皆さまこんにちは
凄く久しぶりになってしまいましたが今日はセラピストとして書いてみます。
週末クライアントが唐突にこんな事を言いました。
↓(注)あくまで一人のクライアントの言葉です。
クライアント
「先生!ウッチャンナ〇チャンのナ〇チャンが蟹が車にひかれるのを見て、蟹恐怖症だったらしく、治したくて催眠療法を受けたら、トラウマが増幅したってこの前テレビで見たんです。何でそんな事になるんでしょうか?芸能人でもそんな変な催眠療法士にひっかかるんですね。先生だったらそんな事絶対にないのに・・・。」
私
「えっ?蟹恐怖症が酷くなったって事なの?」
クライアント
「そうなんです。トラウマが余計に酷くなったって言ってました。その催眠療法士いったい何をしたんでしょう?先生やったら有り得へん話でしょ?」
私
「あぁ・・・。それは間違いなく退行催眠を使ってるわ。そこで使ったらあかん・・・。そもそも退行催眠を使わなければならないトラウマとよく一般的に凄く怖くてトラウマになったとクライアントが言う時のトラウマとは全く別個だと気付いてないんだろうね・・・。」
クライアント
「先生だったらそんな時どんなセラピーしますか?」
私
「私?私なら、独自の方法をそのまま使う。元々蟹が怖くなかった時があったなら、その状態を引き出して現在に定着させるし、もしその蟹にまつわる怖い体験が小さい子供の頃で余りにも衝撃的で感情レベルで強く残ってしまっているなら、その感情を和らげるように現在の大人の潜在意識を使って気付くように持って行くよ。大体そういう相談結構多いし、私自身も同じような鳥恐怖症があったけど今じゃケロっと治ってるし(;^_^A」
クライアント
でしょう!!!私はここに辿り着くまで散々大手の催眠療法に行って変なセラピー受けて何度も挫けそうになったけど諦めずに探し続けて本当にラッキーだったなと思うんです。でもなかなか探し出せないですよ。催眠療法で検索したら殆ど同じ協会の出身者で・・・あれはあかん!!と思うんです。先生もっと前へ出て下さいよ。困ってる人沢山いるんですよ。って言うか、先生弟子は取らないんですか?」
私
「いや、今まで何度か教えて欲しいと言う話はあったんだけど、まだまだ人を教えるなんておこがましい!と考えてて、私の師匠である博士を紹介してお断りして来たんだけど、つい数日前の夜、寝ようと横になった瞬間に『そろそろ人を教える時期?』と何故か漠然と心に浮かんで、翌朝、ある人から教えて欲しいとメールが届いてたんだよね・・・。それから数日そろそろその時期なのかもしれないなぁと考えるようにはなってる。」
クライアント
「そうですよ。困ってる人実際は沢山いるんですよ。でもなかなか本物に辿り着けない。先生が本物を育てる事が絶対良いですよ!」
そんな会話をしました。
その後雑事に追われてこの話は忘れていたのですが、さっき思い出してウッチャンナ〇チャンの事をググッてみました。
やはり正解だったようです。
クライアントや駆け出しの催眠療法士さんから時々耳にしますが、どうやらトラウマの解消=退行催眠と教えるスクールが存在しているのは事実のようです。
でも実際はこのような事案で安易に退行催眠を使うのはNGです。
もしこの記事を読んでいらっしゃる方の中に催眠療法士を目指そうと考えている人、今催眠療法士として歩み始めたばかりの人がいらっしゃるなら以下の事を心の隅に留めていて頂ければと思います。
はっきりと覚えている記憶をわざわざ退行催眠で思い出すこと自体、そもそも矛盾があると言う事。
覚えているのか覚えていないのかはカウンセリングの段階で判断できるはずです。
催眠はそもそもとても安全な療法だけれども、催眠には感情を増幅させる働きがあると言う事をよく知った上で退行催眠に踏み切る必要があると言う事。
安易に退行催眠を使ってクライアントがその恐怖の感情を増幅させた時、あなたは正しくその感情を浄化させるように導くだけのテクニックや知識を持っているのか?
