第2弾いきます!今回はMFとFWの選手たちを。
なお、GKとDFの選手たちはこちら(その1) で。


MF
5 吉野恭平
リーグ戦34試合出場 1得点 1アシスト 警告6 退場1
天皇杯1試合出場(後日3試合出場停止が課された)

副キャプテンを務め、キャプテンマークを巻くことも。
シーズン序盤はボランチ、終盤はCBとして起用された。
相方を務めることの多かったハ・ソンミンのプレーの幅が狭いこともあり、特に序盤は中盤の守備の引き締めを担いつつ、ボールを散らしつつ、さらに前線に絡んでいくという「攻守全部吉野におまかせコース」が採用されていたが、さすがに無茶振りだった。
ヴェルディ出身らしく足元の技術はあるものの、前線でアクセントを付けられるような選手ではないし。
元々キレやすいタイプではあるものの、
タスク過剰のために頭がパンク状態になったのか今季はそれがあからさまに出ることが多くなってしまった。
CBで起用されると役割も少なくなって、むしろ良いプレーになったのが象徴的。時々名残からか暴走して攻め上がってたけど。
来季は広島へ帰ることが決定。城福ムービングには気を取られずに後方支援に徹すれば良い選手なはずだし、京都でもしっかり実力を見せてくれた。ありがとう。


7 田村亮介
リーグ戦10試合出場 1得点 警告1

ようやくリーグ戦初ゴールをマーク。
サイドハーフとしての起用が中心だったが、守備面でも頑張れるようになってきたし、これまでのように「だいたい行方不明」感は少なくなってきたか。
自慢のスピードを活かすためにいろいろ身に着けないといけないだろうし、まだまだ努力していこう。


8 ハ・ソンミン
リーグ戦25試合出場 1アシスト 警告7 退場2

新加入の韓国人ボランチ。
守備の要に期待されていたものの、基本的に一対一でハードタックルで潰すことはできてもスペースの管理や周囲を見ながらの守備ができないため、かなり苦しかった。
技術も並レベルなので、攻撃面で何かをもたらせるわけではなく、突っ込んでいくしかなかった。
気性も荒く、興奮してより荒っぽいプレーに。退場食らってインタビューボードを破損ミンなんてことも。
Kリーグの、特に2部だと「激しいプレー」と「危険なプレー」の境界が曖昧になってる気がする。プレーやジャッジの質とか癖が関係してるんだろうけど。
彼もそんなところがあり、結局アジャストできなかったことが全てだったか。


14 仙頭啓矢
リーグ戦24試合出場 5得点
 1アシスト 警告4

一時期出場機会を失ったものの、ルーキーイヤーながら十分な実力を見せた。
守備に関しては感覚も対人能力もそれほどでないため、序盤戦にボランチで起用されたのは酷だったが、その中でも少しずつ適応していったところがあり、終盤戦では試合の流れでボランチに入ってもまずまずのプレー。
とは言うもののやはり魅力は落ち着いたボール捌きとパスセンスであり、前線で起用したい選手。
シュートも上手く、特に横浜FC戦で叩き込んだ左足ミドルには驚かされた。
なお、プレーだけでなく、終盤戦では髪型も落ち着いていた。
チームの主力となりうるプレーを見せていたし、来季も期待。


18 望月嶺臣
リーグ戦19試合出場 1得点 警告4

名古屋から来た技術系ボランチ。
さすがに本職だけあって、中盤でのパスの散らしや攻撃時のポジショニングは他の急造ボランチとは違う落ち着きがあった。
ただ、守備に関してはかなりルーズで、DFラインの前をケアする意識は希薄。
散々そのスペースを使われたこともあって意識したのか、後半戦ではだいぶ改善されたけど。
来季定位置を掴めるかどうかは、より守備面での意識を伸ばせるかどうかか。


