宇宙暮らしのススメ/野田 篤司

¥1,260
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六本木で働いていた元社長のアメブロでも紹介があった本。
表紙から感じるようなオタクの本では決してありません。挿絵だけなんです…w

BOPはいったん離れて、これからとりあえず2冊ほど宇宙について読もうかと。

宇宙に飛び出してみてー、文系やけど理系の知識がほしぃーっていう人オススメです。
理系の僕としては、前半は物足りなかったが、後半は最高におもしろかった。
SFとは違い、筋道たてて展開されるし、語り口調なので、イメージもつきやすい。

前半は、宇宙の常識、非常識について。
根本はケプラーの法則、慣性の法則、放射線、第一宇宙速度、静止軌道など
苦手な人は逃げたしたくなるようなキーワードを挿絵と語り口調でわかりやすく伝えている。
まぁ物理をやっている人は、これまでの復習になるよね。

後半…キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
軌道エレベーター

著者は、軌道エレベーターはまだまだ遠い未来の話という…えっ??
軌道エレベーターの礎にでもなれるなら、エンジニアもアリやと思ったのに…。
後半最初、僕の心はデブリになったように孤独な宇宙をさまよってましたo(;△;)o

しかーし、著者いわく、これからまず起こるのは、小惑星移住から始まるという…ん??
月でもなく、太陽系の惑星でもなく、小惑星の理由は、いかに述べる。

月は資源がないので、長期的な発展は厳しい(太陽風が月面に堆積するヘリウム3は?)
ウィキ先生いわく、
同位体であるヘリウム3は核融合発電の燃料としての利用が考えられている。しかし、現在熱核融合炉で想定されている温度の領域では、トリチウム燃料の場合に比べて核融合反応が起こりにくい上、地球上で天然に採取する事はほとんど不可能である。太陽から噴出した太陽風が月面に堆積した物を採取する、木星などの木星型惑星で採取する等の方法が検討されている。


太陽系の惑星(水金木土海とか)
ある程度重力があるので、離着陸時に大きな推進力を何度も使用する必要があり、非効率。
水という非常に大事な資源もそれほどなかったり、環境的にも居住が困難。

そこで小惑星なんですが、これからの宇宙開発には重要な足がかりになるんですよね。
小惑星は、火星と木星間にある小惑星群を主に指し、そこには水が豊富にあると考えれている。
重力がないので、ほとんど推進力を使わずに離着陸できる。

しかし小惑星は大気がなく、ガンガンにやばい放射線が直撃します。

ここからがおもしろいんですけど、じゃあ小惑星を掘削して殻にしてその中に住もうやって話。
でも重力がないフワフワした状態ではたまらんので、(遠心力による)重力発生装置をつければ、ほらコロニーの出来上がり★★

著者がもっとも注目したのは、限られた資源の中で、どうやって宇宙開拓するかということ。
重力の地球からでは、そうやすやすと物資を運べないから、現地調達が基本です。

宇宙開拓スタート
人類は初めて小惑星に到着。
その小惑星をコロニー化。安定した居住を確保。
その小惑星にある金属と水を使って、蒸気機関を作る。
蒸気機関を使って、隣の小惑星に向かう。
振り出しに戻る

こうやって網の目のようにひろがって宇宙開拓は進むという話をこの本では最後に物語風にまとめてあります。広大な宇宙に人類が広がれば、人類としての寿命は一気にのびますね。
これはこれで夢あるじゃん!!ちょっと安心したw


これを読んで、真っ先に思い出したのが、銃夢という神漫画。
といっても、銃夢には地上編と宇宙編があり、後者のほうなんですが。


僕たちがおじいちゃんになるころまでに、人類は小惑星に出ていてぇーなー。