愛媛に行ったときに教えてくれた


辻 仁成の「サヨナライツカ」


かって読んでみた。


何だ、セックスばかり・・・と思っていたけど違ってた。


途中からキリキリ胸が痛んだ。


帰りの電車の中で最後まで読んだとき


涙が拭いてるそばから涙が。


ポタポタ落ちた。


久しぶりに本で泣いた。


ジワジワすぐに涙が浮き出て、満員電車だったのでとても困った。


降りてから、聞いていた音楽がこれまた、切ない曲で


ワタシの涙腺は壊れたのか、


ボタボタと落ちる涙と


鼻をすする音。


ワタシ、笑っていたけど、本当はとっても泣きたかったのかもしれない。


泣けないくらい、ちょっと麻痺していたのかもしれない。


キヨの言葉に傷ついてない振りしてだけなのかもしれない。


声を出して泣いて


ようやく気づいた。


遅いよわたし。


悲しいわけじゃない。やりきれない感じなんだ。


ワンワン泣いて、泣きつかれて目がぽってりした感じになって


とてもスッキリした。


どうでもよくなった訳ではなくて


今の感情はキチンと受け入れられた気がした。


独りで泣けてよかった。


誰かの前で泣きたくなかった。