やひこ茶豆
枝豆って美しいよね~。食べられるエメラルドだ!
どーしてこんなに美しいの? といつも感心する。
色も味も好きな枝豆。
だけど、茹でるのが下手で。茹でるたびにヘトヘトになるの。
で、なかなか手を出せずにいたら、
「枝豆なんて、簡単じゃん。小さな鍋にひたるぐらいのお湯で茹でてるよ?」
と、枝豆産地に親戚がいるという友があっけらかんと教えてくれた。
え? そんなんでいいの?
巨大鍋にたっぷり2~3リットルくらいお湯を沸かして、緊張して茹でてた私って、なに?
笊にあけるとき、火傷しそうなほど熱い蒸気に閉口しながら必死に鍋と格闘していた私って……? である。
ブクブク茶色っぽいアクの泡が出てくることにもビビっていたのだが、
「あ~、う~ん、まぁ、そんなの気にしないよ?」 と友。
そ、そーなのかっ! みんなこんなアクが出るのか! 気にしないのかっ!
ってんで、今年からは手軽な片手取っ手のゆきひら鍋で、
ちゃちゃっと茹でるようにしたら、
それで十分に美味しく茹で上がるでないの!
ブラボー!
ってんで、
今年はスーパーに行くたびに枝豆を買って帰る。
鍋に湯を沸かす間に、枝豆をさっと水洗いして、両端を挟みで切り落とす。
一袋大体80~100鞘ほど? せっせと切り終わる頃、お湯が沸く。
枝豆を塩でさっと揉んで、塩まみれになった枝豆を湯に投入。
4~5分(もしくは10~11分ほど)で茹で上がり。
笊にあけて冷ます。(片手の鍋だから、笊にあけやすい♡)
使った鍋は小鍋なので、ちゃっちゃと洗える。
あ~、なんて楽なの♪
ってんで、
枝豆を茹でるのが全然苦ではなくなった私は、連日、
色々な産地の枝豆を食べ比べて楽しんでいる。
その中で、これはうんまいっ!!!!! と唸った枝豆が、
やひこ茶豆!
弥彦といったら、新潟の弥彦神社のあるところだよね? と
以前旅行した地名に惹かれて購入したのだが、
これが、群を抜いて美味しかった!
ちょっと黒味がかった深い緑色の大粒な豆がぷるんぷるるんと鞘の中から出てくるのだ。
鞘の中から、一粒一粒、わーい、わーいと歓声をあげながら出てくる感じ。可愛いっ。
他の産地の枝豆は一鞘に豆2粒のものが多いのだけれど、
弥彦の枝豆は一鞘に3粒入りで、パンパンに入ってます感がすごかった。
もう中身がはじけ出そうにパツンパツン!
鞘の産毛もさわさわいい感じ。
一鞘がずっしりと重い!
一袋に70個ほどしかなかったが、豆の量からしたら、他のものに負けていない。
そして、なにより美味い! 旨味がある枝豆……というのかしら。
今まで食べた枝豆の中で一番好き!
ってか、こんなに枝豆を美味しいと思ったのは初めてかも!
枝豆が大好きな私でも、いつもは一袋の半分も食べられないのだが、
この弥彦は気が付いたら一人で一袋食べきろうとしていた。
で、
2日と置かずやひこ茶豆が売られていたスーパーへ行くと
他の産地の枝豆にとって換われていて、やひこはもう売られていなかった……。ショーック!
他のスーパーではやひこ茶豆は売られていないの。
諦めきれず、スーパーの人に、
やひこ茶豆がずば抜けて美味しかったこと、
やひこ茶豆はこの界隈ではこのスーパーでしか売られていないこと、
機会があったら是非また仕入れてほしいことなどを訴えちゃった。
私のお気に入りって、大抵やがてスーパーから姿を消すんだよねぇ……。トホホ
他のスーパーではやひこの枝豆は売られていない。
他の産地の枝豆は売られている。
でも、やひこ茶豆を知ってしまった私は、他の枝豆ではもはや気分が上がらなくなってしまっていたのだった。
で、諦めつつも、再び例のスーパーを覗いてみたら、
あーるじゃあーりませんかっ!!!
いやだ~ん。早く言ってよ~! であった。
(このスーパーは普段あまり利用しないのだ。)
興奮気味にやひこ茶豆の袋を手に取る。
しかし、むむむ?
最初に買ったときは、見るからになにやら美味しそうだったが、
今回はなにやらどことなく元気なく見える。顔色が悪そう。
でも、大望のやひこ茶豆だから……と買ってみた。
先日お願いしたから、入荷してくれたんだ♡と思って、
お礼を兼ねて一遍に2袋も買っちゃった。
で、
袋を開けて見たら、やはり前回とは違う。
前回はボン・キュッ・ボンのピチピチ一鞘3粒が多かったのだけど、
今回は一鞘2粒のものが多く、ボン・キュッ・ボンでもない。
鞘の付け根の方がどれも黒ずんでしまっている?
鞘に張りがない感じ。
茹でて食べてみても、前回の感動的風味、旨味は薄れていた……。
……もしかして、収穫して時間が経っちゃっているのかも?
……旬の時期が終わりかけているところを、リクエストが入ったものだから
急遽無理して取り寄せたとか?
……このちょっと落ちるやひこ茶豆を誰かが初めて食べて、
「これがやひこ茶豆かぁ、評判ほどではないね……」なんて思われたら困るっ!
などと、一介のスーパーの主婦客があれやこれや
もんもんとしてしまったのであった。
が、
それにしても、やはり弥彦、いまいちな豆に混じって、前回くらい美味しい豆も混じっていて、さすがの美味しさなのではあった。
こうして考えてみると、
他の産地の枝豆は“そこそこな”美味しさと思っていたが、
その最盛期の絶好調の味ではなかったかもしれぬ? とも思えてきた。
枝豆は収穫したてが一番美味しいと聞く。
いつか弥彦の枝豆農家さんの収穫にお手伝いをする……なんて機会があったら、
そして、そのとれたての枝豆を食べる機会があったら……と願ってやまない今日この頃である。
この記事を書くに当たって、念のためググったら、
「やひこ茶豆」はやはり新潟の弥彦の枝豆で、
新潟には「弥彦茶豆」以外にも「弥彦むすめ」とか「黒崎茶豆」とか色々あるようだった。
枝豆って、土地の数ほど種類があるんだろうか。
どれも味が違うから凄いなぁ。
ちなみに、千葉の枝豆を食べたときは、心なしか落花生の風味を感じた。←私だけ?
(ネットより拝借画像)
ちなみに、黒味を帯びた弥彦枝豆の「種皮」を剥いたら、
淡い緑色だったわ。
ズンダ餡にするには、この種皮を取り除いた方がいいのかな?
もったいないから、全部そのまますりつぶしてもOKかな?
今、“枝豆貯金”中で。(=食べきれない枝豆を冷凍保存)
枝豆が溜まったら、今年こそ、今一度、ズンダ餡を作ってみようと画策している。