ルワンダの涙 [DVD]

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本が読めないときには、映画に投資していこうと思う。無意識の海にストックしていくために。

ルワンダの涙
民族浄化。大量虐殺。映画はできる限り再現しようとしていた。

ウィキ先生
から引用すると
1994年4月6日にフツのジュベナール・ハビャリマナ大統領とブルンジのシプリアン・ンタリャミラ大統領を乗せた飛行機が何者か(「フツの過激派による犯行」と「ツチの犯行」の二説有り)に撃墜されたことに端を発して、フツによるツチの大量虐殺(ジェノサイド)が始まり、一説には約100日間で国民の10人に1人、少なくとも80万 - 100万人が虐殺が行われたとされている。

舞台はある技術学校。青年海外協力隊で英語を教えに来たジョーは内戦に巻き込まれる。
長年の部族間の軋轢により、ツチとフツは修復不可能な状態になっていた。
そしてフツによるツチのジェノサイド。老若男女問わず、乳児も含めて。
強姦、強奪、そして鉈で頭をかち割り、殺しまくった。

ジョーの学校には、ツチ族がジェノサイドから逃れようと、2500人以上がなだれ込む。
しかし、派遣した兵士が虐殺されたことから、愚かにも学校を放棄し、撤退を行った国連軍。
誰からも見捨てられた2500人以上のフツ族があっという間に殺された。

神は本当に存在するのか?自分たちを殺す彼らも愛するのか?などの形而上学、宗教哲学に関わる問題提起もあったが、僕が感じたのは、国連という矛盾した存在だった。

国連軍の駐留大尉は、「平和維持ではなく、平和を監視する」という上からの命を貫いた。
撤退すれば、彼らが明らかに死ぬことがわかっていても苦渋の思いで撤退した。
生存者の証言の下、製作された映画だから、かなり真実であると思うが、撤退する前に、1人の男性が懇願したという。「私たちは家族として死にたい。銃殺してくれ。鉈はひどすぎる」と。
それでも駐留大尉は、「力になれない」とその場をあとにした。

ウィキ先生の言葉をまた借りるならば、
ジェノサイド事件については、直前のソマリア内戦の介入で失敗した国際連合(とその中核となるアメリカ合衆国)が「ソマリアの二の舞」になることを恐れる余り慎重な態度を取り、結果的に国際的な対処が遅れ被害を拡大したという見方が強い(仮に国連軍が展開されていればツチの死者の何割かは救えたと言われる)。

今もなお世界では紛争が行われ、誰かが死んでいく。
内戦への介入・平和維持は国連として、義務なのかもしれないが、内戦・紛争が起こる前に、絶対にやりようがあるはずだ。21世紀、そろそろ紛争がない時代にしていかないとね。

最後に世界の紛争リスト2008年度を載せておきます。
2008年度
アジア・オセアニア情勢

* カシミール紛争
* インド北東部少数民族独立運動
* インドの極左武装組織
* ネパール反政府運動
* スリランカ内戦
* ミャンマー少数民族独立運動
* 新疆ウイグル独立運動
* チベット独立運動
* 中国・台湾問題
* ミンダナオ紛争
* タイ南部少数民族分離独立運動
* イリアン・ジャヤ(パプア州)独立運動
* フィジー民族対立


中東・アフリカ情勢

* アフガニスタン内戦
* クルド独立運動
* キプロス紛争
* パレスチナ問題
* サウジアラビアのイスラム原理主義運動
* 西サハラ紛争
* コートジボワール内戦
* ナイジェリア産油地帯紛争
* ダルフール紛争
* ソマリア内戦

ヨーロッパ・旧ソ連諸国情勢

* 北アイルランド紛争
* コソヴォ紛争
* ドニエストル紛争
* グルジア国内の紛争
* チェチェン紛争
* ナゴルノ・カラバフ紛争
* 中央アジアのイスラム原理主義運動

南北アメリカ情勢

* アメリカ同時多発テロ
* メキシコ先住民解放運動
* コロンビア反政府運動
* ペルー反政府運動