中途半端な経験やテクニック、知識で退行催眠に臨むとクライアントの傷口を大きく広げるだけの結果に終わってしまう可能性が大だと言う事。
私はいつも先ずは、本人が覚えていない心の奥底に沈む心の傷(トラウマ)が潜んでいそうかどうかを考えます。
例えばナ〇チャンのケースは直ぐにトラウマは無いと判断がつきます。何故なら自分が蟹を怖がるようになった経緯を話しているから。
逆に本人は何故そんなに蟹が怖いのか理由が分からない。でも物心ついた時には既にとても怖いと言う感情を持っていたと言う場合はそこにトラウマが存在する可能性を疑います。
トラウマが無い場合は博士直伝の手法を使って心の傷に触れる事無く催眠療法を進めます。
トラウマがあると判断した場合はクライアントに退行催眠についてきちんと説明をし退行催眠を行うか、それとも私独自の方法で段階を踏んで恐怖を取り除いて行くかを選択してもらうようにしています。
催眠療法はセラピーの方向付けがとても重要なのです。
何故なら催眠療法はいつでも相手が真に望む事しか実現できない療法だから。
真に相手が望んでいる事は何なのか?を探る必要があります。
偉そうに言っても私にも失敗談は有ります。
催眠療法士になって確か2年目くらいの時に立て続けに数人のクライアントに起きたショッキングな出来事がありました。
いずれも摂食障害(過食嘔吐)の方でしたが、2~3度目のセラピーでそれは起きるんです。
「先生に私の幸せを奪う権利があるんですか?私の幸せを奪うつもりですか?沢山食べて吐く事だけが唯一の幸せなのに!このままでは私は何のため生きているのか分からなくなってしまう。」と言ってセラピールームを飛び出して行くんです。
何故そんな事になるのか?
潜在意識はとても利口で高次の存在だと習うセラピストは多いでしょう。でもそもそも厄介な症状を引き起こしているのもまた潜在意識なのです。
これらのクライアント達は顕在意識では過食嘔吐と言う症状を手放したいと望んでいても潜在意識下では望んでいないと言う事。
ではどうすれば良かったのか?
実際私は師匠からそんな技術を教わった経験はありませんでした。
1度目若しくは2度目のセラピーの後、過食嘔吐する回数が激減し、急に怖くなったようです。
私は症状を手放したいとご相談を受けてその通りにしただけで、責められる筋合いは無いと言えばそうなのでしょう。
でも私はそこに私のセラピストとしての未熟さがあったと思っています。
彼女達が過食嘔吐を引き起こした根本的な原因・・・。
単なる習慣性の症状では無く、心の病が潜んでいるケースだったわけです。
過食嘔吐は破滅的な恐ろしい病気です。
でもそれらの人々にとっては潜在意識が自分を守る方法として選んだ手段だったわけで、
私はその潜在意識の歪みを少しづつ改善する方法を選ぶべきだったんですね。
ですから、逆に何でもかんでも博士直伝の手法を用いればそれで良いという訳でもないと私はそこで気付かされました。
そう言う時、催眠療法以前に心理学を学んだ経験や、私が生きて来た人生での長い長い苦痛の日々が役に立つのだと知りました。
ですから、セラピストと言うのは技術だけあればそれで良いと言うものではないなぁと思ったんです。
その後の私のクライアントの中には私の行う催眠療法そのものより私との会話で多くを気付き心を健康にする事が出来たみたいな体験談を寄せて下さった方もいました(;^_^A
勿論セラピストとクライアントにも相性の良し悪しはあります。
こちらがどんなに全身全霊で向き合っても通じない相手もいますが、それでもやみくもに落ち込んだりはしません。
自分はただの人間に過ぎず、一人の人間がその瞬間瞬間、本気で相手と向き合っているに過ぎないと知っているからです。
ただ、今では日本人の催眠療法士としてはかなりの古株でそれなりの経験もあるセラピストとして今後どのようにしていくべきなのか?今少し考え始めています。
母の介護や6匹いる猫達の世話、そんな事を考えるとなかなかスクールを立ち上げる時間もありません。
きっと始めるとしても個人レッスンになってしまうんだろうなぁ・・・。
でもセラピストはそれぞれの哲学を持っていた方が良いと考えているので、スクールはそもそもNGなんだけど、個人レッスンとなるとそれなりの費用を頂く事になるし・・・。
うーん・・・。うーん・・・。と思案中です。
まぁいつになる事やら・・・って感じですが、前向きに考えてみようかなと思いはじめています。
実はそれ以前にすべき事が山積みで、今は一つ一つ片づけてる最中です。
その一つとしてwordpressを使いこなせるようになる事。
ミノブログFC2から引っ越し!という訳ではありません。
あくまで練習用です。
って事で今日こんなお部屋を作りました。ミノペンさん宜しければ覗いてやって下さい。
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私の催眠療法にご興味がある方はこちらをご覧になって下さい。
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※SSL対応作業をしておりましたので、暫くつながらなかったかもしれませんm(__)m
現在は復旧しております。
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