2018シーズンが終わりました。

去年に引き続いて、どころか去年よりもさらに酷いシーズンとなってしまったので、毎年書いてるシーズン振り返りも書くのに相当な根性を必要としています。

しかし書き始めないことには何も起きないので、とりあえず書いていきます。

このあたりのモチベーションの低さはもう仕方がないですね。だって酷かったんだもん。

と言いつつダラダラ書いてたら長くなりそうな(と言うよりも短く刈り込んでいく気が起きない)ので、全3回くらいになる見込みです。

まずはシーズン序盤の布部体制について。

 

 

布部体制の継続とボスココーチ招聘

 

2017年に就任した布部陽功監督が率いるようになって、2シーズン目を迎えました。

そもそも継続したことが驚きだったくらい、昨季のサッカーは攻守に行き当たりばったりで、結果も伴わないものでした(昨季のまとめはこちら)。

指導能力に疑問が出るのは当然であり、おそらくクラブ内でも同様の議論はあったでしょう。
普通なら監督を替えるところですが、クラブの選択としてはボスコ・ジュロブスキをコーチとしてスタッフに加えることになりました。
経験のあるコーチをサポートにつけて、若い監督の良い部分を出させようというのが表向きの理由でしたが、実際のところはどうだったんでしょうか。

 

 

可能性を感じた序盤戦もキーマンの負傷離脱から迷走

 

開幕直後は、ボスココーチの色なのか、昨季にはないマンマークをベースとした独特な守備が目立ちました(第1節〜第3節まとめ)。
相手の2列目サイドに位置する選手に対して京都のサイドバックがマンマーク気味に付くなど、入り込んできた選手を順に捕まえていきながら対応する形ですね。
しかし、この守り方だとどうしてもサイドにスペースが生まれやすい。ですので、そこを相手のサイドバックに使われて攻略されるシーンが目立ちました。
その反省もあってか、試合を重ねるごとにこのサイドバックの守備傾向は薄れていきました。
ポイントを置いていたのはDFとMFの間をどうケアするかというところだったようです。サイドバックのマンマーク守備だけでなく、中盤に5人をフラットに並べてみたり、アンカーを置いてみたりと様々な手を打ちました。
最も可能性を感じたのは宮城雅史を中央に置いて中盤をフラットに並べる形で、ここに行き着いた第4節の岐阜戦で今季初勝利を挙げました。
ここまでだけ見ると、開幕戦時から比べて状況は良化していましたし、5枚の中盤で絡め取ったところからスピードのあるアタッカーを走らせる攻撃には可能性を感じました。守備面でも前に5人いる分、サイドバックが無理に中央までついていかなくても良くなりましたし。
しかし、宮城がシーズンの早い段階で負傷離脱してしまってからは、中盤の守備を成り立たせることができる選手がいなかったため、方針の転換を迫られることになってしまいました。
シーズン中の1つ目の分岐点としてはここだったかなと思います。合わせて運動量豊富に攻守をリンクできる重廣卓也も負傷してしまいましたからね。
 
 
昨季と同様の問題から深まる混迷
 
それに伴い、戦績も良くなりませんでした。
岐阜に勝利してからは5試合勝ちなし。得点は2点しか獲れませんでした(第4節〜第8節まとめ第9節〜第13節まとめ)。
昨季もそうでしたが、布部監督は基本的に後方からパスを繋いで攻撃を組み立てたい理想を持っているようでした。
しかし、今季も昨季同様に具体的な形としては創り上げることができず、結局行き詰まって後方からロングボールを前線に送り込むことが攻撃のスタートになっていきました。
 
一方で守備を見てみると、こちらも昨季と同じくDFラインは深めに設定されていました。
ボスココーチの好みとしても最終ラインは跳ね返せることを重要視するものだったので、今季の場合は意識的にやっていたかもしれませんね。染谷悠太と田中マルクス闘莉王のコンビなんてのも序盤戦は多かったですし。
ただ、彼らは正面からのハイボールには強くても、細かなステップが遅いためにサイドからクロスを上げられたときには相手選手に振り切られることがしばしば。
一番の典型例がセットプレーです。当初はゾーン守備が問題と言われていましたが、それよりも単純にクロス対応が拙かったと言うべきでしょう。実際、ボスコ監督就任後の後半戦でマンマーク守備に変えてもたいして変わりませんでしたし。
 
また、エスクデロ競飛王のアンカー起用をはじめ、選手のコマが限られているというのを加味してもあまりに攻撃偏重なメンバー選考も目立ちました。
最終ラインの守備に不安を抱えているのに加えて、中盤でも後手に回っていれば当然守備は安定しません。
焦りもあったと思いますが、パニックに陥ったかのような交代策で自滅することも多かったですね。
 
結局のところ、昨季も守備は吉野恭平のセンスに任せている部分が大きかったですし、彼がいなくなった分個人の守備で乗り切るのは厳しい状況でした。それで昨季と同じようにやってもどうにもならないですよね。
布部監督体制下では12試合を戦って2勝3分7敗。
得点はわずかに10のみで、反対に18失点を喫し、無失点試合は1つもありませんでした。
 
 
昨季もほとんど形らしいものを作り上げることができなかった上、2年目のシーズンでも同様の状況であれば退任は当然でしょう。

むしろ遅かったと言えるくらいに、厳しい時期を過ごすことになりました。

なぜここまで続けないといけなかったのか・・・。
小島強化部長との関係の強さという側面はあるにしても、どうにも不可解な続投によって混乱を引きずってしまったなぁというのが残念でなりません。
 
 
ひとまず今回はここまで。
次回はボスコ監督就任後についてまとめようと思います。