前回のシーズンまとめ に続いて、毎年恒例の全選手評もやっちゃおうと思います。
こちらは肩の力を抜いて、かるーくゆるーく。
今回はGKとDFの選手たちを。
なお、ポジションは公式HP記載のもので分けてるので、実際に使われてたポジションとは異なることがあります。闘莉王とか闘莉王とか闘莉王とか。

GK
1 菅野孝憲
リーグ戦32試合出場 警告1

キャプテン菅野。相変わらずストイックな感じで、プレーも的確。反応の鋭さはやはり凄い。
ただなんとなく昨季に比べると周囲に要求する「厳しさ」が減ったような気がしないでもない。
小さい負傷をキッカケ?にして清水にポジションを奪われると、その後は出場機会がなかった。
札幌に移籍する話が取り沙汰されているが、出ていってもおかしくない。


21 清水圭介
リーグ戦10試合出場 警告1
天皇杯1試合出場

個人的には今季最優秀選手。
昨季もそうやったけど、出場機会が少なくてもしっかり準備をしていて、出番を勝ち取った際には良いプレーを見せる。
終盤戦に勝ち点を積み上げられたのは彼の好セーブあってこそ。
こういう選手がいてくれるのは大きいね。
来季は再び正GKの筆頭候補に。


29 永井建成
リーグ戦出場なし

公式戦で出番が無いどころか、負傷も多かったようで練習試合でさえも限られていた。
彼の場合、ライバルは菅野や清水というよりもレンタルで出ている同年代の山田元気と考えるべきで、今季での契約満了は彼との比較だろう。
やたらとファンサービスイベントに駆り出されており、人の良さを窺わせるが、乱発する「顔晴る(がんばる)」は定着しなかった。広報力の向上が見込まれるが、まずは来季いわきで筋力向上に挑むことに。
あと、なんとなくカピバラっぽい。


DF
2 湯澤聖人
リーグ戦9試合出場 1アシスト 警告2

柏から来たゴリゴリ系SB。顔もゴリゴリ系。
フィジカルに優れ、上下動も豊富にできるので素質的には有能なのだが、チーム事情もあって左サイドで起用されることが多かった。
そんな器用な感じでもないので、左サイドだと借りてきたゴリ状態になってしまい(レンタルだけに)、ひたすら上下動するけど特に何も起こらない感じになってしまったのは可哀想だった。
内田もそうやけど、「なんとなく左もできる」ってだけでタスク丸投げされるのを見るのは辛い。


3 高橋祐治
リーグ戦23試合出場 警告4
天皇杯1試合出場

ユース上がりモデル系CB。今季こそ守備の中軸にというシーズンだったものの、中盤に体調を崩してしまったようで、23試合の出場に留まってしまった。
高さに関しては元々計算できるものの、サイドに振られた時にプツッと集中が切れるときが見られるのが難点だったが、昨季に比べるとだいぶ改善されたか。
今季の守備だとCBが異常に危機管理しないといけないというのもあったし。
来季は鳥栖へ移籍。フィッカデンティの下で組織守備をより体得していけばもっと成長できるはず。頑張れ。


4 田中マルクス闘莉王
リーグ戦31試合出場 15得点 2アシスト 警告5

今季のキーマン。ヘディングの強さはさすがのもので、足元の技術もJ2では水準以上。
何よりゴール前での決定力はずば抜けていた。
シーズン序盤は3バックのセンターだったが、さすがに運動量が落ちていて90分持たない状態ではDFラインを任せるのは厳しかった。しかしFWに移ると存在感を大きく発揮。
とは言え、やはりスタミナやコンデイション面で厳しいものもあり、どうにか90分保たせるようなプレーを選択するしかなかった。
それなのに戦術レスのチーム状態では彼の前線での強さとリーダーシップにすがるしかなく、なぜかトップ下で攻撃を振るおうとすることも多かった。それでもポイントポイントで上手かったけど。
しかし中盤に下りてボールを受けて捌いても、そこから前線に駆け上がることができず、結局強みを発揮できないことになった。闘莉王使っといて中盤で組み立てさせるとかどうなってたんだ。
結局のところ、闘莉王に現場監督として全部やってもらうしかなく、闘莉王も視野が広くて色々気づいてしまうので動こうとするものの、体がついていかないっていう感じ。
状態を考えると「攻守のジョーカー」が最適だったろうが、いろいろできる能力があるだけに、持続性をガン無視してしまったという。
キャラクターもあって、2年前の大黒のように筋違いな非難を浴びがちなのもあり、なんか気の毒な感じがして仕方なかった。
ただ、スイッチが入った時の闘莉王はほんとに凄かったぞ。名古屋戦とか2点獲った上に終盤はゴール前で跳ね返しまくってたからね。さすがに代表の主軸を担っただけあった。
来季は現役を続けるのかまだ不透明。


6 本多勇喜
リーグ戦38試合出場 2得点 2アシスト 警告5
天皇杯1試合出場

野生児SB。
チーム内で貴重な左利きであり、彼が欠けると左SBは一気に機能不全となる。
ただ、彼も攻撃面でそれほど貢献できるタイプではなく、左足では細かなプレーができない岩崎と組む左サイドはフィジカル能力だけはめっちゃ高いものの詰まってる感が半端なかった。
時折集中を欠く癖は抜けないものの、対人能力の高さはやはり武器であり、SBとしては破格のヘディングの強さも頼もしい限り。
土屋が加入してからは触発されたのか丸刈りにし、石櫃とともに両サイド丸刈りという非常にややこしい環境を作り出してしまった。

