先日ネットを見てたら大好きな

西加奈子さんのインタビューを見つけました。


https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2023/05/094791.shtml



お子さんを出産後バンクーバーに移住し

その後がんを公表され、作品を通してですが

一ファンとして西さんの軌跡を見てました。




インタビューの中で語られていた

西さんの心との寄り添い方


↓↓↓


 「落ち込む時にとことん落ち込んだんですよ。めちゃくちゃ怖かった時に、その怖いのをなかったことにして『大丈夫、私は』って乗り越えたことは1回もなくて。

怖いな、死ぬのが怖いんやな、じゃあなんで死ぬのが怖いんかなってずっと、ずっと、ずっと自分に寄り添って、ほんまに自分を慈しんだ。

自分を見つめ続けた8か月やったので、人生で一番」



ブログを読んでくださっている人の中には
今どん底に落ち込んでいたり、
悩みや不安がある方もいるかもしれませんが

そんなつらい状況にいる時は

西さんのような心との寄り添い方が

大事だなぁと思います。





つらいときはとにかく

自分の心と会話する。


辛い、苦しい、怖いという感情を

なかったことにしないのが大切です。





私も昔は「大丈夫!」と自分に言い聞かせて

気合いと勢いで力づくで窮地を

乗り越えるような場面が多かったです。



で、大丈夫と言っていると

その場はなんとかなることも

多かったのですが


乗り越えたと思ったらまた

同じような悲劇が起こって、

これって何でだろう?と

思うことがありました。




その時気づいたのが、

根本が変わってないことでした。



根本に恐れを抱えたままだから、

恐れがまた恐れを引き起こす罠。




辛いことばかり起こって

なかなか抜け出せない人はこの

負の連鎖が起こっている可能性があります。


「大丈夫」ばかり言って

無理をしていませんか?





大丈夫という言葉は

即効性のある言葉です。


だからよく効くのですが、

その薬は心の痛みや不安を

緩和してくれるだけで

恐れが取れたわけじゃないんです。



特に処方を間違ってしまうと

全然効かないんですよね。





痛い、悲しい、つらい状況は

大丈夫という言葉で回復しますが、


大丈夫と思ったり

なんども口に出して言ってるのに

心が回復しなくて

苦しい感情が抜けないという時は




本当は痛い、悲しい、つらい

という感情のもっと下にある


「寂しい」


が本音なのです。




「今の状況がつらい」から

心がボロボロになって

しまっているのではなく、


「つらいことと孤独に闘い続けている」

からボロボロになってしまったのです。




痛いこと、悲しいこと、つらいこと

はゴール(回復)があるから

大丈夫という言葉が効くけど


寂しいというゴールのない孤独な感情に

「大丈夫」という言葉は

処方を間違っていますよね?




「寂しい」という心の訴えに

向き合ってないからひとりぼっちで不安で

怖くてたまらなくなってしまうのです。




つらい時、不安な時は

本当はさみしい時。



本当に心が求めているものは

癒しです。




その「癒し」をもたらすのは

前向きな言葉や思考よりも、


ちゃんと落ち込み、

ちゃんと悲しんで、

出てくる感情に

寄り添ってあげることなんですよね。




心の声を聞いてあげることで

癒しが訪れることもあります。



自身が望んでいることは

今は思い切り落ち込むこと。


なので自分の望み通りに

心を動かしてください。

それが自分を救ってくれるのです。





自分の心を声をしっかりと聞き
その”寂しい”という気持ちに
寄り添うことで徐々に
心が落ちついてくるんですよね。



落ち着く」という字の通り
安らぎをもたらすエネルギーは
下降する流れを持っています。


だから落ちるところまで
落ちたほうが自然な流れ。


心の訴えを聞いて落ちついてくると
次はその下にある肝が据わってきて
肝が据わると次は肚から


「あ、大丈夫かも。」

が自然と出るようになります。
そして底力が湧いてくるのです。




口だけで大丈夫と唱えていた時とは違う、
肚の底から感覚として伝わってくる
「大丈夫」は安心感があって
自分自身への100%の信頼が持てます。


この無理のないナチュラルな

「大丈夫かも」が出た時が

抱えていた恐れをコンプリートした時。


恐れが恐れを引き起こす

現実からやっと解放されます。





心の中から排除しようとしていた

恐れに寄り添うようになると


覚悟が決まるからなのか、

緊張が解けるからなのか、


あなたの中の何かが変わって

奇跡が起こり始めます。




無理だと思っていたものが

無理じゃなくなったり、


抱えていた問題が、

なんだ全然問題じゃないじゃん!

思わせてくれるような情報や

助けてくれる人との出会いがあったり。


期待通りにならなくてもいいやと思ったら

途端にうまくいったりするんですよね。





“こうなったら嫌だ”

と思っている恐れを克服するには

その素直な気持ちに向き合い

寄り添ってあげるのが一番です。



なぜなら

『自分の内側へもっと潜りたい』


『自分をもっと知りたい』

という願望のために

それらは起こるのですから。





だからつらい時は思い切り落ち込んで

自分を癒し、慈しんでください。



今がつらいのは

本当は心が寂しがっているから


そして寂しいのは

心とのコミュニケーションが

足りていないからです。




ネガティブな恐れの感情は

消化するものじゃありません。


追い払おうとするから

暴走してしまうのです。


今度は追い払うのではなく

その感情を抱きしめてあげてください。



どこまでも寄り添うことで

いつのまにか消えていくのです。