第9節
4月15日(日)13:03@NDスタ 天候:晴
山形 1−0 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/game/2018041505/data.php
【京都出場メンバー(4−3−3)】
GK清水。DF右から石櫃、染谷、下畠、本多。MF右から仙頭、闘莉王(88分:→岩崎)、望月。FW右から小屋松、エスクデロ(56分:→ロペス)、湯澤(62分:→重廣)
【得点】
山形:中山(93分)
京都:なし
【警告】
山形:なし
京都:染谷(29分)


第10節
4月21日(土)15:03@西京極 天候:晴
京都 1−2 熊本
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/game/2018042110/data.php
【京都出場メンバー(4−4−2)】
GK清水。DF右から石櫃、染谷、下畠、本多。MF右から仙頭、重廣(80分:→湯澤)、望月(76分:→エスクデロ)、小屋松。FW闘莉王、ロペス(65分:→大野)。
【得点】
京都:ロペス(28分:←仙頭)
熊本:黒木(54分)、園田(94分)
【警告】
京都:本多(56分)、重廣(79分)、大野(93分)
熊本:中山(7分、69分)、伊東(77分)、小谷(86分)
【退場】
熊本:中山(69分)


第11節
4月28日(土)14:03@K'sスタ 天候:晴
水戸 1−2 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/game/2018042810/data.php
【京都出場メンバー(4−4−2)】
GK清水。DF右から石櫃、染谷、増川、下畠。MF右から仙頭(91分:→エスクデロ)、磐瀬、重廣、岩崎。FW大野(57分:→小屋松)、ロペス(78分:→闘莉王)。
【得点】
水戸:岸本(77分:PK)
京都:重廣(81分、90分)
【警告】
水戸:岸本(72分)、伊藤(86分)
京都:石櫃(66分)、ロペス(67分)、下畠(76分)、染谷(95分)


第12節
5月3日(木)14:03@栃木 天候:曇
栃木 3−1 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/game/2018050302/data.php
【京都出場メンバー(4−4−2)】
GK清水。DF右から石櫃、牟田(70分:→闘莉王)、増川、下畠(57分:→湯澤)。MF右から小屋松、磐瀬(HT:→仙頭)、重廣、岩崎。FWエスクデロ、ロペス。
【得点】
栃木:西谷(10分)、服部(50分)、牛之濱(93分)
京都:ロペス(74分:←闘莉王)
【警告】
栃木:ペチュニク(51分)
京都:なし


第13節
5月6日(日)15:04@西京極 天候:曇
京都 1−2 山口
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/game/2018050609/data.php
【京都出場メンバー(3−1−4−2)】
GK清水。DF右から染谷、増川、下畠。MF底に重廣(66分:→望月)、前に右から石櫃(75分:→岩崎)、仙頭、エスクデロ(56分:→カセラス)、小屋松。FW闘莉王、ロペス。
【得点】
京都:闘莉王(77分:←岩崎)
山口:オナイウ(45+1分)、山下(65分)
【警告】
京都:仙頭(43分)
山口:三幸(39分)、岸田(92分)



ここ5試合の流れを・・・というのがいつもの流れですが、監督が代わることになったので、話も変わります(笑)
第12節栃木戦までの流れを受けて、布部監督が退任することになり、第13節山口戦はボスココーチが暫定的に指揮を執りました。


昨年から常々書いている 通り、布部監督はほとんど組織的なものを構築できず、攻守ともに場当たり的なサッカーを展開してきました。
今季も開幕から苦しみ、現時点で最下位に沈んでしまっています。
前回の記事 で、「今季の京都はボスココーチの影響もあるのか、去年に比べればロジカルである」と書きました。

もちろん細部は粗いところがありましたが、DF4人+MF5人をフラットに並べる守備は奪いどころの定まっていなかった昨季に比べれば明確でした。攻撃もサイドに運んでいくのは整いつつありましたし。
ただロジカルになった一方で、それとはマッチしないメンバーチョイスが際立つことになり、結果として攻守ともに不具合を起こしてしまっていました。特に、守備を度外視した中盤の構成になることが多かったですね。
負傷した宮城に替わってアンカーで起用された闘莉王が、DFラインと中盤の間に残ることでスペースができやすくなっていたり、インサイドハーフで起用される選手がイーブンなボールでも奪えなかったり。奪いどころが定まらなければ攻撃の回数自体も減りますし、良い形で攻撃も進められませんからね。
言い換えれば、うまくバランスを取れれば好転する気もしていましたので、あえて「ポジティブ」という単語を使ったわけですけど、その後4試合(第9節〜第12節)であろうことか逆方向に行ってしまいました。


第9節山形戦は闘莉王に限らず後方の動きが重く、なんとか耐えていましたが終了間際にセットプレーから失点。

第10節熊本戦では昨年の部分的成功に倣って闘莉王とロペスのツインタワー作戦に変えました。
守備面で主に運動量の点から厳しい闘莉王を前に出し、後方8人で固めながらシンプルに攻撃する狙いですね。空中戦ばかりに頼る印象はなかったですが、困ったときには前の強さもあるのでやりやすい感じはあったかもしれません。前半はそれなりに守れていましたし、先制点を奪うなどチャンスも作っていました。
崩れたのは後半で、追い付かれた後に相手が退場者を出しました。
なんとか勝ちたいという気持ちの現れでしょうが、やたらとアタッカーを並べた挙句、完全に守備のバランスを崩してしまい、10人の熊本に好き放題カウンターをさせることに。結局耐えきれずにまたも終盤の失点で敗戦。

