Prologue.
『子供たちを株主にしたい』と思い始めたのは、5、6年前のことだっただろうか。
塾の講師になりたてのころは、「とにかく生徒のために熱意を持って仕事をすれば良い」と上の者に言われ、そこから徐々に責任ある立場になり、他の講師を採用・指導し、カリキュラムや料金等の作成までするようになると「上手に保護者に説明する」ことを要求され始める……。
つまり、経営者サイドの利益に立った行動が求められる。
いっそのこと、生徒たちが塾の持ち主なら良いのに……。
そう思った僕は簡単な事業計画書を作り、ある塾の経営者で僕の事を古くから知る人に「新入会生に株主になってもらう、新しいスタイルの会社を一緒に作らないか」と持ちかけました。
答えは「教え方や指導内容は本当に素晴らしいが、生徒を株主にすることだけは絶対に賛同できない」でした。
かなり強い口調ではっきりとそう言われたことで、大きなヒントを得ました。
「これは、かなり良いアイデアなのかも……」
実はこのビジネスプランには数多くのメリットがあることにこの後、気が付いていきます。
To be continued later.