北斗の拳の雑魚キャラみたいな髪型も良かったと思うのだが。

 
15 染谷悠太
リーグ戦31試合出場 警告7
天皇杯1試合出場

個人的感情を思いっきり出すなら、「15番背負っといてその程度か」となる。
染谷としてもこれまでのなんかパッとしない状況を、「中山博貴の番号」という重たいものを背負うことで自分にプレッシャーを掛けたいというものだったのだろう。
しかし残念ながら特にこれまでと大きな変化は感じなかった。チーム状態が悪いというのを割り引いても。
ヘディングはそれなりに強いものの、スピードはそれほどなく、手癖が悪いのもあってどうにも平面勝負で劣勢になりがち。早々に警告を受けることも多いし。
攻撃面でビルドアップの起点になろうとするも、縦パスを無理につけて奪われることも目立った。チームとしてビルドアップが整備されていないことがあるにしても・・・。
キャリアの分岐点に差し掛かってる印象もあるし、来季巻き返せるかどうか。


17 牟田雄祐
リーグ戦6試合出場

昨季加入したものの、負傷のため年間通じてリハビリに費やすことになってしまったこともあり、今季の巻き返しを図った。
早々にスタメン出場のチャンスを掴み、無難なプレーは見せていたものの、あまり印象には残らなかった。
高さが武器のはずも、それほど強さを感じなかったし・・・。
試合勘の不足も大きかっただろうし、出番を失ったこともあって今治への期限付き移籍を選択。
復帰した来季に真価を発揮してくれることを楽しみにしている。


24 内田恭兵
リーグ戦9試合出場

今季で契約満了。
豊富な運動量とスピードで上下動して攻守に絡むことができるが、言ってしまえばそれだけになってしまった。
SBとしては個人でも組織でも守備の対応に難があり、サイドハーフとしてはこれといって際立った武器がないのが痛手に。
加入してからなぜか左サイドで起用されることも多く、湯澤と同じく詰まってる感をより出してしまうことになったのは不憫だった。
しかし、サイドハーフも含めてどうにか活きる場所を探す手立てでもあったはずで、現状では少ししんどい状況だった。
こういうタイプは戦術理解を深めて監督のオーダーに応えられるといきなり活躍する場合があるので、良い指揮官と巡り合うとともに、彼自身殻を破れるようになることを願う。


25 麻田将吾
リーグ戦4試合出場
天皇杯1試合出場

ユースから昇格したCB。1年目にしてデビューを果たした。
デビュー戦は交代出場で、ファーストプレーで味方の吉野を吹っ飛ばす強さを見せつけたのが印象的。ファールスローの先輩よりだいぶ幸先良い滑り出しだった。
スタメン出場もホーム金沢戦で果たしたものの、チームも低調で彼もミスが多く前半で下げられてしまった。
それでも腐ることなく、次の出場機会には落ち着いてプレー。
「左利きの大型CB」は京都だけでなく日本レベルでも台頭が望まれる素材だけに、しっかり伸びていってもらいたい。
来季はレンタルもありじゃないか。まだ契約情報出てないけど。


26 下畠翔吾
リーグ戦20試合出場 警告2
天皇杯1試合出場

困ったときの下畠は今年も顕在。
もはやサイドバックとしてプレーするところを見なくなってしまった。
体格に不利があっても粘り強く対応できるし、いろいろと気の利く選手なので助かる。
一方である意味目立たない特徴なので、今季のように「最後中央でなんとかしよう」守備だと起用されにくいところもあったのか。彼に否はないんだが。
なんだかんだ息の長い選手になってくれそうで、どっかのタイミングで「長老」って呼んでやろうと画策している。


30 石櫃洋祐
リーグ戦40試合出場 1得点 6アシスト 警告7
天皇杯1試合出場

鉄人サイドバック。フィールドプレーヤーでは最多の出場で、欠場は出場停止1試合とターンオーバーを敷いた試合のみということで、今季も彼なしでは考えられなかった。
昨季はほとんどアシストがなかったものの、今季は空中戦に強いFWがいることもあって6アシストをマーク。カッコイイボレーシュートも決めた。
彼の後釜を早急になんとかしないといけないのだが、まだまだ老け込む感じでもなく、むしろ丸刈り仲間を増殖させて勢力を拡大している。
ムードメーカーとしても貴重な存在。


41 土屋征夫
リーグ戦6試合出場 警告2

シーズン途中に甲府から期限付き移籍したベテランDF。
加入していきなり起用されたと思ったらすぐに出番を失った。
高さ・強さは依然高レベルで跳ね返し役としては有能なものの、スピードに難があり、裏に走られるとどうにもならなかった。チームとして攻撃が拙いので、カウンターもよく受ける状態だったし。
時折見せる魂のオーバーラップは好きだったけど。
予算と人脈の問題だったのだろうけれど、今ひとつ獲得理由は見えなかった。結局今季限りで退団となり、所属元の甲府とも契約満了となった。まだ現役続行だろうか。
ピカッとスリーが印象的な選手だが、京都でも石櫃とともに本多を誘い込み、高橋or染谷を取り込んでしまうのではないかとワクワクさせてくれた。


今回は以上!
次回はMFとFWやで!