一度崖から踏み外したら
戻ってくる人は少ない
たとえ生きていたとしても
崖の上まで上ってくる人は更に少ない

俺は腐っていった
大切なものがわからなくなっていった

無駄に日々を過ごし無駄に生きていった

でもばあちゃんは俺が家に帰るといつもいてくれた
ばあちゃんは俺の親だった

そしてあの頃はまだゆりがいた


ある時気づいた
自分のやってたことの無意味さに


そして俺は勉強しだした
亡くしたものは
取り返さなきゃいけない

今でも心に焼き付いてる


高2の冬に狂ったように勉強し始めて
夏の模試で偏差値74を取った

学校の勉強も模試もそっちのけでやった

そこで俺は悪魔にささやかれて勉強をやめた

慢心した


んで勉強してそうなふりをして
三年の春を迎えた

模試なんか恐くてうけらんない

逃げてた


でもあるきっかけがあって
また勉強しはじめる

あの頃はいろいろ叩かれてる立命館の経営の起業家養成コースに入りたかった

起業家になりたかったから


んでまた勉強しはじめる


それはたしか
ちょうどその時から一年前の模試と数日違いの日だった