20 伊東俊
リーグ戦16試合出場 1得点
 1アシスト 警告1
天皇杯1試合出場

山形からやって来たサイドアタッカー。
基本技術が高く、数少ない本職のサイドアタッカーとして貴重な人材だった・・・はずなのだが、あまり起用されなかった。
怪我持ちのようで、なかなかコンデイションが整わないことも多かったようだ。
それもあってどうにも地味な印象が強い。ただ上手かった。昨季居た佐藤健太郎を前目に持ってくるとこうなるかもしれない。
プレーとしてはやや中央に入りすぎる傾向があったが、石櫃の攻撃参加を促すものだったのかもしれない。
このあたりチームとして求められていたものというより、攻撃の活性化のために彼の判断でやっていた感じもあるが、いずれにせよもっと見たかった選手である。
来季からは熊本へ移籍する。


22 小屋松知哉
リーグ戦38試合出場 8得点
 1アシスト 警告2
天皇杯1試合出場

よく走らされた橘っ子一号。
基本技術が高い上にスピードもあり、しかもスペースケアなど気も利くということで、サイドハーフとしてチームを支えた。
守備でサイドバックの位置まで下がったかと思えば、ツインタワーの競ったこぼれ球に向かって走り込み、なんだかんだで8点も獲った。
あまりに彼が有能なので、やたらと走らされることになり、夏場のゲッソリっぷりはちょっと心配になるほど。労働基準法とかに引っかかるんじゃないか(ヽ´ω`)
橘勢の中では一人異質なクールさをまとっている感じがあるので、来季はキャラを開花させてほしいところでもある。


23 島村拓弥
リーグ戦出場なし

ユース昇格組。公式戦出場がなく、プレーを見ていないので特に何も言えない。
強いて言うなら髪が伸びた。


FW
9 ケヴィン・オリス
リーグ戦27試合出場 6得点 5アシスト 警告4 退場1
天皇杯1試合出場

ベルギーからやって来た長身FWも1年で契約満了。
身長が高いだけでなく、身体の厚みもあるため、多少の当たりでは動かないし、軸がしっかりしているのでヘディングでの落としも上手い。
どうにも止めようがない高さなだけに、闘莉王と組むツインタワーは今季の京都の最大の武器となった。
一方で機動力には欠けるため、相手の裏へ走り込むようなプレーはなく、最前線で高さを活かして起点になることに特化した選手だった。そういう意味では幅は狭い。でも高さの部分が凶悪レベル。
前線で戦う過程で相手の頭に腕が入ることも多かったのだが、際立った身長差があるためでもあり、レフリー側からはどちらのファールか見極めが難しかっただろうか。たまにケヴィン自身が苛立つことも。この辺り長身FWの受難でもある。
献身性も高く、チーム状況を見てボランチの位置で守備を頑張ることもあった。ヨンジェと組むツートップがバランス的には最良だったが、機会は少なかった。闘莉王現場監督を優先した結果である。
必要性を何ら感じない頭に巻いている紐もチャーミングなナイスガイは母国へ帰るようだ。


10 エスクデロ競飛王
リーグ戦21試合出場 4アシスト 警告3
天皇杯1試合出場

身体の強さを活かした突進力が魅力のFW・・・だったはずが、なぜかボランチでパスを散らしていた。
守備の意識が希薄なために、昨季から中盤で起用されると周囲に守備の負担を掛けることになっていたのだが、まさかボランチでスタメン起用されるとは。
どうにか点を獲りたい局面でのファイヤーフォーメーションならまだしも、正直ヤケクソとしか思えないボランチ起用には驚くしかなかった。
身体の強さでキープしてもらわないと中盤でボールが回らないということの裏返しでもあったが、リスク管理は周囲の頑張りのみ。守備は考えない、考えないのだよ・・・
昨季から感じていることだが、「10番」を変に意識しすぎている気もしていて、本人もアシスト役にこだわっていそうなのだが、それが魅力を殺しているように思えてしまう。
ボランチ起用でそれがより強まった感じがあり、チームにとっても彼にとっても良くなかったのではないか。
大怪我を負ってしまってシーズン中に離脱。まずはしっかり治して、ピッチに戻ってきて欲しいところ。


