2016年6月8日19:03キックオフ@Pikaraスタジアム 天候:曇

讃岐 1ー3 京都


【京都メンバー】
GK菅野孝憲。DF右から石櫃洋祐、菅沼駿哉、下畠翔吾、本多勇喜。MF右から山瀬功治、アンドレイ、佐藤健太郎、堀米勇輝。FWエスクデロ競飛王、イ・ヨンジェ。
SUB:清水圭介、内田恭兵、岩沼俊介、國領一平、ダニエル・ロビーニョ、有田光希、沼大希
監督:石丸清隆

(選手交代)
69分、山瀬→ダニエル・ロビーニョ:ポジションそのまま。
85分、イ・ヨンジェ→有田:ポジションそのまま。
89分、堀米→内田:ポジションそのまま。


【讃岐メンバー】
GK清水健太。DF右から西弘則、藤井航大、エブソン、砂森和也。MFアンカーに山本翔平(68分:→綱田大志)、前に右から木島徹也(77分:→大沢朋也)、岡村和哉、馬場賢治、仲間隼斗。FWミゲル(63分:→我那覇和樹)。
SUB:瀬口拓弥、小澤雄希、アラン、森川裕基
監督:北野誠


【審判団】
主審:吉田寿光 副審:戸田東吾、村井良輔


【得点】*サイドは攻撃側から見て
72分、堀米(讃岐0-1京都):右サイドからのパスを受けた佐藤から縦パスを中央に入ってきた堀米に入れ、落としたボールをアンドレイが持ち上がる。エリア内に入ってきた堀米にパスを送ると、左に持ち出しての左足シュートをゴール左上に決める。
81分、仲間(讃岐1ー1京都):中盤から我那覇に縦パスが入り、左の砂森へ。砂森のクロスを仲間がヘディングで合わせ、シュートを菅野が防いだところを仲間が自ら右足で蹴り込む。
87分、石櫃(讃岐1ー2京都):左サイドでのスローインを受けたエスクデロがキープして中に持ち込み、右サイドから走り込んできた石櫃へ。ワンタッチでDFをかわし、左足シュートを放つと、エブソンに当たってゴール右へ決まる。
89分、堀米(讃岐1ー3京都):右サイドでの相手スローインをダニエル・ロビーニョが奪い、中央の堀米へ。フリーで受けた堀米が冷静に左足ループシュートを決める。


【警告】
讃岐:ミゲル(55分)
京都:本多(9分)、アンドレイ(93分)



前節、金沢に引き分け、連勝が3でストップした京都。
今節は中3日での平日開催で、アウェー讃岐戦となりました。
京都のスタメンは変わらず。これで5試合連続で同じスタメンです。
対する讃岐は前節終了時点で10位。前節はJ2での100試合目という節目の試合だったようですが、アウェーでC大阪を鮮やかな逆転勝ちで破っています。
そのC大阪戦からメンバーは2人替えてきました。
永田亮太と高木和正が外れ、エブソンとミゲルが入りました。岡村を中盤に上げてエブソンがCB、木島を右ウイングに移してミゲルがCFという形ですね。



「らしくない」オープンな撃ち合いを制す


連戦中ですので、今節もさっくりと。

讃岐は4-1-4-1の形で試合に入っていて、後方がコンパクトに整っている状態であれば、中盤から一人が前に出てボール保持者にプレスを掛けていきます。それに合わせて2人目、3人目が次のパスコースにいる相手に向かって詰めていって全体として前に出てくるような守備でした。
ボールサイドに人を掛けていく感じもありましたね。

京都もそれは織り込み済みだったようで、長いボールを相手の背後に入れてイ・ヨンジェを走らせたり、左サイドでタメを作った後にサイドチェンジで石櫃や山瀬を使ったりといった形で、讃岐の守備をばらけさせる狙いを見せていました。
前半は讃岐の反応も速かったですし、多少ミスも出ていたので決定的なチャンスまでは行けませんでしたが、讃岐のハイプレスに対しても対応はできていたと思います。

