境内に入り、お水戴きます!って元気にご挨拶をして
ゴクゴクと、水を飲んだ。



ああ、甘露とはこのことぞ。涙



それから、一歩もどこにも行かないぞ。何が有ってもここに居るぞ。
と、友人達を待つ事にする。
だって、あの別れた後、迷いながらでも降りて来た私より
彼等の方が着くの遅いでしょ?
でもね、わたしゃ、車の鍵持っていない。


さ、さ、さむいんじゃね?
わたしゃ、バリ島から来たばかりの南国の人。
11月の山の夜ってば、さむいんじゃね?


いやいや、寒いと思ったら寒く成る。
たき火に当たってるイメージしよっ!



30分後位かな?
おーい!とかほーううぉ!とかの声が山の方から聞こえて来る。



...............天狗だな。笑



ちがう、あれはT君の声だ。


「ここよーーーっ!」って私は叫びたかったが
ちょっと私ってば、大人の女だしな、って思って止めておいた。笑



で、Tくんが降りて来た。💓



え”っ?でも、ひとりじゃん?????



「Hくんとは愛鷹山の頂上からは2人だったんだけど
途中で、ご飯食べていないし、グロッキー気味だったのと
Bijouさんに車の鍵渡していない事想い出して、先に降りて来た」と。



一難去って、又一難か!?とは思いつつ
まぁ、私も何とか降りれたんだ。彼は大丈夫って思いながら
ちょっと、林道だし、車で上れる所まで行ってみようと
林道を通せんぼしていた鎖をさずし、車で行ける所まで言ってみる事に。



が、セダンだったので、途中で道にお腹擦ってこれ以上早めた方が良いとなる。



まぁ、ここまでは一本道。
H君の携帯、まだ生きてる?電話してみようよって事になり
電話をすると、まだ生きてた。笑



降りて来たH君と、涙の再会を果たし、笑、ハグ。



Bijouさんにシュミレーション何て言うもんだから
俺もシュミレーションになっちゃった、なんて笑いながら。



ははは、長い話しになったし、シライトノタキヒメが何なのか?
まだ分かっちゃい無いけど.....


愛鷹山は、Hさんの言った言葉がまんまだった。
「どんなものも受け入れるし、何の干渉もしない。
限りなく優しくて、限りなく厳しい山だ」って。




まだまだ続く。
(結構必死だったので、写真、一枚も無し)



PS:この山登りの後ネットを見ていたら、なんと
私たちと同じルートで、凄い目に遭っている人のブログが有った。
親近感湧きまくりだったし、この人の方が
私たちよりも全然凄い事になってる。
愛鷹山を登った人のブログ、大概がハイキングっぽい調子で書かれてる。
で、結構中級位の山じゃね?とか思う私。

ここに貼っておきます。



「愛鷹山に登山してきました」