13 岩崎悠人
リーグ戦35試合出場 2得点 8アシスト 警告1
天皇杯1試合出場

よく走らされた橘っ子二号。
高卒ルーキーとは思えないフィジカル能力を持ち、速いし強いしスタミナあるし・・・ってことで散々左サイドを走らされた。
橘や代表でのプレーを何度か見た印象では、生粋のゴールゲッターと言うよりも、周囲を広く動き回りながらチャンスメイクをするタイプに感じたので、中盤での起用もアリといえばアリ・・・なのだが、今季は単にフィジカルを活かして上下動してクロスを上げるだけに終わってしまうことが多くなってしまった。
左足が器用なわけでもないのでプレーも詰まりがちだったし。突っ込んでいって、切り替えして、どうしようかみたいな。
一方で勢いのまま突っ込めれば相手もぶっちぎれるし、面白かったのだけど。
片方のサイドで固定するよりも、最前線から両サイドに流れられる環境の方が良さそうか。その意味でも終盤戦の大野とのツートップは魅力的だった。
やたらとカワイイ感じを醸し出しており、先輩のはずの仙頭とじゃれあっているのを見ると高確率で癒やされる。サッカー見るのに荒んでしまった時は彼らを見ましょう。


16 イ・ヨンジェ
リーグ戦30試合出場 4得点 1アシスト 警告4

2年目を迎えた韓国人ストライカー。
ツインタワーのサブに回ることも多く、出番は限られたものになったが、相手の裏へ走り込むプレーはツインタワーでは出せない特徴であり、重要な存在だった。
ただし、相手のサイドに抜けることを得意としていることもあり、昨季同様ゴールシーンにはなかなか繋がらない悩みも出てしまったように思う。
公式には出ていないが、今季で退団となることが決まっているようで、岡山への移籍が報じられている。
来季も自慢の白い歯を輝かせながら京都戦以外で活躍して欲しいところである。


19 大野耀平
リーグ戦8試合出場 1得点 2アシスト 警告1

大卒ルーキー。練習生として参加した昨季の練習試合でハットトリックをかます活躍を見せて話題になった。
早々に出番を掴んだものの、負傷により長期離脱。しかしそこから復調して終盤にはスタメンを勝ち取り、嬉しい初ゴールもマーク。
序盤戦で出ていたときには1.5列目の役割を担っていたが、やはり最前線の選手だろう。
身体が強く高さもあり、フィジカルで相手CBに優位に立てる選手。
気合が空回りして不要なオフェンスファールをしてしまうことも目についたが、試合を重ねるごとに落ち着きも出てきたか。
来季も楽しみな選手である。まだキャラは掴めてない。


31 大黒将志
リーグ戦28試合出場 6得点
天皇杯1試合出場

帰ってきたストライカー。
石丸前監督とは明らかに確執があったことを窺わせ、エゴを前面に出すことも多かったが、今季は出番が限られていたにも関わらず、かなりチームプレーに徹する姿勢を見せた。
しかしながら、「まさに大黒!」というゴールシーンは減ってしまった。
絶妙の抜け出しやポジショニングでチャンスを作っても、らしくないシュートミスが多かったか。
とはいえアウェー町田戦で見せた2ゴールはさすがのもので、特に2点目のボレーシュートは、シュートの難易度から言えば今季のベストゴールだろう。
あのタイミングでバウンドしたボールを的確に蹴り込めるのは素晴らしい。
彼も今季で退団のようで、栃木移籍が報じられている。
なんだかんだ言って彼のシュートは絶品だし、ごたごたもあったにせよ間近で見られて非常に嬉しかったんですよ。ありがとうオグリ。


以上です!
今季はチーム状態も良くなかったので、どうしてもそこを踏まえた話になっちゃいますね。
毎年書いている気もしますが、縁があって京都でプレーしてくれた選手たちですし、彼らにとって少しでも実りがあったのならいいなと思います。残る選手も出ていく選手もね。

ということで今季の記事更新はこれにて終わりです。
来季はもっと楽しいことがあるといいですね。

お疲れ様でした!