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今日は、事務仕事を手伝ってくれることになったYさんの出勤2日目です。

 

初日に続いて、過去に在籍していた生徒たちの成績表をスキャンしてもらっています。

 

 

Yさん「2013年から2018年まで終わりました」

 

私「早いですね。次回で全部終わりそうですね。ファイルは僕が書庫の棚に戻しておきます」

 

Yさん「私がやりますよ」

 

私「そうですか?じゃあ、お願いします」

 

 

今回、このような作業を行うことになったのは、様々な資料で一杯になった書庫の整理と、資料の電子化を進めて仕事を合理化するためです。

 

 

私「決心がついたら、私がシュレッダーにかけます。‥‥いや、やっぱり全部のスキャンが終わったら、Yさんが古い方の半分だけ、シュレッダーにかけてもらえますか?」

 

 

「半分だけ」というのが笑えます。

 

もうスキャンし終わり、PC以外のバックアップ装置にも記録され、さらにはクラウド上にも保存されるのに何を怖がっているんだか‥‥。

 

 

Yさん「そうですね。私がやった方が良いですね。私の両親も店を畳むときに顧客名簿が捨てられませんでした」

 

 

ファイルに挟まれた個人成績表を眺めていると、当時の記憶が蘇ってきます。

 

面談の際に机に向き合って座り、生徒と私の間に開かれたA3サイズの紙。

 

その上にある数字を示しながら、様々な話をしました。

 

自信が持てない子には数字を見せながら励まし、

 

気持ちの緩みが見える子には、その慢心を戒め、

 

苦しい状況にある生徒とは、何とか合格ラインに到達するための作戦のヒントを数字の中から一緒になって探しました。

 

数字が、私たちに説得力を与えてくれていました。

 

そして、その数字を示すグラフの上がり下がりを見つめていると、それぞれの生徒の人生の一部が見えてきます。

 

 

Yさん「では、今日はこれで失礼します。次回に来るまでの間、ファイルを見ながら名残りを惜しんでおいてくださいね」

 

私「分かりました」

 

 

以上、古い成績表が捨てられないという奇妙な話の概要です。

 

 

 

 

Written by Desaki