2016年4月23日16:04キックオフ@西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 天候:曇時々雨

京都 0ー1 徳島


【京都メンバー】
GK菅野孝憲。DF右から石櫃洋祐、菅沼駿哉、染谷悠太、下畠翔吾。MF右から堀米勇輝、アンドレイ、佐藤健太郎、山瀬功治。FWダニエル・ロビーニョ、イ・ヨンジェ。
SUB:清水圭介、本多勇喜、和田篤紀、國領一平、エスクデロ競飛王、有田光希、沼大希
監督:石丸清隆

(選手交代)
62分、ダニエル・ロビーニョ→有田:ポジションそのまま。
72分、山瀬→エスクデロ:ポジションそのまま。
80分、堀米→本多:本多が左SBに入り、下畠が右SB。石櫃が右MFに。


【徳島メンバー】
GK相澤貴志。DF右から橋内優也、福元洋平、石井秀典。MF底に藤原広太朗(79分:→冨田大介)、前に右から広瀬陸斗、岩尾憲、濱田武、大崎淳矢、トップ下に木村祐志(85分:→キム・キョンジュン)。FW山崎凌吾(74分:→渡大生)。
SUB:渡辺泰広、内田裕斗、井澤惇、佐々木一輝
監督:長島裕明


【審判団】
主審:西村雄一 副審:大塚晴弘、森川浩次


【得点】*サイドは攻撃側から見て
15分、橋内(京都0-1徳島):右CK、木村のクロスを中央で橋内が頭で合わせて決める。


【警告】
京都:なし
徳島:福元(72分)、橋内(92分)



九州地区での地震により、第7節の熊本戦が延期となりました。
この試合だけでなく、被害の大きかった熊本を中心に九州地区に関連する多くの試合が中止・延期となっています。
今回の震災で被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。それとともに、同じサッカー仲間として、早く九州のサッカーが盛り上がれるよう願っています。


さて、熊本戦が延期となり、1試合空く形になりましたが、京都は2連勝中でした。
ただし、群馬戦で高橋が脳震盪による交代を余儀なくされ、今節は欠場。
代わりに染谷が3試合ぶりのスタメン。また、ベンチには今季ユースから昇格した沼が初めて入りました。和田も久しぶりのベンチ入りですね。
対戦相手は徳島。長島監督に代わっていますが、今季はまだ1勝と苦しんでいます。
前節の山口戦から、3バックの前に藤原を置き、中盤の4枚と合わせて8人でブロックを築く特徴的な布陣を用いています。今節もそれを続行。
京都から期限付き移籍中の杉本大地が定位置を掴みかけていますが、今節は契約の関係で出場できず。なので相澤がスタメンでした。その他、FWの山崎、DFの福元が前節と代わったところですかね。



セットプレーで失点し、引いた相手を崩し切れずに敗戦


前半早々、徳島1本目のCKから橋内に頭で決められてしまいました。
直接的には染谷が橋内に外されたところです。
ただ、他の場所でもファールを取られてもおかしくない掴み方もあったように見えましたし、全体的にマーキングがふわっとしてる印象があったのは今後に向けても不安なところ。

徳島も調子が上がっていないチームであるため、重心を後ろに置いた戦いをしていて、攻撃の形はほとんど作れていませんでした。
今節は結局シュートはこの1本だけだったわけで、あっさりとそこで得点を与えてしまったというのはあまりに勿体無かったですね。

また、それほど出てくるわけではない徳島に対して、京都は慎重な構えをなかなか崩しませんでした。
今季の特徴にもなっていますけど、DF陣は低い位置で構えることが多くなっています。
そして、奪った後は全体を押し上げていきながら、サイドを中心に崩しにかかるというところ。

前節までと違っていたのは、アンドレイがいつもより左寄りに位置して、ダニエル・ロビーニョが右サイド側でかなり引いて、2人のトップ下のようになる点だったでしょうか。
しかし、まずポジションを取る意識が強すぎる感じもあり、後方からは前方になかなか出せませんでした。
その他の選手も顔出しが少なかったですし、特に前半の消極的な振る舞いは残念なものがありましたね。


何度も書いてる気もしますけど、引いて守った後に枚数を掛けた攻めに出ようとすると、サイドバックやアンドレイが上がっていく時間が必要になってきます。
そうなるとどうしても攻撃のスピードは落ちてしまうし、崩しにかかる段階では相手も固めた状態に。
もちろん今節の徳島はかなり引いてたんですけど、多少なりともそういう相手を崩すことを前提に置いているはずなんですよね。京都がやろうとしていること/やらないといけないことをピッチ上から推測すると。
今季ここまでの試合で5バック気味に後方を固める相手と既に何度か対戦していて、3バックの脇のスペースを使って攻略していこうっていう話は石丸監督からコメントとして度々出ているように記憶しています。それでも、今節に至ってもまだまだそういった攻撃を数多く繰り出せているわけではなくて。

サイドバックを起点に引いてくるFWとサイドハーフを絡めてサイドを崩しにかかる形は狙っている印象がありますが、右サイドにほぼ限られているところはありますし。
今節はアンドレイが左に張った形だったので、やりにくくなってしまった印象もありますが・・・。
また、徳島の戦い方もあって今節はあまり表に出なかったですけど、バランスを崩しやすい形でもあるので、後方での繋ぎにミスが出ると一気にカウンターでゴール前に運ばれやすいのも今季見られている特徴です。

最終的にはエスクデロも入れて、強引な突破を使いながら決定機も作れましたけど、攻撃の手数の少なさはやはり気掛かりなところですし、そもそもチームとして狙っている形であったり、選手の組み合わせとして適当なのかというポジションも見られます。
下畠の左サイドバックだったり、アンドレイと佐藤のダブルボランチだったり。
元々昨季から石丸監督には攻撃の構築に時間が掛かる印象を持っていますが、シーズンの4分の1を迎えつつある中である程度の結果が求められる時期は近付いていると思います。
正直なところ山形戦、群馬戦あたりで勝ててなかったら危ないと思っていましたが、2連勝を果たしても、今節のような試合をやってしまうとまた進退問題が出てきそうな気がします。

というところで迎えるのがセレッソ、清水、千葉の3連戦です。強敵揃い。
でもやりやすい3試合ではあるはずで。
この3チームは戦力的にも順位的にも京都より強大なものを持っていますし、こちらとしてはハッキリとチャレンジャーのつもりで戦える相手です。
割り切って戦うこともできるはずですからね。
一方、だからこそどんな試合をするかは問われるかもしれませんが。
今節の敗戦を契機に、どんな反発力を見せてくれるのか期待したいところです。


―2016シーズン通算記録―
2勝4分2敗 勝ち点10
9得点 10失点
今節終了時点での順位:14位
*第7節熊本戦は延期(開催日未定)

【ゴール】
2点:イ・ヨンジェ、有田
1点:アンドレイ、石櫃、下畠、ダニエル・ロビーニョ、堀米

【アシスト】
1アシスト:有田、堀米、ダニエル・ロビーニョ、イ・ヨンジェ、佐藤

【累積警告】
3枚:佐藤、本多
2枚:イ・ヨンジェ、菅沼
1枚:エスクデロ、有田、アンドレイ

*菅沼は一発退場による出場停止が一度あり