第11節水戸戦では闘莉王をスタメンから外し、磐瀬や増川を起用するなど変化を付けました。
ボール保持は拙く攻撃面はかなりしんどい状態でしたが、運動量で守備をカバーし、終盤の闘莉王投入からパワープレーに出てようやく勝利を掴みました。

この勝利をひとつのモデルケースとしつつ立て直したかったところですが、第12節栃木戦は相手サイドチェンジをひとつクリアしかけたところで緩んでしまい、大外へのクロスから押し込まれて早々に失点。そうなるとボール保持の厳しいメンバーでは攻撃の形を作れず、またも焦りからかアタッカーばかりをバランス度外視で投入していき、自滅してしまいました。


こう振り返ってくると頭が痛くなってきます。
結果が出ていない中で焦りを深めていき、バランスを見失った自ら壊れていった印象の強い期間でしたね。

やっている大枠が昨年と比較して変質していることから、今季のサッカーの大枠はボスココーチによるものだと思います。練習の指導でもボスココーチが行っているとも聞きますし。
ただ、監督としての立場で、布部監督が選手選考や交代などの采配を決めていたのでしょう。
それくらいにミスマッチも多かったですし、場当たり的なアタッカー偏重も去年にも見られた傾向でしたから。
ここまで非論理的なことを続けられると、もはや監督として擁護できることがありませんし、退任の判断も遅すぎるくらいでしょう。


ここからどういう体制で進めていくのかわかりませんが、急遽ボスココーチが指揮を執ることになった山口戦では、敗戦を喫したもののこれまでと少し変わった様子もありました。
マンマークをベースとした変則3バックシステムを採用し、中盤を厚くしながら捕まえる相手を明確にしていましたね。
シーズン当初もサイドバックに相手2列目の選手をマンマーク気味に見させることをやっていましたが、このあたりはボスココーチの「色」なのでしょうか。その後闘莉王アンカーが採用されて薄れていったわけですが・・・
重廣のアンカー起用は彼の特徴からするともったいない気もしますが、ボールを動かせつつ守備の強度を持たせるためには彼しかいなかったのかもしれません。試合勘を考えると他の候補は磐瀬か望月ですが、重廣同様に一長一短がある状態ですし。
また、交代のチョイスも布部監督采配時よりもバランスを重視したもの。石櫃と岩崎の交代は驚きましたが、連戦による石櫃の消耗具合を考慮するとともに、高い位置に岩崎を置ける状態で彼の突破力を使うという観点では納得するところもありました。実際に右サイドの主導権を握り、1点を奪えましたからね。

時間がない中ということも考慮すると総じてよくやっていたと思いますし、ボスココーチの指導力の一端は見えたかと思います。
ただ、山口としては予期していなかった戦い方だったでしょうから、意外性による効果もあったことは否定できません。後半には山口も対応していて、サイドチェンジで京都の守備を揺さぶって仕留めに来ていましたからね。相手が対応してきた後に、さらに変化を付けられるような状態では京都はなかったです。
もし今後「ボスコ監督」で行くのであれば、まずは1週間置いて次の徳島戦にどう臨むのかを評価する必要があるでしょう。

岐阜戦、水戸戦と勝利した2試合を見ても、スピード豊かなアタッカーが前向きで走り込める状況を多く創り出すことができれば得点の可能性を感じます。高さ・強さもそれを活かすためのものになりますしね。
そういった局面を増やせるように、攻守ともに落とし込めることができれば勝ち点を積んでいくことは可能でしょうし、それが生き残る術になるはずです。
余裕のない状況には陥っていますが、やるしかありませんからね。


ただ、返す返すも、これなら最初からボスコ監督で良かったのではないか、なぜ布部監督にもう一年やらせるという判断に至ったのかという大きな疑問は残ったままです。
相変わらず山中社長や小島強化部長から内容のある話は聞こえてこないですし。
年を経るごとに毎度毎度訪れるどころかさらに酷くなっていく危機的状況は、クラブチームとして重大な欠陥を抱えていることを端的に示しています。

もはや憤りを感じるどころか、妙な諦観も生じてしまいますね。。。



−2018シーズン通算記録−
2勝3分8敗 勝ち点9
11得点 20失点
今節終了時点の順位:22位

【ゴール】
4得点:ロペス
3得点:小屋松
2得点:重廣
1得点:染谷、闘莉王

【アシスト】
3アシスト:仙頭
2アシスト:石櫃
1アシスト:闘莉王、岩崎

【累積警告】
3枚:石櫃、ロペス
2枚:本多
1枚:小屋松、宮城、闘莉王、重廣、大野、仙頭

*染谷は累積警告4枚での出場停止が1度アリ