試合のポイントは前半30分過ぎの讃岐のシステムチェンジでしょうか。
右サイドハーフに入っていた木島をFWに移し、仲間を右に回して4-4-2に変えてきたところですね。
サイドに大きく振られそうになっていたこともあったので、4-4-2で戦っている京都と合わせてマークをよりハッキリさせようという守備面での判断でしょうか。
また、ボールを保持することで前がかりになっていた京都の中盤とDFの間に2トップを置いてカウンターの起点としたい攻撃面での狙いもあったかもしれないですね。

京都は人数を掛けて攻めに出る際、アンドレイが左トップ下のようになるため、中盤後方を佐藤一人でケアすることになります。
攻撃の厚みを優先するのか、カウンターへのケアを優先するのかというところなので、チームとしてどっちを選ぶかっていうところなんですけど。
京都は攻めに出る時とバランスを重視するときとで分けていて、前者の時はなるべくDFラインを高くして、中盤とDFラインの間を消すように努めています。でもバテてきたり、カウンターを受けたりするとここがどうしても空いちゃうわけで。

讃岐のシステムチェンジを受けて、一度どっしりと構え直す選択肢もあったと思いますし、バランスを重視する石丸監督ならそちらを選んでもおかしくないところでしたが、今節はガンガン前に出て行く事を選びましたね。
ちょっとらしくない選択だなぁとは思いましたが、ここ数試合、リードした後の攻撃性の薄れなんかを気にしていたかもしれないですし、攻撃面の手応えを得つつあるということかもしれません。
連戦の影響か、讃岐も序盤のような素早い守備の位置取りもできなくなって間延びしていましたし。
60分頃からどちらも大きくスペースを空けるようになっていて、京都にもそうですけど、讃岐にとってはよりやりにくい状況だったかもしれないですね。

撃ち合いの様相を呈する中で、相手の間をこじ開けて奪った先制点は見事でした。
これで押し切れれば良かったですが、時間もある中で追加点を狙って間延び状態になっているとどうしても綻びは出てしまいますね。
失点シーンは本多の酷いセルフジャッジが目立ってしまいますが、やはりDFラインと中盤の間で受けられた後にサイドに展開されたところからやられています。間で受けられた時に一度中に注意が向き、フリーのサイドプレーヤーに回されると、今度は外を見ないといけなくなって、中がズレちゃうという。

とは言え、攻撃性をこれで失うわけではなく、さらに突き放せたのは良かったです。
前半から狙っていた、一方のサイドに寄せて逆サイドで仕留める形での2点目。さらにはショートカウンターで3点目。

戦い方の選択としてはちょっとしたギャンブルでしたが、この勝負に勝ったことは大きいですね。
もちろんバランスをしっかり整えることが大事ですが、試合展開を見ながら攻撃に比重を置いて戦う目安になるでしょうし。
また、2点目を奪った後はしっかり守備の引き締めも行えていて、同じ失敗をしないように徹底してもいましたし。
前節で連勝は一度止まりましたが、勢いを切らさないような試合ができたことも良かったですね。

次節もまた中3日です。次はホームで山口と。




―2016シーズン通算記録―
8勝6分2敗 勝ち点30
22得点 15失点
今節終了時点での順位:6位
*第7節熊本戦は延期(6月29日に開催)

【ゴール】
4点:イ・ヨンジェ、堀米
3点:有田
2点:アンドレイ、山瀬、石櫃
1点:下畠、ダニエル・ロビーニョ、本多、沼、エスクデロ

【アシスト】
5アシスト:エスクデロ
4アシスト:堀米
2アシスト:イ・ヨンジェ、ダニエル・ロビーニョ
1アシスト:有田、佐藤、アンドレイ

【累積警告】
4枚:本多
3枚:菅沼
2枚:イ・ヨンジェ、エスクデロ、アンドレイ
1枚:有田、佐藤、ダニエル・ロビーニョ

*本多は次節出場停止。
*佐藤は累積警告4枚による出場停止が一度あり
*菅沼は一発退場による出場停止が一度あり